長恨歌を書き始めたのが11月の終わりごろだったと記憶しております。その時、和漢朗詠集には楊貴妃に関連する歌はないが、玄宗皇帝に関するものはある。それが“遅々たる鐘漏の初めて長き夜 耿々たる星河の曙けなんとする天”だと書きました。しかし、その朗詠集には、よく調べてみると、もう一つ長恨歌から玄宗皇帝を取り上げたものがありました。
それが
です
この二つです。初めにはその5行目に「遅々鐘鼓初長夜・・・」の歌が、右側にあるのは1行目にある「夕殿蛍飛思悄然・・・・」の歌です。
なお、右にある朗詠集の歌には「・・・・秋燈挑尽未能眠」とあり、古文前集には「秋」が「孤」、「能」が「成」となっております。此の集の撰者藤原公任はどこからこのような字を持ってきたかは、未だに不明らしいのです。これを見ると、私は、公任が取り上げた「秋」よりも、この場の状況から判断すると「孤」の方に、また、「能」よりも「成」の方がよりこの詩情に合っているように思えるのです。
まあ、こんなことを、ああでもない、こうでもないと、根掘り葉掘りしているから、この長恨歌の解釈も、ついつい、題名のように長ったらしくなってしまうのです。ご勘弁をお願いします。でも、その内には終わる予定にはしております。色々なところからできるだけ多くの資料をと思いつつです。
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