「キサガヒヒメ」が自分の貝殻を削って作った粉を、もう一人、神産巣日之命が遣わした「ウムギヒメ」が受け取って
“持水而塗母乳汁者”
<ミズヲモチテ オモノ チシルト ヌリシカバ>と読ましております。「ウムギ」には「蛤貝」の字を当てております。そうです。「蛤」です。
最初に、この粉を水で煉り固め、蛤貝から出た、あたかも母親の乳のような色をした液体を付けて、それを焼け死んだ大穴牟遅神(オホクニ)の体に塗り込んだのです。丁寧に丁寧にゆっくりと頭の先から足の先まで。
するとどうでしょうか。忽ちに
“成麗壮夫而出遊行<ウルワシキ オトコニナリテ イデアルキキ>”
となって生まれ変わります。今までは八十神の下僕のように下働きをするような貧弱で、その容貌も風采の上がらない醜い容貌の男神だったと思いますが、その神様がここで突然に変身してしまわれたのです。、
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