広い道路の四つ角を曲がると信号機がある。信号機の真下にはセブンイレブンがある。
朝五時。あまり客は入っていない。
もうすぐ、一年間思いを寄せる彼女がやってくる。
新聞配達の人だ。彼女は、大きなヘルメットをかぶり、いつも走って新聞を持ってきてくれる。
大きな目が印象的で、口元は小さい。小さい口から「お疲れ様です」無邪気に声をかけてくれるのだ。
毎日、毎日、風の日も雨の日も雪の日も。カッパ . . . 本文を読む
キーンコーンカーンコーン。
僕が帰る時、下駄箱の中に一通の手紙が入っていた。兎の封筒で可愛らしかった。
なんだろうと思い、開けてみたらラブレターだった。
「今日の放課後、音楽室で待っています。ユキ。」
心臓がバクバクと破裂しそうになった。生まれて初めてラブレターをもらったので、どうしていいかわからなかった。行くしかないと思い、早速、音楽室のドアを開けた。
ユキがいた。窓から差し込む光で . . . 本文を読む