キューピーヘアーのたらたら日記

ガンバレ日本!!!TB&コメント大歓迎♪

憑神

2008-01-03 20:30:48 | た行の映画
昨年、キューピーの大叔母が亡くなった。

満101才だった。

その死顔は新婚初夜の処女の花嫁のように、

清らかで、美しく、可愛くて、

僕は秘かに感動した。

「あの世のことはよくわかりませんが、どうかよろしくお願いします。」

とその花嫁は神様に語っていた。

晩年は寝たきりで、認知症が進み、目も見えず、耳もよく聴こえなかった。

女学校の教師をしていたことがあるので、

「○○先生、○○先生」と老健の職員さんに励まされて生きていた。

暖かなまなざしに見守られて、

大叔母は天寿を余すところなく全うした。


その兄、すなわち僕の祖父も95才まで長生きした。

こちらは、肉体はしゃんとしていたが、認知症がひどかった。

糞尿を撒き散らし、夜中に徘徊しては隣近所に迷惑をかけ、

介護に当たったうちの両親や父の姉妹を

さんざんてこずらせた。

だが、その死顔は清清しかった。


僕はこの兄妹の死に様(生き様)から、人生の貴重な教訓を学んだ。

それは、たとえどんなに辛くとも、苦しくとも、

どんなにみっともなくとも、恥さらしであろうが、迷惑をかけようが、

とにかく、行き続けることの大切さ、ありがたさ。

たとえ目が見えず、耳が聴こえず体が不自由で、

自分がどこの誰やらわからなくても、

生きる喜びはそんな生活の中にも、わずかながらではあっても

確かに存在していたのだと気付かせてくれた。



し~か~る~に~である。


この映画はキューピーの大嫌いな武士道の映画である。

いかに死に様を輝かせるか、という映画である。

主君の恩に報いるために死んでいくのである。


職業を失うことや、愛する人を失うことは、

一種の人生の終わりであるが、

次にはまた別の人生が拓けるのである。

その人生が終わっても、先にはさらに別の人生が…。

人間とは何度も再生する生き物なのである。


「武士道とは、犬死とみたり」


死神とは長いお付き合いのキューピーが言うんだから間違いないって。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ボルベール<帰郷> | トップ | プルコギ THE 焼肉MOVIE »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
どもう兄さん! (ワーケン)
2008-01-06 20:16:05
ども。ワーケンです。色々お世話になってます

ちょくちょく覗かせてもらいますんでよろしくです。
返信する
ワーケンさん♪ (キューピー)
2008-01-06 23:25:19
いらっしゃいませ。
いえいえ、お世話になっているのはこちらのほうです。これからも、よろしくお願いします。
返信する

コメントを投稿

た行の映画」カテゴリの最新記事