MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.027「孫文の義士団」(2010年 138分 シネスコ)

2011-04-29 01:02:47 | 2011年劇場鑑賞
監督 テディ・チャン
出演 ドニー・イェン
   レオン・ライ
   ニコラス・ツェー



またまた一週間開いた映画鑑賞となりました
久々の香港映画ですがこの「孫文の義士団」は大阪ではこのなんばパークスシネマでしか上映されていないので貴重な鑑賞です 邦題の感じからすると小難しいような映画のイメージを受けますが、主演がドニーイェンでもわかるように派手な香港アクション映画なんです

(あらすじ)

1906年、辛亥革命前夜の香港、腐敗した清朝の打倒を目指す孫文が香港を訪れ、武装蜂起の密談に臨む情報を入手した活動家の陳少白は、同時に清朝政府が刺客を派遣したことも知る。
少白は孫文を守るために護衛団の結成に奔走するが、集まったのは町の商人や物ごいに身を落とした武術家など、名もない民間人たちだった・・・



期待してた以上に面白かったです
ドニー・イェン、ニコラス・ツェー、レオン・ライ、ファン・ビンビン 、レオン・カーフェイ、エリック・ツァン と言う香港映画オールスターキャストの作品で、特に義士団たちのキャラがそれぞれ個性的に描かれて行ってます
革命と言う大きな流れの中で使命感と言う名のもと戦い傷ついていく者たちを悲壮感いっぱいに描かれる男泣きのドラマとなっていてよろしい!

やはりドニーイェンの格闘アクションが大きな見せ場ですが、このドニーが前半はやたらと情けないダメ男ぶりで警官ながらスパイはするわ、博打にはまり込んだで挙げ句女房に逃げられる始末。
それだけに別れた女房子供の為に戦いに身を投じて行く後半のアクションは気合いのこもった必殺技を炸裂させてくれます



そのドニーさん相手と壮絶な戦いの末顔面がボコボコに腫れ上がる描写はリアルでした(あれだけ殴り合いすれば当然)またメガネを落としたので銃撃目標がぼけて弾丸が当たらず 目標に近寄るにつれ命中するというのも細かいながらもリアルな描写で良かった
そういう意味では香港アクション映画にしては割と丁寧?な作りでしたね

前半は孫文が来る事により、孫文を暗殺しようとする者たちと、彼を守ろうとする者たちの行動が描かれ、そこで様々な人間ドラマが展開される
親子関係や恩師との関係、はたまた淡い恋愛のドラマなど登場人物の様々なバックボーンが後半の壮絶なアクションシーンとリンクしていく(ニコラス・ツェーがほのかな恋に泣ける)
そしてクライマックス1時間はまさにド派手な暗殺者と義士団たちとの白兵戦に突入!
もう男泣き寸前の戦い模様に高得点!



★★★★★ 2011.4.27(水) なんばパークスシネマ シアター1 16:40 D-8


「KYLIE MINOGU APHRODITE TOUR 2011」

2011-04-27 01:14:10 | ライヴ&イベント



カイリーミノーグって私の中では90年代前半でもう終わってた印象でした
今回の来日を聞いた時は懐メロ路線での来日?と思ったけど、なんとまだまだ現役で、アルバムもずっと出し続けていたんですね
最新アルバムが昨年出ていて、それのともなうツアーが今回の来日で、なんと20年振りだそうです
この前にも書きましたが22年前この大阪城ホールでメガDISCOインドリームというイベントでカイリーを見て以来ですが、私にとっては懐かしい若き頃を思い出すつもりで見にいきました



大阪城ホール前はそんなに多数人が居るようではないし、グッズ売り場もあまり人だかりも無いし、う~んチケット的には苦戦してるらしいので、やはり入りはあまり良くはなさそう・・・
会場に入ってもまだ時間が少し早いせいもあるけどスタンディングエリアは前方に人が集中してるが厳密に見ると各エリアのフェンス前は多いけどその後ろはスペースが結構空いてるような感じ。
スタンドに至っては空席がやはり目立ちます。
でも開演直前になるとそこそこ埋まってきました・・・満員ではないけど
てっきり女性ファンが大半かと思いきや男性の姿が多く見られたのがチョイ意外だったね~



オープニングは巨大スクリーンがステージ後方の高台にタテに5枚ほどあり、そこに水中の映像が流されてます。
ダンサーたちが衣装を着て高台の階段を下りてきます。
そして後方の高台のセンターから大きな貝殻と共にカイリーミノーグがせり上がってきた!
場内は割れんばかりの大歓声!
大きな貝殻の中でまるで海中の天使のような出で立ちで歌うカイリー!
もちろん曲知りません(80年~90年代前半しか知らない)
♪Aphroditeという曲だというのは後で知りましたが・・・



そここら始まる彼女のショーは色々と趣向を凝らしたダンスや演出で、ショー的にはなかなか見応えのあるものでした
ライブというよりはショーと言った方がピッタリの内容で、特にダンサーたちと息の合ったダンスは見事で、時には創作ダンスのような複雑な振り付けもあって、22年前のアイドルっぽい雰囲気とはガラリと変わってます
もちろんオーディエンスとの一体感もあり、♪Wow ではサビのワゥワゥ!という所は歌わしたり、♪I Believe in Youではアリーナ、スタンドともにカイリーに合わせて手を左右にみんな振っております



↑趣向を凝らしたパフォーマスは結構豪華

曲ごとに後方のスクリーンにイメージ映像が流されるけど、ステージ上の映像は一切なし!
肉眼で見るしかないのでカイリーがどんな顔してるとか表情や、衣装の細かい部分はわかりません(衣装チェンジは数回あった)
MCらしいMCはあまりなく、ひたすらヒットナンバーを披露していきます
曲によっては待ってました!とばかりにイントロだけで場内がどよめきますが、最近の歌を知らない私はその雰囲気に付いていけてな~い
途中ダンサーの紹介、さらにバックミュージシャンの紹介もありそれぞれのパートに紹介時にパフォーマスを促すカイリー。
22年前と比べるとセクシー路線に転換してるようで、大胆に股を開いたり閉じたりするダンスなども披露し、あのアイドルっぽい雰囲気は微塵も感じないアダルトなカイリーが見れましたね

やっとこさリアルタイムで知ってる♪I Should Be So Lucky(ラッキーラブ)のイントロが流れました!
もうショーも終盤です。
「ラ~ッキー!ラッキー!ラッキー!ラッキーラ~ブ」とみんあ歌って、手を左右に振ってます
かつてディスコでよく聞いたよね~この曲は・・・12インチシングルも持ってますよ(レコードやけど)
サビの部分は踊りのフリ付けがったしね~
少し前にCSでカイリーミノーグのPV集を放送していたので、それを見ていたおかげで聞き覚えのある曲が数曲あったが、これ見てなければこの1曲しか知らんとこだった。

♪Put Your Hands Upでもうひと盛り上がりの後、本編終了!
もちろん拍手は鳴りやみません!
カイリーコールの中また後方の大型スクリーンにシンクロの映像が流れる!
遠巻きでよく分からないがカイリーは頭に金色の水泳帽?(表現が乏しくてスマン!)見たいなのをかぶって歌ってます
そしてラストは♪All the Lovers!
これが圧巻の歌とダンスのパフォーマンスでこの曲のPVのパフォーマスをステージで再現したような感じです
高台の上でダンサーが何人も折り重なり、その上にカイリーが仁王立ちで歌う!
そしてオーデェンスに感謝の言葉を述べながらステージ下のセリへ下がって行く・・・


↑クライマックスは天井から風船が降って来たぞ

2時間ちょうどのショーは知らない歌が大半で、当初のもくろみの懐かしさを感じるって言う点ではまったくスカされたけど、今の現在進行形のカイリーを見れたライブでありました
でもも少し古い歌もセットに加えて欲しかったね~ま、ファンの人にして見ればそんな過去の歌より今のカイリーの歌の方がいいんだろうけどね

KYLIE MINOGU APHRODITE TOUR 2011 セットリスト(東京公演のを拾いました・・・多分大阪も同じでしょ?)

01.Aphrodite
02.The One
03.Wow
04.Illusion
05.In Your Eyes
06.I Believe in You
07.Cupid Boy
08.Spinning Around
09.Get Outta My Way
10.2Hearts
11.What Do I Have to Do?
12.Confide in Me
13.Can't Get You Out of My Head
14.In My Arms
15.Looking for an Angel
16.There Must Be an Angel
17.Love at First Sight
18.If You Don't Love Me
19.Better the Devil You Know
20.I Should Be So Lucky
21.Put Your Hands Up
22.On a Night Like This
23.All the Lovers



NEXT SHOW LOUDNEES(5.4 心斎橋クラブクアトロ)



★★★ 2011.4.25(月) 大阪城ホール 19:00 スタンド指定席 H5列1番(チケットぴあ)


回顧 1989.10.7 メガ DISCO in DREAM 大阪公演(カイリーミノーグ来日記念)

2011-04-25 00:52:08 | ライヴ&イベント



カイリーミノーグが20年ぶりに来日コンサートを行ってます
4/23.24と幕張メッセで行われて、いよいよ明日25日は大阪公演が行われます
80年代後半から90年代前半にかけてディスコにはまり、ユーロビートに慣れ親しんだものとしては懐かしさのあまり大阪城ホールへ見にいくのでありますが、彼女のライブを見るのは今回で2回目になるのです。
以前にもカイリーミノーグは生で見ておりますが、その時は彼女が20歳過ぎというアイドルのような存在だった頃のライブでした

そのライブはところ同じ大阪城ホールで開催された「メガ DISCO in DREAM」というイベント。
1989年10月7日に開催されたこのライブはいわゆる「アリーナが巨大なディスコと化す!」というコンセプトのダンスイベントで、登場するアーティストが当時人気絶頂のデッド・オア・アライブ、シニータ、そしてカイリーミノーグでした。
カイリーミノーグ来日を聞いて何気にこのイベントの事が頭をよぎり、カイリー来日を記念して22年前のこのライブを僅かな記憶を辿りながら思いだしレポートしようと考えたが・・・やはりほとんど覚えてないや
でも相当楽しかったように思いました
東京公演の映像が我が家のビデオテープに残っていたので、それを見てやや記憶が散漫ながら思い出せる範囲で書くとしますか・・・

公演直前にぴあにてチケット買った(たしか10000円くらいだったかな~?)けど、アリーナはブロック指定のスタンディングで何と前方エリアの中央のブロック(Bブロック)が取れて喜んだもんでした。
当日開場でパンフレットを買ったけど、メガ DISCO in DREAMのパンフとデッド・オア・アライブ単独のパンフの2種類を売ってました
デッド・オア・アライブがやはりこのメンツの中では大物だったんですね
私の目当てもデッド・オア・アライブでしたからね
そういう事でデッド・オア・アライブが当時好きだったこともあり、パンフは両方買いました
でもデッド・オア・アライブのパンフはあのサイケな麗人(怪人?)ピートバーンズの写真集のようなしろもんで買ったのを後悔しましたがね~(この時の2冊のパンフは今でも家のどこかに現存しております・・・でも探すには相当ほこりを被ることになるので探すの断念してお見せ出来ないのが残念です)

アリーナに行くとたしか柵かロープでエリアが仕切られていて、前方のBブロックに行くと意外とまだ人も少なく、何と前から3人目の位置をゲットできました
このライブの客の入りの詳細は覚えてないけど、たぶん満員だったと思います。
少なくともアリーナは満員だったね~

いよいよライブがスタート!最初は誰が出るのかなと思ってたら意外にもデッド・オア・アライブからスタート!
1曲目は個人的に意外な曲♪カムホームウィズミーベイビーからスタート!
ノリノリのユーロビートとは少し感じの違う曲ですが、この曲はビルボードチャートでたしか1位になって話題になったと思います
真っ赤なフリフリの衣装で登場したボーカルのビートバーンズに思わず感激・・・と同時に少し引いてしまった。
近い!近すぎる!この場所はホントいいエリアに当たったもんだ。
間近でデッド・オア・アライブの面々が見れます・・・でもビートバーンズをこの位置で見るのは正直キツイぞー!
このライブのセットリストなんて当然覚えていませんが、この当時出たアルバム「Nude」からの曲が結構多かったような気がします


↑近くで見たら色んな意味で迫力満点 デッドオアアライブのビートバーンズ(メガディスコ東京公演の模様より)

で、ビートバーンズのパフォーマンスを目の前で見れたのは良かったんだが、どうも口パクくさい・・・明らかに踊りながらギター弾いてるダンサーは弾き真似に見えるし、歌声はレコードの声とまったく同じ。
でもビートの生声も随所で聞こえてるような・・・限りなく口パクに近いライブです
多分レコード(またはCD)の音源をかけながらマイクを通して音源の歌声に合して歌ってるんでしょうね~
でも生でデッド・オア・アライブのパフォーマンスを見てることに変わりなくみんな踊りまくってましたね~
特に♪ユースピンミーラウンドは大いに盛り上がりました

デッド・オア・アライブが終わった後セットチェンジなんだけど、ここでステージ袖のDJブースにDJが登場!
そうそうこのイベントは当時のディスコ界の最大手マハラジャによるタイアップイベントでもあるのです
そういう訳でセットチェンジの時間を利用してのディスコタイムの始まり!
多分マハラジャのDJなんでしょうね(私はマハラジャには1度しか行った事無く、どちらかというと当時はデッセジェニー派だった)「さぁメガディスコインドリーム!今日が初日盛り上がって行こう!」とオーディエンスを煽り、ノンストップで流行りのユーロビートが次々とプレイされていきます
♪恋のブンブンダラー、♪ミートマイフレンド、♪アップサイドダウン、♪ゲットレディetc・・・まさに大阪城ホールが巨大なディスコになってます
みんな振り付きの踊りで踊ってます・・・多分マハラジャの踊りなんだろうね~
さすがディスコイベントらしくなかなか上手い演出で感心したもんです

引き続いて登場したのがTOYBOYでお馴染みのシニータ!
小柄な黒人の女の子だが、これも口パク疑惑!
完全に音源はレコード(CD)と同じで、デッド・オア・アライブと同じような感じやな~
でもショーとしては曲ごとに衣装を着替えて見た目には楽しい・・・でもこのお着替えがなんかグタグタな感じで、もっと上手くスマートに出来ないもんかと思った記憶があります。
1曲目は♪クロス・マイ・ブロークンハートだったような気がします
小柄なシニータがステージ狭しとカラフルな衣装で走り回ってたという印象しか今となってはないですね
最後の方で歌われた♪TOYBOYは完全にレコード(CD)の音源と一緒で、口パクに確信を持ちましたよ・・・でもみんな大喜びです


↑エネルギッシュなライブだった・・・と思うシニータ(メガディスコ東京公演の模様より)

またまたDJ登場このセットチェンジ間もディスコタイム!
お~いトイレ行かせてくれよ~でも思わぬディスコに私もノリノリでした
よくまわり見るとマハラジャのスタッフらしき人がチラホラ見えます

さて意外とトリだったカイリーミノーグの登場!
ステージそでからダンサーたちと一緒に電車ごっこ見たいに数人が縦一列で金魚のフン見たいに連なって登場!
その真ん中にいるのがカイリーちゃん!う~ん!カワイイ!
とにかく前から3人目の前方にいるので彼女の顔もしっかり肉眼で間近で見えるのです(ほくろまで見えた!)
思ってた以上の可愛いらしさにドキッ!!!


↑可愛いにもほどがある!? 22年前のカイリーミノーグ(メガディスコ東京公演の模様より)

♪ロコモーションでスタート(だったはず!22年前なんでうろ覚えスマン!)したライブは今までの2組の口パク疑惑が確信へと変わるライブでもありました。
そうカイリーちゃんはきっちり歌ってるんです!
生歌と口パクの違いがはっきりわかった瞬間です

当時22歳くらいのカイリーミノーグは若さはじけらんばかりにステージを動き回り、オーディエンスにアピールします
「ヒョー!」とか奇声上げながら踊り歌う姿はまさにアイドルらしい感じ。
(当時は同年代くらいの洋楽アイドルに最近来日公演したデビーギブソンやティファニー、サマンサ・ジルズとかいたね)
♪いつわりのハートなどお馴染みの曲が演奏されたけど、やはり盛り上がったのは♪ラッキーラブ!
80年~90年代のバブル期のディスコミュージックのマスターピース的な代表曲ですね
このライブはとにかくカイリーミノーグってこんなにカワイイのか!?と思ったのが一番印象に残ってます
まぁ~今思えばバブリーな雰囲気のイベントでしたね
人気絶頂の3人のアーティストを生で見れて、しかもディスコもあって・・・チケットが安く感じたイベントだった。

さてこのカイリーミノーグもあれから22年たち今年は44歳か・・・すっかり熟女となった彼女を見にあの時と同じ大阪城ホールへ行って見ようかな。



★★★★★ 1989.10.7 大阪城ホール アリーナスタンディングエリア Bブロック(チケットぴあ)

No.026 「鳥」(1963年 120分 ビスタ)

2011-04-19 00:15:36 | 2011年劇場鑑賞
監督 アルフレッド・ヒッチコック
出演 ロッド・テイラー
   ティッピー・ヘドレン
   スザンヌ・プレシェット



この日の二本目は第二回午前十時の映画祭です
それもヒッチコック監督作品・・・ヒッチコックの映画を劇場で見るなんて思いもよりませんでした
好きな監督さんの一人なんで前の週の「レベッカ」も見たかったけど残念ながら見に行く機会なく今回の「鳥」の鑑賞となりました

(あらすじ)

ある日、何の理由もなしに、鳥たちが人間を襲い始めた……。たった一つのシチュエーションをもとにあらゆる恐怖を引き出した、ヒッチコックのサスペンス・ドラマの傑作。一羽のカモメに額を傷つけられる予兆から、群れをなして襲い来るラストまで、恐怖映画のお手本のような演出が素晴らしい



小学生の頃テレビ洋画劇場で見て以後ビデオ黎明期にレンタルビデオで一度見ただけで、まさに10年20年間隔あけて鑑賞して今回3度目の鑑賞となりました
だが、細部はあまり覚えていませんでしたね~
私のイメージでは「レベッカ」はヒッチコック唯一のホラー映画でこの「鳥」はヒッチコック唯一のパニック映画・・・そんなイメージだったけどたしかに畳み掛ける後半はまさに動物パニック映画ですが、前半の登場人物たちの人間関係の描写に結構時間を取りその合間に鳥が不穏な動きを垣間見せる演出はさすがです

様々な思いをもつ登場人物たちが鳥の襲撃によりやがて理解しあえて行く部分は、一つの人間ドラマとして集約される
ヒッチコックのパニック映画と言う観点で見てたらその辺のドラマがとてもよく出来た映画だった
他のパニック映画でもそういうドラマもあるがヒッチコックがやると妙に格調高く見えるから不思議(笑)



またヒッチコック監督らしいカメラワークやカット割などが、見れば見るほどこの作品にも生かされてます
鳥にのこだわった演出も多く、全体的に音楽があまり使われず、鳥の鳴き声が音楽変わりのようにも思える。
またジャングルジムに最初は鳥が2羽くらしか居ないのに、カメラが切り替わるたびに鳥の数が増えて行く演出、空中から街を見下ろすカットに空中を飛ぶカモメがまるで空襲に来た爆撃機のように画面に現れるカット等はさすがヒッチコックらしい
また家に立てこもって鳥の襲撃に備える場面は後のゾンビ映画のパターンを彷彿させる
ドアや窓などを板を釘で打ちつけてふさいだりするけど、鳥の襲撃に破られる場面など「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」から始まるゾンビ映画立てこもりパターンに影響を与えたのかも?
単純なシチュエーションでここまでの恐怖を引きだす演出にますますヒッチコック映画の凄さ、素晴らしさを実感しました



★★★★ 2011.4.14(木) TOHOシネマズなんば スクリーン1 21:10 E-5

No.025 「ザ・ファイター」(2010年 116分 シネスコ)

2011-04-15 23:59:36 | 2011年劇場鑑賞
監督 デヴィッド・O・ラッセル
出演 マーク・ウォールバーグ
   クリスチャン・ベイル
   エイミー・アダムス



久しぶりの映画鑑賞です
いつもながらこの時期は仕事も忙しく休みもままならないです
少し一段落して本日の映画鑑賞・・・でもまだ25本目という大不調にこのままではワースト記録を作ってしまうのでは?
何とかここから頑張りたいもんです
地震の影響で延期になった映画もあり、意外とこれは見たいという映画が少ない目ではありますが、こう言う時に案外拾いものを見つけたりするもんですしね

(あらすじ)

地域の期待を一身に背負う名ボクサーだが、短気でだらしない性格から破綻した日々を送っている兄ディッキー(クリスチャン・ベイル)と、才能に恵まれていないボクサーの弟ミッキー(マーク・ウォールバーグ)。
過保護な母アリス(メリッサ・レオ)や兄に言われるがままに試合を重ねるが、一度も勝利を収められず……



久々のボクシング映画で、アメリカでは各賞受賞している作品。
こういう映画を見ると年代的に私は「ロッキー」重ねて見てしまうんですが、「ロッキー」の大hぃ洋されるようにボクシング映画の主人公と言えばみんな貧しい家庭に育ってる・・・
しかもこの映画の家庭は貧しいだけでなく妙にややこしい環境。
主人公のミッキーは真面目でいわば家族の中では一番まともだ。
彼のマネージャーである母と彼のトレーナーである兄がやたら干渉してきてミッキーの足を引っ張る。
しかしそれが今まで普通だったミッキーだが、バーで知り合った彼女との出会いが大きく彼の心境に変化をもたらして行く・・・

家族の崩壊のドラマにも見える中盤だが、映画が進むにつれこの映画は家族の深い絆のドラマである事に気づかされる。
一度は袂を分かった兄や母だが、ミッキーに取って何よりも必要な存在だったことに気が付いて行く。
なんとなく日本の某3兄弟ボクサーの一家を何となく思い浮かべて見ていた・・・あちらは父親が問題だが(笑)



で、この強烈な個性の母と兄を演じたクリスチャン・ベイルとメリッサ・レオはアカデミー助演部門W受賞しただけあって凄い迫力のある芝居を見せてくれます
この2人と対照的にミッキー演じるマーク・ウォールバーグの地味な雰囲気がまた対照的なコントラストを見せてくれ、この作品に大きなアクセントとなっています
ボクシングシーンもTV画像のような映像になったり、アングルもTV放送のように撮ってるので実話ベースらしいリアリティがあってよかった



★★★★ 2011.4.14(木) なんばパークスシネマ シアター3 17:35 C-4

No.024「 トゥルー・グリット」(2010年 110分 シネスコ)

2011-04-05 00:32:14 | 2011年劇場鑑賞
監督 ジョエル、イーサン・コーエン
出演 ジェフ・ブリッジス
   マット・デイモン
   ヘイリー・スタインフェルド



なんばパークスシネマから千日前の敷島シネポップへ移動
こちらでは「トゥルーグリッド」を見ます
ここでは3月はジャッキー・チェンの映画祭をしてましてこちらもいよいよ終わりです
初期から90年代初めくらいまでの作品が中心でいわゆるジャッキー・チェンが最も動けてた時代の作品
古いジャッキー・チェンの映画を久々にスクリーンで見たかったけど今回は一度も叶わずでした

(あらすじ)

父親を殺された14歳の少女マティ(ヘイリー・スタインフェルド)は、真の勇気を持つといわれる保安官のコグバーン(ジェフ・ブリッジス)に犯人の追跡を依頼。
テキサス・レンジャーのラビーフ(マット・デイモン)も加わり、かたきのチェイニー(ジョシュ・ブローリン)を追うこととなる。



ジョン・ウェインの「勇気ある追跡」のリメイクとなる作品ですが、今回ジェフブリッジスがジョンウェインの演じてた荒くれ保安官演じてます
キャラクター的にはヒーロー的なジョンウェインよりジェフ・ブリッジスの方がガラが悪そうな風貌でいい感じです
大筋は「勇気ある追跡」と大きく変わる事なく描かかれますが、ジョエル、イーサン・コーエン監督にしては正統的な西部劇を撮ってますね~
原作が元々あるものなので当然かも知れないけどやや意外でした。
ま、コーエン兄弟らしいブラックなユーモアも随所に見られますがね(先住民族の子供をやたら蹴り飛ばすコグバーンに笑う)

ドラマとしても西部劇と言っても派手なガンファイトは抑え目で、父の復讐の為犯人を追跡する少女マティとそれに同行する保安官のコクバーンとテキサス・レンジャーのラビーフの3人のロードムービー風な展開がドラマの中心です
マティの父の仇の為に子供ながら勇気ある行動に最初は煙たがってた2人の西部の荒くれ男が、少しずつ彼女に心を開いて行きます。
そこまでの過程が見事に丁寧に描かれていきます
それだけに蛇に咬まれたマティを抱きかかえて深夜の荒野を走るコクバーンの姿は感動的すらある



西部劇とが苦手な人や復讐劇という殺伐なイメージで腰引ける人でも抵抗なく見れる佳作だと思います
この映画を見て改めて旧作の邦題「勇気ある追跡」は上手く付けたな~と思いました。



★★★ 2011.3.30(木) 敷島シネポップ2 20:00 J-9



No.023 「ツーリスト」 (2010年 103分 シネスコ)

2011-04-04 00:46:44 | 2011年劇場鑑賞



監督 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
出演 アンジェリーナ・ジョリー
   ジョニー・デップ
   ポール・ベタニー



春休みも本番を迎えどこのシネコンも賑わいを見せております
東日本大震災の影響で「ザ・ライド エクソシストの真実」「世界侵略 ロサンゼルス決戦」が上映中止
ついでに「ジャッカス3D」までも延期になってしまいました(バカバカしい過ぎるから?)
そんな中で夢の顔合わせが実現した話題の作品がこの作品です

(あらすじ)

傷心を癒やすためイタリアを訪れたアメリカ人のフランク(ジョニー・デップ)は、ベニスに向かう車中で上流階級の美女エリーズ(アンジェリーナ・ジョリー)に声を掛けられる。
魅力あふれるエリーズに誘われるがまま、アバンチュールに酔いしれるフランク。
しかし、それはすべて仕組まれたわなだった……



謎の女アンジェリーナ・ジョリーを当局が尾行する場面から始まるけど、スパイ映画らしいスリリングな幕開けです
でも鑑賞前の期待値によるがオープニングの割には大半は地味な展開で、意外と肩透かしに思う人も居るかもしれません(私はそういう予備知識がたまたま耳に入ってたのでさほど思わなかったが)

でもアンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップと言う有りそうで無かった共演の豪華さはまさにハリウッド映画らしさ全開で、全編通じて描かれるベニスの街の美しい風景共々ゴージャスな作品となってます

今回ジョニー・デップはいつものようなヒーローではなくいわば普通の一般人て感じで、そんな普通の男が異国の旅先でアンジェリーナ・ジョリーのようなミステリアスな美女と出会い犯罪に巻き込まれるていく
ヒッチコック映画でよくある巻き込まれ方サスペンスで、謎の集団に襲撃されたり警察に逮捕されたりと踏んだり蹴ったりな旅行者をジョニー・デップがユーモラスに演じてます



でもこの映画で目を引くのはやはりアンジェリーナ・ジョリーです
ハードなアクション映画から人間ドラマまで幅広い作品に出てますが、どの作品も言いようない色気を作品なりの雰囲気の中で醸し出してるけど、特にこの作品では妖しい魅力が全開でジョニー・デップもホイホイ巻き込まれる訳だわ・・・

特にホテルスィートルームで散々気を持たされた挙げ句に寝る時はソファーで寝ろと言われ寝室から閉めだされたジョニー・デップに初めて天下のジョニー・デップに気の毒に・・・と思った(笑)
映画の内容としては平凡で平均点的な無難な映画だけど、二人のゴージャス共演とベニスの街の美しい風景(+アンジェリーナ・ジョリーのお色気)がそれを補っていて私は地味ながらまずまず楽しめました



★★★ 2011.3.30(木) なんばパークスシネマ シアター4 17:30 D-7