MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.50「正体」

2024-12-23 15:20:00 | 2024年劇場鑑賞





アポロシネマのあるアポロビルは飲食店は多々あり、忘年会シーズンもピークと言う事で1階エレベーター前は若手グループ達が多数集まって盛り上がってます
いよいよ今年も後わずか…2024年劇場鑑賞も一応ピリオド?
その2024年50本目の作品が評価の高いこの作品です

殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた鏑木(横浜流星)は脱走に成功。日本各地で潜伏しながら逃走を続ける鏑木が沙耶香(吉岡里帆)や和也(森本慎太郎)、舞(山田杏奈)らと出会う一方、彼を追う刑事の又貫(山田孝之)は沙耶香らを取り調べる。しかし彼らが語る鏑木の人物像はそれぞれ全く異なり、まるで別人のようだった。

この映画見てる時にTVでは大阪地検の検事による恫喝取り調べ動画のニュースが報じられて、特捜部トップによる自白強要命令などで無理矢理に検事が自白を強要させた事が話題になってた
この作品も似たように冤罪の罪を着せられる
脱獄した主人公が顔を変えて名前も変えて逃走する…タイムリーな事だこと

あちらこちらで潜伏し、そこで出会う解体屋の兄ちゃん、女性記者、介護士の女の子らと触れ合い、そして彼と接触したそれぞれの人が彼を信じようと思わす主人公の誠実さを横浜流星がなかなかの芝居で見せてくれます

特に吉岡里帆さん演じる記者の父親が弁護士だが、痴漢の罪で裁判にかけられていて、こちらも身に覚えがないながらも強固な取り調べによる冤罪で心身ともに疲弊してる
主人公ともども二つの冤罪をリンクさせてる所が面白いですね
メッセージを感じます

この映画は見えないとこに真実があっても大半が見えるもので判断されてしまう社会の怖さを感じさせる
最後の判決の言葉が無音になるのも、"そんなんセリフで出すまでも無いないやろ"的な真実への祈りと期待を作り手から私は感じた次第です
役者さんたちの演技や見応えのある演出で評判通りの作品でした

ラストは場内すすり泣きの渦でした




★★★★ 2024.12.20(金) アポロシネマ プラスワン 21:00 C-1





No.49「ロボット・ドリームズ」

2024-12-16 11:41:00 | 2024年劇場鑑賞







久々に梅田に遠征!
新テアトル梅田にやってきました
シネリーブル梅田からテアトル梅田になって初登場
見た作品が話題のアニメ「ロボットドリームズ」
アカデミー賞ノミネートにもなった作品で結構良いらしい
て事で梅田にやってきました

孤独な日々を送るドッグ(犬)が、テレビで見た友達ロボットの通販を見て即購入し、自ら組み立てて共に過ごすことになる
毎日のように散歩したり、一緒に踊ったりスケボー楽しんたり、2人は親友として楽しい日々を過ごす
夏のある日海水浴に出かけたがロボットが海水により、錆びついてしまい砂浜から動けなくなる
ドッグは何とか動かそうと試みるが上手く行かず、やがて海水浴場は閉鎖され、1年後の海開きまで会えなくなってしまう…
時間が流れお互いにそれぞれ違う友達が出来て新しい生活が始まるが…

この作品は犬とロボットが主人公で描かれる
出てくるキャラは全て何らかの動物またはロボット…全て非人間で描かれる事で見る側は色々と当てはめて考えて見れるんですね

私は終始切なさを感じながら見てました
ドッグとロボットをどうしても男女として見てました
これ見る人によっては違うかも?

閉鎖された海水浴場から何とかロボットを救おうとするが、結局来年の海開きの日まで待つと言う決断するドッグ…待つんやねー
たしかに工具持って砂浜の柵を破ろうとしたり、役所に掛け合ってるするが1年待つ決断をする
この辺は見る人に寄って色々考えるでしょうね
私なら陸地がダメなら海から行きゃ良いのにと思ったが(笑)

砂浜に倒れたままのロボット
時々夢をみる
いずれも何らかの形で砂浜から抜け出し、ドッグの元に帰るがすんなりと会えない現実にハッと夢から覚める
そしてドッグはまた日々孤独な生活に戻っていく

しかし月日の流れと共に
お互いに相手が居ない世界にも色々と出会いがある事を知って行く
ロボットは片足を穴の開いたボートの穴埋めで外されたりすると言う酷い目に会ったりしながらも、ある日やって来た小鳥に脇のとこに巣を作られて、仲良くなりヒナたちが巣立ちまで見守る事に癒しを感じ、ドッグは日々の生活の中で雪だるまと友達になりボーリングを楽しんたり、凧揚げしてたらスポーティな女子と知り合い連絡先を交換して束の間日々を過ごす
この互いが置かれた環境に準じて生きて行く姿はまさに人間的な世界ですね
お互い相手を思いながらも日々の生活に流れていくのは我々の姿に映ってました
非人間キャラで描かれるから余計にそう感じたかも知れません

1年後やっと砂浜に行けばロボットの姿は無くとぼとぼ引き上げるドック
ロボットは廃品回収に回され、そこて、また新たな出会いと共に新たな友達とロボットの次の生活が始まり、ドックもロボットの事を心に引きずりつつ、新しい中古のロボットを購入し、新たな生活を楽しく送る…そしてそれぞれが新しい環境の生活に馴染んだ頃、ロボットが偶然にドッグを見つける…

この作品はここでロボットの取る決断がハイライト
人によって解釈が色々あるかも知れませんが、なかなか色んな意味で深く、自分の欲や幸せ、または相手の幸せを考えると様々な考え方が出来ます
切なくとも前向きになれるラストシーン…そこにアースウィンド&ファイヤーのセプテンバーがズルい使われ方(笑)
2人を繋ぐキーソングとして使われて歌詞が2人の心情にピッタリで効果的ですね

ドッグとロボットの最初の生活部分が短くて、もう少しじっくり離れるまでの交流を見せてくれたらと思ったが、終わって見れば離れ離れなってからのがドラマの主題なんですね
序盤はドッグが主人公かと思ったが終盤はロボットからの目線に思えました
題名がロボットドリームズ言うくらいやしね

ディズニーやピクサーでもないし、CGアニメや精巧な作画でもなく、むしろ素朴なタッチが良い味出してる
セリフが一切無いけど、102分間退屈することもありませんでした(そこが1番懸念してた)
人間に当てはめると見る側にも色々考えさせる作品で良かったです

初体験のOdessaシネマは効果がこの作品に関しては良くわからんかった
最初のOdessaのロゴが出るデモ映像は立体的な音だったが…映画によるんでしょうなー


★★★★ 2024.12.13(金) テアトル梅田 Odessaシネマ1 20:15 F-13




No.48「テリファー 聖夜の悪夢」

2024-12-09 21:55:00 | 2024年劇場鑑賞





私はこのシリーズはアマプラで見て
晴れて劇場でパート3を見ることになりました
1作目からこの作品の特長は昨今は映像表現では頭打ちになった残酷描写に慣れた映画&ホラーファンでさえも嘔吐するぐらいのエグい描写による殺戮シーン
内容よりそちらが作品としての見所になっています
新たな殺人キャラとして出てくるアートクラウンこと大柄な殺人ピエロが人間離れした怪力で頭を潰したり、斧で人体損壊、チェーンソーで逆さ吊りのお姉さんを股ぐらから縦割り切断、引きずり出した腸でムチのようにしばき倒して、首を締め上げる…まだまだ色んなアイデアの殺戮パターンを見せてくれて、その筋のファンを喜ばされてスマッシュヒット
私は1作目を見てピエロ男の一切声ださず、表情としぐさだけで見せるキャラは13金シリーズのジェイソン見たいなのとは違った個性で、なかなか私は好き

1作目はアートクラウンが単独で殺戮繰り返しますが、2作目は謎の少女ピエロと1作目で顔を食われながらも生き残ったヒロインのヴェロニカが度々登場しクラウンに影響を与える
そして今回はアートクラウンと顔の潰れたヴェロニカの2人が残虐の限りを尽くす
狙われるのは2作目でアートクラウンを退治して(首を切断して倒すも、ヴェロニカの股間から首が産まれてきて復活(笑))、細々と暮らす生き残りの姉弟の2人
3作目はクラウン&ヴェロニカとシエナとジョナサン姉弟と対決のストーリーとなります

クラウンに襲われた事がトラウマとなり治療を続けて来た姉のシエナが、やっと何とか克服のために一歩前進…てとこに再びクラウンと遭遇…またまた悲惨な戦いに!
今回も残酷シーンに磨きがかかって内容よりビジュアル勝負のとこがあるんですが、ちょい前作もそうでしたが、ファンタジー色がますます濃くなりましたね
主人公のシエナの亡くなった父親が作った不思議な力をもつ剣の存在がその要素を出してるんですが、そんなんが無かった1作目がやはり良かったですね
前作はハロウィン、今回はクリスマスて事でアートザクラウンもサンタの扮装で血塗れで大暴れ!
こんなクリスマス映画好きです(笑)

1作目の生き残り…なのに何故かクラウンと一緒に残虐の限りを尽くすヴェロニカもクラウン同様のキャラになっていき、この先のシリーズはホラー映画の定石通り、風呂敷き広げた結果尻すぼみになるような予感しかないです(笑)
まだこれはこれで面白かったですが…

レイトショーにしてはお客さんも多く、場内は若い女子グループやカップルで凄まじい熱気でした!
本来は私のような中高年マニアが点在するが見る影無し(笑)

トム・サビーニがチラッと出てたがニヤついたのは私だけってのが自信持って言える環境
因みに誰もゲロ吐かず笑顔で帰られた



★★★ 2024.12.6(金) TOHOシネマズなんば 別館 スクリーン12 20:15 C-13


No.47「ヴェノム:ザ・ラストダンス」(日本語吹き替え版)

2024-12-02 17:50:00 | 2024年劇場鑑賞




マーベルでスパイダーマンと並んで好んで見に行くヴェノムシリーズの最新作であり最終作見て来ました

ヴェノムに憑依された主人公エディを演じるトム・ハーディの一人芝居(笑)がなかなか楽しいこのシリーズ

前作の流れが失念してるため、出だしから良くわからない(笑)
いつもマーベルシリーズは見ても数年たつとストーリーとして内容忘れるんですよね
配信とかで前作予習しなければと毎回思いながら、それも忘れる…

しかし相変わらずのヴェノムとエディの掛け合いは面白く見れました
ラストダンスと言うようにシリーズ最終作らしい終盤の流れは楽しめたシリーズだけにちょい寂しい
色んなキャラやモンスター出てくる
けどストーリーとしたら、ちょっと?て感じ
面白く見れたけど、なんか物足りない感覚が残りました
またヴェノムがちょい良いキャラになってる気がしました
もっと毒があったような?
シリーズも続いてたらそうなるんかな?(笑)

今回は日本語吹き替え版で見たのでヴェノムの声が中村獅童さん
声加工されてるので中村獅童感ゼロでした(笑)
別に中村さんでなくても良かった?



★★★ 2024.11.29(金) アポロシネマ スクリーン8 20:25 D-14


No.46「侍タイムスリッパー」

2024-11-19 12:23:00 | 2024年劇場鑑賞





トレンドワードにもなり流行語大賞にノミネートされ、社会現象とまで言われた話題の作品をやっと見れました
公開から日にちもたつからどこもレイトショーしてなく、やっとなんばパークスシネマさんがやってくれました
「グラディエーター2」蹴ってこちらへ来ました

決闘の最中に侍が雷に打たれて現代の時代劇の撮影現場にタイムスリップ!
この設定だけでも期待が高まる
山口馬木也扮する高坂新左衛門と言う
愚直なサムライが撮影所の人達や保護?してもらってるお寺の住職夫婦たちとふれあって行くうちに京都の撮影所で斬られ役として現代の生活に順応していく
特に撮影所で女流監督を志しながら助監督として頑張ってる山本優子にほのかに恋心を抱いたり、殺陣師のおっちゃんに弟子入りし、殺陣を学びながら斬られ役として成功していくと言うハートフルコメディとして展開するのですが、中盤からある大物俳優の指名により相手役として抜擢され、そこから作品の展開が変わっていきます
その大物俳優てのが何とタイムスリップ直前に戦ってた相手!
同時にタイムスリップしてて、しかも30年前の時代にタイムスリップしていて、今や時代劇俳優の大御所となってる!
ここらの設定は上手いですね
時空を超えて時代劇の中で決着戦を行う!
しかも撮影のリアリティ出すために真剣を使用すると言う展開!
大物俳優の風見恭一郎の登場からサムライスピリット全開のドラマになっていく!
噂通り面白かったです
オチの付け所も良かったしね

この作品は前半の時代劇の撮影所の雰囲気や、殺陣師や斬られ役さんたちの心意気、撮影所に携わる人らの姿に時代劇愛が溢れているんですね
劇中ドラマの心配無用ノ介のくさい主人公の芝居(笑)や和風調の背景に縦書きエンドロールなど時代劇のリスペクトさえ感じで好感
時代劇へのリスペクトと愛情とサムライスピリットに溢れた噂通りの快作でした
「遠山の金さん」「新吾捕物帳」「大江戸捜査網」、さらに必殺シリーズと時代劇好きのおかんの影響で時代劇を幼少期から見てた者としては楽しい時間でした

「この現代では侍と言えばサッカーの代表と思われてる」て言うセリフが刺さりました!



★★★★★  2024.11.15(金) なんばパークスシネマ シアター9 20:30 J-11



No.45「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」

2024-11-14 20:18:00 | 2024年劇場鑑賞





あわやスルーになりそうな感じだったこの作品をアポロシネマで鑑賞

あの「ジョーカー」の続編
随分前からこの続編が話題になってていよいよ満を持しての鑑賞
しかしこの作品は色々と公開前から宣伝されてたけど、あまり話題として挙げられて無かった(と思います)のがこの続編がミュージカルである事!
私は公開されてから知ったんですが、アメリカでも賛否両論で興行的に厳しい結果だったようです
あまり情報入れずに見たつもりですが…さて

この作品はほぼ刑務所と裁判所だけで舞台のスケールとしては小さい映画なんです
前作がカリスマ的な悪役が誕生する話でしたが、今回はその悪役の崩壊のドラマ
その辺が大多数の方の期待を裏切る結果になったのかも?
アーサーとリーが知り合い、2人は恋に落ちる
しかしアーサーはリーを愛してはいるが、リーが本当に愛したのはアーサーではなくジョーカー…
それを痛感させるラストはあのカリスマの姿はなく、やはり弱い人間アーサー…そうやって見たらこの映画はジョーカーの破滅のドラマと言う感じですね

先に書いた様に刑務所と裁判所を行ったり来たりするのが殆どで、そこで繰り広げられるのがジョーカーの妄想ミュージカル!
正直ちょっと疲れた
眠気もありました
てか、ちょい記憶飛んだ(笑)
予備知識無ければどう思って見てたんやろ?
私は普通にやってくれた方が良かったかなー
でもこのストーリーを普通にやったら…それはそれで…(笑)
ま、ミュージカルシーンがある意味アーサーの狂気を表してるようにも見えますがね

ホアキンは芝居上手いし、ガガは歌上手いし
これはこれで良いか…
賛否両論あるも納得

アーサーが電話口で歌う🎵「行かないで」に涙
これ私が10代の頃NHKのフランス語講座で毎週シャンソンが流れるんですが、それを楽しみに見てました
この曲はその時に流れていて覚えてました
そう言う意味で涙(笑)
それは拾い物でしたね(笑)



★★★ 2024.11.9(土) アポロシネマ F-13 スクリーン8



No.44「動物界」

2024-11-10 14:20:00 | 2024年劇場鑑賞





なんばパークス恒例の光の饗宴の初日に相応しい寒さの中見てきたのがこの変わった映画
ホラー?スリラー?

近未来のフランス…人間が動物化する奇病が蔓延する
動物化した者は隔離施設に入れられて家族と分断されてしまう
そんな中に妻が動物化が進行し、南フランスの隔離施設入れられるの期に息子共々に南フランスへ移住する親子が主人公
妻たちら動物化した人を載せた移送バスが事故を起こし、移送されてた動物化した人らが脱走!
そこから親子2人で脱走した妻を探すが息子にも動物化の兆候が現れて…

動物化した人間たちのビジュアルが良く出来てます
特に鳥になりかけた男…最初はまだ言葉が話せるがしまいにはクワックワッ!と鳥見たいな声になり動きも鳥化…まるで形態模写のような動きに役者さんも熱演!
他にタコ人間やオオカミ人間、カマキリ人間もチラリ
ただその獣人たち見てると何故か切なくなる…
病気だが故にこんな獣人にモンスターではなく変異してしまった悲しみを感じてしまう
決してホラーとかモンスター映画やパニック映画でもない
ある種の終末感も感じさせる作品でそれを2人の親子に焦点当てた作品

獣人たちの姿に注目してしまうが人間も動物も命あるものは同じと言うテーマを感じられる中にフランス映画らしい冷たいムードがエンタメ路線が入るハリウッド作品と一線を画す所ですね

徐々に狼になっていく息子に対して妻を探すより息子を守ろうとする行為に走る父親が下す決断が感動的な意外な後味な作品でした



★★★ 2024.11.8(金) なんばパークスシネマシアター11 20:25 F-15





No.43「十一人の賊軍」

2024-11-03 00:07:00 | 2024年劇場鑑賞




雨の中アポロシネマへ
ロビーにここの名物支配人がいた
当たり前だが働いてはります
映画始まる前の鑑賞マナーの説明映像でお馴染みの方
最近はアポロシネマでトークショーもしてる見たい

「仁義なき戦い」などの脚本家である笠原和夫のプロットを原案にしたアクション時代劇

鳥羽・伏見の戦いをきっかけに、薩摩藩・長州藩を中心とする新政府軍と、旧幕府軍による戊辰戦争が勃発する。
そんな中、新政府に対抗するため、奥羽越列藩同盟が結成される。
その同盟にやむなく加わった新発田藩では、藩に捕らえられていた11人の罪人たちが、決死隊としてとりでを守る任に就

罪人たちが無罪放免を条件に砦を守るのがメインになるが、罪人を演じる役者たちの熱量が凄い!
アクションシーンなどはまさに東映ヤクザ映画のような雰囲気のテンションで迫力がありました
私が思ってた以上にアクションシーンが多くて面白かった

山田孝之と仲野太賀のW主演だが私は仲野太賀の鬼の形相で血に染まり闘う姿に迫力を感じました
山田孝之さんはこんな汗まみれ泥まみれの芝居が似合う!
最後まで逃げる事を忘れない姿は"生"への執着と妻への思いが良く現れておりました
それ以外の賊軍たちも良いキャラで、最初は役者さんが誰かわからず1人だけセリフ回しが違うなとおもったら歌舞伎のサラブレッド尾上右近さんやったり、第二の福本清三さん的な斬られ役の本山力さんが最後に本領発揮の技を見せつけ、小柳亮太がパワフルなファイト全開(早い退場が残念)、何もしない千原せいじ(笑)
など個性的な面々が大義や正義でなく自由と生きる為に命を張るドラマ
生きる為に命をかける必死さが画面から伝わる作品でした

「狐狼の血」もそうだったがバイオレンス描写は今回もえぐい!
人体損壊の嵐です
首や手がポンポン飛び、肉片がそこらじゅうに飛び散りる
皮一枚で腕が胴体から繋がると言う細かい描写など必要以上に残酷描写がてんこ盛り!
圧巻は阿部サダヲが白洲に座らせた多数の農民の首を順番に斬首していくシーンの異常さ、阿部サダヲの顔が返り血で真っ赤にどんどん染まっていき、切られるたびに首がゴロリど白洲に転がっていく
ここ中盤のクライマックスと行っても良いくらいのシーン(こんな残虐王も最後は"死"以上に酷い目に会う)

何気に現代では差別用語な言葉も出てくる
監督のリアリズムが見る人によっては拒否感あるかも知れない、刺激的な時代劇でした

2時間35分ダレませんでしたが、もう少し賊軍のキャラたちのバックボーンとか語られてたら更に感情移入出来て良かったかも?…ただそうなると3時間に越えになるか…


★★★★ 2024.11.1(金) アポロシネマ スクリーン5 D-5









No.42「トラップ」

2024-10-27 00:05:00 | 2024年劇場鑑賞






お馴染みのM・ナイト・シャラマン監督作品の最新作
今回は巨大なアリーナでのコンサート会場にトラップを仕掛けられた
そこにある父娘がライブを観にくるがこの父親こそ猟奇殺人犯で、コンサート自体が彼を捕まえるためのトラップとなっていた…

ジョシュ・ハートネット扮するクーパーと娘のライリーのために、アーティストのレディ・レイヴンのアリーナライブを見に行くどこから始まるんですが、このライブ始まる雰囲気がとてもリアリティでワクワク感が画面から出てくる
いざライブが始まると熱狂的なアリーナの感じも良い!
しかしライブ中にやたら出たり入ったりするのは…私の感覚てはありえん(笑)

ま、やたら警官がアリーナを包囲し、喋りのグッズ売り場の店員からトラップの対象者が自分であると悟ったクーパーが動揺しながら娘にバレずにアリーナを脱出するのに四苦八苦するため、やたらライブそっちのけで出たり入ったりウロウロする様は面白い
顔引きつらせ、こわばらせ、娘の前では作り笑顔…人間味が出ていてジョシュ・ハートネットのなかなかの好演と言うか怪演(笑)
目の前の奈落からせり上がってゲストが出てきたのを見て娘にあの下を覗きに行かないかと不自然極まりない提案して、娘にドン引きされるクーパー(笑)
以後、挙動不審を繰り返す

「この中に犯人が居る!さて主人公の運命は?」的なスタイルでなく犯人そのものの視点から描かれるこの作品はなかなか面白かった
警官に囲まれたアリーナからいかに脱出するか?で105分を通すかと思ったらストーリーの舞台は後半アリーナ外に飛び出しもう一つのトラップが…ネタバレなるからこれくらいにしますが(笑)

初期のシャラマン作品のようなトリッキーな驚きはないけど(毎回期待はするが)、今回はドラマの展開で二転三転させて見せるのは良かったと思います

歌姫レディ・レイヴンを演じたのがシャラマンの娘さん
独特な顔立ちはたしかに親父さん風
相変わらず親父もスタッフの役である意味重要な役で出てます

まさか「ミスターグラス」見たいな…あんな感じに今後なるんじゃないでしょうな・・・



★★★★ 2024.10.25(金) アポロシネマ スクリーン6 21:00 F-14





No.41「ソウX」

2024-10-21 10:31:00 | 2024年劇場鑑賞




久々にソウシリーズ最新作
これで何と10作目!
私的にはハズレないんですね
もちろんシリーズ内では比べたら良し悪しありますが、それなりに毎回楽しんでます
そしてシリーズ10作目にして地元のあべのアポロシネマ初登場!(笑)
今までTOHOシネマズ系でしたからね
変に嬉しいです

ドラマは「ソウ」「ソウ2」の間に起こった話
末期ガンに苦しむジグゾーことジョン・クレイマーに患者セラピーで知り合った男から非認可ながら画期的な治療法でガンが消えた事を教えられ、大金を積んで早速その治療を受けるが、全く効果無し…真実を知るべく治療を受けた所へ行けば何ともぬけの殻!
実はそいつらは悪質な医療詐欺集団だった…
ここからジグゾーの復讐が始まる…ゲームと言う名の復讐が!

なんかいつもと展開違う?
ジグゾーが善玉で悪質医療詐欺集団を一網打尽にする!
シリーズには無かった妙にスカッとする展開(笑)
よく映画でもドラマでもめちゃくちゃ憎たらしい悪党出てきたら、切り刻んでめちゃめちゃしたれ!て思う事ってありますよね
これはそれをしてくれます(笑)

逃げた詐欺集団を見つけ出し(ちょいアッサリ見つけ過ぎやが)1箇所に集めて監禁して、いつもの拷問装置に拘束しゲームを順番に仕掛けいく
時間内に脚を自ら切断しなければ首を切断されるとか、医療関係らしく自分で頭を切開して脳を時間内に切り取れとか!
ハードルの高いグログロ度満点のゲームを展開!
主犯の女が次々と殺人ゲームを仕掛けられる手下たちに「行け!」「足を早く切って!」「時間ない!早く脳を切れ!」とか声援を送るのが妙にワロタ!
本人達はあんたやってみー!な心境でしょうな(笑)

まさに復讐鬼となったジグゾーが今回は善玉の役回り
しかも少年とのふれあいがあったり、クライマックスはあわや逆襲されジグゾーが一転ピンチとなり、自ら作った拷問装置の餌食になりかけるなど新展開がてんこもり(笑)
しかしシリーズ一貫してゲームクリアしたら生きる権利を得て助けられると言うコンセプトはこんな展開でも今回も守られてるのは良いね

シリーズの前半のエピソードなのでクレイマーは生きてるけどげっそり痩せて末期ガンで生気の無い感じを現在の年齢重ねたドビン・ベルが演じているから見た目もリアルでしたね
因みにポスターのビジュアルの目に管付けられた仕掛けは眼球吸いだす(!)やつです

シリーズも10作もなれば普通はマンネリを通り越して相当クォリティが落ちるけど、この作品はまだこんな手法もあんのか!と色んな意味で楽しませてくれました

しかしシリーズ1と2の間にこんなに派手な出来事があったとは…絶句(笑)



★★★★ 2024.10.18(金) アポロシネマ スクリーン3 20:05 H-17