私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

大雀命の父を思いやる心に ”悒”という漢字が・・・

2020-01-30 09:41:38 | 日記
古事記を読んでいると、しばしば「この字何の字???気になる字、見たこともない字ですから」という字に出くわします。

    “悒”

 という字もそうです。大方の人はご存じだとは思いますが、私には初めて出くわす字です。「悒(うれえる)」とよむのだそうです。「心が安らかでない」ことだそうです。
 
 この字は、ある時、応神天皇が大山守命と大雀命の兄弟に
 「お前たちは兄弟でどちらの方が愛しいと思うか」
と問いかけます。すると、大山守命は
   ”白愛兄子<アニナルコゾハシキ トモホシタマヒキ>
 と答えます。大雀命は
   “兄子者。既成人。是無悒。<アニナルコハ スデニ ヒトトナリツレバ イブセキコトナキヲ>”
   「兄の方がもう大人ですから、その行く先は何も心にかかるような心配事はないのですが・・・・」
 という意味のことを父の応神天皇に答えます。
 この場面で”悒”が見えます。
  さて、この「大山守命」と「大雀命」の2人の兄弟の心に「悒」という思いがある無しで(思いやりの心)これから先の運命はいかになりますでしょうか??