8号線の道路に入り込むと、パチンコ屋があり、信号機がある。信号機を右に曲がり、小さな道路を進むと、ローソンがあり、目の前に古びた温泉施設がある。
剥がれた看板は傾き、夜になると電球は、片方しかついていない。大通りから見たら電球が消えているので、お風呂がいつも閉まってると勘違いをされてお客さんから怒られる。
脱衣室では、雨になると滝のように雨漏りがして、清掃スタッフが「バケツ、バケツ。」と呟きながら、5つ並べて、雨漏りの所に置く。
壁をつたって、ポタポタと流れてくる。壁の通りの真ん中に水が溜まってるので、大きく膨れ上がっている。子供が近くのほうきを持って来て、わざとつついたりするので、爆発しそうで怖い。
その横で、お客さんは、雨漏りをよけながら、着替えをして、「どんな風呂屋だろう。」と呟いた。
フロントでは、看板に負けない古びた、いやお年寄りが立っている。
「いらっしゃいませ。」皴みたいな声をしている女性は、70代だろうか。愛想が良いその老婆は、老人の男性から人気があり、ちょっとした風呂屋のアイドルである。
隣の部屋から出てきたのは、店長である。
若い女性が通るたびにイヤらしい目で見ている。エロい話をしたら世界一の男は、フロントの老婆を監視している。
男性客に色目を使い、ただでお風呂の無料券をあげたりするので、監視の対象になっていた。
お風呂の隣では、バッティングセンターがあり、カキーンという心地よい音が響いている。
その音とは裏腹に、鳩の大群が入ってきて、バッティングの打席に糞を所々落としていく。
爆弾を落としていく零戦の様だ。
バッティングをしながら鳩の糞もよけなければならないので大変だ。
お客さんから言われて、舌打ちをしながら、糞の掃除をしている太めの女性。青いユニホームを着ていると、どことなくドラえもんに似ている。今にもポケットから道具が出てきそうである。
パカパカパーン「どこでも鳩の糞、掃除機!!」そんなのがあれば、楽だろうなと思ったりもした。
本人に言うと、そんな風にドラえもんの真似をするから面白い。
お風呂の方では、変なお客さんが多い。
脱衣所で、全裸で、チリ紙を両手に引いて、腕立て伏せする人がいたり、鏡の前で、全裸で足踏みをしたり、雄たけびをあげながら、体操するおじさんがいたりする。
男は、ブラブラとするから、普通パンツくらいはいてするだろうと思うけど、なんでみんな全裸なのかは疑問である。
ある時は、おばぁさんが、全裸で「ロッカーの鍵あかないよー。」と大声でフロントまで出てきて、私は男なので、「ちょっとすぐ行きますから中にいて下さい。」と目のやり場に困った事があった。
おばぁさんなので、もう恥ずかしいという感情はないのかもしれない。
この前、フロントに立っていたら、タクシーで降りてきた80代のお客さんが夫婦で来た。旦那さんは、薄い緑のチェックのパジャマで、入院を抜け出したような恰好だった。脳梗塞を患ってて、手が不自由の様子だった。
奥さんは、頭を上下に振りながら、地震がおきているように入ってきた。志村けんがボケているおばぁさんの役でよくしているような感じだったので、笑うより、あきれていた。
お風呂に入れるかどうか聞いたら「よし、行ってみよう。」と土足のまま入ろうとしたので、靴を脱がせた。
いかりや長介の方かと思ったが、震えている様子を見るとどう見ても志村けんの方だろう。
二人ともヨボヨボで、足元がおぼつかない。靴を脱いだかどうかも、記憶力が定かではない。
どうしようというのだろう。
奥さんに「お連れの方はだれかいないんですか?」と聞いたら、また、頭を上下に振りながら、体も震えながら、一人だけ地震が起きているようだった。一時考えて、「誰も面倒見る人がいない。」と言った。
それから掃除のおばさんを呼んで、一緒に連れて行ってもらい、洋服を脱がせたりして、様子を見てもらった。
介護の温泉施設ではないんだけど、みんなよくするよと思った。
今度来たら、エロ店長に聞いてお断りしないといけないかもしれない。
バラエティのドキュメンタリー部門で1位になるような温泉施設である。
だけど、子供もいなくて、1人とか、夫婦病気だったら、こんな風になるだろうなと思った。
老々介護、今ニュースでまさに問題になっている事を目の前で見た気がした。
剥がれた看板は傾き、夜になると電球は、片方しかついていない。大通りから見たら電球が消えているので、お風呂がいつも閉まってると勘違いをされてお客さんから怒られる。
脱衣室では、雨になると滝のように雨漏りがして、清掃スタッフが「バケツ、バケツ。」と呟きながら、5つ並べて、雨漏りの所に置く。
壁をつたって、ポタポタと流れてくる。壁の通りの真ん中に水が溜まってるので、大きく膨れ上がっている。子供が近くのほうきを持って来て、わざとつついたりするので、爆発しそうで怖い。
その横で、お客さんは、雨漏りをよけながら、着替えをして、「どんな風呂屋だろう。」と呟いた。
フロントでは、看板に負けない古びた、いやお年寄りが立っている。
「いらっしゃいませ。」皴みたいな声をしている女性は、70代だろうか。愛想が良いその老婆は、老人の男性から人気があり、ちょっとした風呂屋のアイドルである。
隣の部屋から出てきたのは、店長である。
若い女性が通るたびにイヤらしい目で見ている。エロい話をしたら世界一の男は、フロントの老婆を監視している。
男性客に色目を使い、ただでお風呂の無料券をあげたりするので、監視の対象になっていた。
お風呂の隣では、バッティングセンターがあり、カキーンという心地よい音が響いている。
その音とは裏腹に、鳩の大群が入ってきて、バッティングの打席に糞を所々落としていく。
爆弾を落としていく零戦の様だ。
バッティングをしながら鳩の糞もよけなければならないので大変だ。
お客さんから言われて、舌打ちをしながら、糞の掃除をしている太めの女性。青いユニホームを着ていると、どことなくドラえもんに似ている。今にもポケットから道具が出てきそうである。
パカパカパーン「どこでも鳩の糞、掃除機!!」そんなのがあれば、楽だろうなと思ったりもした。
本人に言うと、そんな風にドラえもんの真似をするから面白い。
お風呂の方では、変なお客さんが多い。
脱衣所で、全裸で、チリ紙を両手に引いて、腕立て伏せする人がいたり、鏡の前で、全裸で足踏みをしたり、雄たけびをあげながら、体操するおじさんがいたりする。
男は、ブラブラとするから、普通パンツくらいはいてするだろうと思うけど、なんでみんな全裸なのかは疑問である。
ある時は、おばぁさんが、全裸で「ロッカーの鍵あかないよー。」と大声でフロントまで出てきて、私は男なので、「ちょっとすぐ行きますから中にいて下さい。」と目のやり場に困った事があった。
おばぁさんなので、もう恥ずかしいという感情はないのかもしれない。
この前、フロントに立っていたら、タクシーで降りてきた80代のお客さんが夫婦で来た。旦那さんは、薄い緑のチェックのパジャマで、入院を抜け出したような恰好だった。脳梗塞を患ってて、手が不自由の様子だった。
奥さんは、頭を上下に振りながら、地震がおきているように入ってきた。志村けんがボケているおばぁさんの役でよくしているような感じだったので、笑うより、あきれていた。
お風呂に入れるかどうか聞いたら「よし、行ってみよう。」と土足のまま入ろうとしたので、靴を脱がせた。
いかりや長介の方かと思ったが、震えている様子を見るとどう見ても志村けんの方だろう。
二人ともヨボヨボで、足元がおぼつかない。靴を脱いだかどうかも、記憶力が定かではない。
どうしようというのだろう。
奥さんに「お連れの方はだれかいないんですか?」と聞いたら、また、頭を上下に振りながら、体も震えながら、一人だけ地震が起きているようだった。一時考えて、「誰も面倒見る人がいない。」と言った。
それから掃除のおばさんを呼んで、一緒に連れて行ってもらい、洋服を脱がせたりして、様子を見てもらった。
介護の温泉施設ではないんだけど、みんなよくするよと思った。
今度来たら、エロ店長に聞いてお断りしないといけないかもしれない。
バラエティのドキュメンタリー部門で1位になるような温泉施設である。
だけど、子供もいなくて、1人とか、夫婦病気だったら、こんな風になるだろうなと思った。
老々介護、今ニュースでまさに問題になっている事を目の前で見た気がした。
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