MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.012 「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」(2008年 119分 ビスタ)

2009-01-31 01:05:44 | 2009年劇場鑑賞
監督 サム・メンデス
出演 レオナルド・ディカプリオ
   ケイト・ウィンスレット
   キャシー・ベイツ
  


レオナルドディカプリオとケイトウィンスレットがタイタニック以来の久々の共演作品。
11年ぶりの共演らしいけどあれから二人は人間的にも役者としても大きく成長して立派な役者となりました。
そんな目線で見るとこの映画の若い夫婦と言う役所は二人の迫真の芝居が実に生き生きと伝わってきます。
まさにその後のジャックとローズ・・・(笑)噂されたタイタニックの続編があればこんな映画だったのかな?・・・そんな訳ないか・・・



(あらすじ)

1950年代半ばの富裕層が集まるコネチカット州の郊外で、フランク(レオナルド・ディカプリオ)とエイプリル(ケイト・ウィンスレット)の夫婦は二人の子どもに恵まれ、幸せに暮らしていた。
しかし、彼らはそれぞれが抱いているヨーロッパでの成功と女優になるという夢の実現のため、人生で大きな賭けに出ることを決意する・・・

それぞれ理想と現実とのギャップと言うのは誰しも感じていることですが、この作品の若夫婦フランクとエイプルも、それぞれの夢と理想を持っていながら子供に恵まれた幸せな生活を送ってるが、幸せを感じながらも理想と掛け離れた生活に虚しさを感じている・・・そんな時、妻はパリで暮して理想と夢を実現しよと一大決心で夫に持ちかける。
最初は戸惑うがこの嫁の提案に乗って見ようとする・・・
この辺に至るまでの2人の心理描写はなかなか上手くまとめられています。

しかしフランクが会社を辞めるつもりで、適当にやっつけでした仕事が思わぬ高評価を得て、昇進のチャンスをつかむことになる・・・まぁ、得てしてそう言うもんなんですわな~(笑)
会社にキッパリと辞める事を伝える積もりだったのに、その昇進話が出てからは中途半端な宙ぶらりんの状態にして、会社を辞める事さえも躊躇してしまう気持ちはよくわかるな~働くお父さん方なら誰しもフランクのように揺れるハズかも?
ここらあたりから2人の精神状態は微妙に壊れ出していくのですが、ここからタイタニックカップルの迫真の芝居は良いですね。



とにかく2人が罵り合う場面の多いこと・・・思うようにならない、現実の世界に傷ついてイラつく2人の心理状態を表すような夫婦喧嘩のシーンはほぼ全編通して出てくるし、そんな苛立ちを象徴してるのかどうかは分からないが、喫煙シーンがやたら多いのも印象的ですね~とくにケイト・ウィンスレットは頭に血が昇ったらやたらタバコ吸いだすぞ~

また彼らを取りか囲む人たちも様々な悩みを抱えていて、ご近所の夫婦もどことなく夫婦生活になんらかの虚しさを感じてるのは明らか・・・
フランクたちのパリ行きのプランを聞いたときの驚きと同時に「世の中そうは上手く行くかい!」見たいな蔑んだ視線と同時に嫉妬に似たような感情も持ってたね。
特にその夜に夫の前でフランクたちの話題が出たときの奥さんの涙にそんな複雑な感情が汲み取れた。



また同じく障害の息子を持つキャシー・ベイツ扮する大家の一家もしかり、フランクの会社の同僚たち・・・皆、それぞれ理想と現実のギャップを感じながらも今の生活を精一杯生きているのだが、フランクたちの思い切った行動に一種のジェラシーと「どうせ上手く行く訳ないやろ・・・」という感情が感じとれる・・・またそれが自然に感じてしまうんですね。

そのパリ行きのプランがエイプルの妊娠発覚という思わぬ事態で大きく狂い出していくのが、また何とも・・・またまた喫煙とケンカのオンパレードへ!
しかしこの2人をモデルケースにした一種の人生の縮図を見たような映画でよく出来た佳作だと思います。
しかしプリオとケイトの久々の共演作として「タイタニック」のような甘いロマンスを期待して見ると、とんでもない見当違いな映画に戸惑うでしょうね。
間違ってもデートムービーに不向きなイタイ映画。



★★★★ 2009.1.29(木) 布施ラインシネマ10 北館 シネマ1 16:30 G-9

「モスクワ・ゼロ」

2009-01-30 00:09:49 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)


“未公開映画十番勝負”シーズン4 第10弾



大都市モスクワの地下に張り巡らされたトンネルは、悪魔が棲むという都市伝説が囁かれる・・・そこの調査をすべく人類学者がトンネルに入るや行方不明になり、彼を探すべく友人であるヴィンセント・ギャロ扮する神父が地下に潜る・・・

全編トンネルのシーンが多く暗い場面多し・・・しかしイマイチ話がよく分からない上に主人公たちがトンネルに迷いまくるので見てる方も疲れてしまう。
もう当分トンネルの映画うんざりな気分にさせれる映画でした。

ただトンネルに徘徊する子供幽霊たちばどはそこそこ不気味でよかったが・・・



★★

「ノー・ルール」

2009-01-29 23:45:10 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)



“未公開映画十番勝負”シーズン4 第9弾



刑務所で受刑者の不審死が相次ぎ真相探るべく元刑事が復職と子供の奨学金をかけて潜入捜査に潜りこむ・・・
まるでバンダム主演の映画でありそうなストーリーだが、刑務所の悪徳所長が受刑者を金網の中で戦わせ、外部にネットで放送し賭博をするという・・・よくありそうな刑務所アクション。

主人公が元警官だけでなく元ファイターという触れ込みだから強いの何の・・・
一応チャンピオンでプレジデントと異名の取る巨漢の黒人(ボブ・サップ似!)との対決がクライマックス!
潜入捜査がばれて悪徳所長に主人公の妻や娘が刑務所に拉致されてしまうというハチャメチャな展開などもあり、ツッコミ満載だけど、まぁそこそこ楽しめる映画でした。



★★★

「ツイスター2008」

2009-01-29 01:35:35 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)



“未公開映画十番勝負”シーズン4 第8弾


またまた竜巻の映画・・・
幼少の頃に竜巻で両親を失い、そのトラウマから竜巻を執念で追い掛ける学者となったヒロイン(本家「ツイスター」と似てるね)が再び現れた巨大竜巻と対峙する。

疎遠となった警官の弟と竜巻の研究のあまりに娘との関係もギクシャクしている人間関係が描かれ、また人気気象レポーターは実はかつての恋人で娘の実の父親だったりと竜巻以外にも様々なドラマがあるものの、イマイチ盛り上がりに欠けるのが残念!
マイケル・アイアンサイドがあくどい市長を好演しております。



★★

「壊滅暴風圏 ファイナル・カウントダウン」

2009-01-29 01:33:25 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)



“未公開映画十番勝負”シーズン4 第7弾



久々のディザスタームービー! 小さいつむじ風のような物がいくつも公園などで発生!
なにも知らずにつむじ風を追い掛けて遊ぶ子供たちを嘲笑うかのように合体するや巨大竜巻に変貌して猛威を振るう!
しかも巨大な竜巻はスーパーストームとなり、なんと自由の女神の片腕を吹っ飛ばす・・・

自由の女神を破壊するのは凄まじいんだが、これ以上の見せ場がないのがツライところ。
以後クライマックスまでたいして大災害らしい場面はあまりなく、尻すぼみなパニック映画。
ミサイルを竜巻に撃ち込むと言う破天荒さは買うがイマイチあっさり片付くのも拍子抜けでした


★★

「バトルライダー」

2009-01-29 01:23:24 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)


“未公開映画十番勝負”シーズン4 第6弾


ドルフ・ラングレンの映画は久々に見るな~
相変わらずのB級アクション道一直線だが今回は悪事が蔓延る無法の街にバイクにまたがった流れ者がやってきて悪者たちを退治していく・・・
定番化した設定に面白味はないが逆に安定したストーリー展開だから、まぁまぁ何も考えれず普通に見れた。

ドルフ・ラングレン版処刑ライダーかと思ったがマカロニウェスタンテイストなスッキリアクション映画。
しかし格闘シーンはスローと早いカット割りでごまかすのはセガール風・・・でも最近のセガール映画よりは面白かったよ。
ドルフラングレン自ら監督してるので自分の見せ方をよく知ってるかしてなんか妙にカッコイイ~



★★★ 

No.011 「感染列島」 (2008年 138分 ビスタ)

2009-01-27 23:50:50 | 2009年劇場鑑賞
監督 瀬々敬久
出演 妻夫木聡
   檀れい
   国仲涼子



何かと話題の邦画「感染列島」を鑑賞しに深夜の難波へ・・・
23時開始と言う遅いレイトショーですが天六シネ5ビルのような深夜興行ならまだしもレイトショーにしては遅い開始ですね。
有り難いと思う時もあるんですが、作品が長尺なこともあり終映が深夜1:30分・・・翌日仕事の私に取ってはチョイきついですな。

いつも映画見る時はギリギリに飛び込むケースが多いけど今日はやけに早く到着してしまい、まだ開場すらしてない状況。
TOHOシネマズなんばのロビーの待ち合いエリアでコーヒーを飲んで時間を潰すと言う初の行為をしてしまった。
このエリアで映画の予告とか流されていて中々良いスペースではないか。
長いことここに来てるが始めてこのエリアに来ましたわ。
普段もこれくらい余裕を持ちたいもんだよ。



(あらすじ)

救命救急医の松岡剛(妻夫木聡)のもとに1人の急患が運び込まれた。患者は、高熱、けいれん、吐血、全身感染を併発する多臓器不全を起こしており、これは人類が初めて遭遇する感染症状であった。戦場と化した病院にWHOからメディカル・オフィサーの小林栄子(檀れい)が派遣され、わずか半年で感染者が数千万にものぼる恐るべき事態を予測する

今の世の中にタイムリーな映画が出てきたもんです。
新型インフルエンザの脅威が囁かれる昨今この映画は絵空事で済まされないものがあります。
もし日本に新型インフルエンザのようなウィルスパニックが起こればどんな事になるのか・・・そんな恐ろしい事態へのシュミレーションムービーとも取れます。
正月公開された「252 生存者」たちよりずっと真実味も説得力もあるし面白く見れましたし、時間を追う事に感染被害が拡大していくのも数字で表してるのもよかったですね
この映画はそんなパニックな状況に対応する政治家などではなく、最前線で自ら感染の危険と隣り合わせで戦う医師たちにスポットを当てて描かれるので凄惨な現場が目の当たりに出てきますで、理屈で表現するよりもいかに怖いかが視覚的にわかります。
またウィルスパニックに陥った街がゴーストタウン状態になるんだが、あちらこちらから火の手が上がり街が破壊されたような感じチョイとオーバーかも・・・



どんなに医学が発達しても限界があり、そんな限界の中でも出来る限りの事を尽くそうとする人間たちの姿が描かれていく。
妻夫木聡と壇れいの二人を中心にしてドラマが進行して行くんですが、途中に鳥インフルエンザを発生された疑いのある養鶏場の父娘の苦悩や(可哀相な事になるんだが・・・)患者から感染した医師や看護師の悲劇など色んなケースが描かれます。

前半は増大する感染者たちに戸惑いながらも感染の恐怖と戦いながら治療に務める医師たちの姿を中心に描かれ、なかなかハイテンションなテンポで現場の緊張感がよく伝わりましたが、後半は妻夫木聡がウィルスの発生源を求め海外に飛ぶ辺りから ややテンション下がり気味・・・これは一介の医師である君の仕事ではないやろ?
また不用意にマスクを外してるシーンもあり、おいおい感染するん違うん?と軽くツッコミたくなりました。



しかし映画としては悪くないがいかんせんあれもこれも詰め込み過ぎな感じが否めません。
特に終盤は妻夫木聡と壇れいに関するエピソードが描かれるんだが、終盤に来てこれは要らなかったな~何とか途中でこの辺のエピソードを描けなかったものか・・・
2時間20分近い上映時間と決して短くない上に後半にいろいろ詰め込んでるように感じた為に終わって見れば疲労感を感じてしまった。




★★★ 2009.1.24(土) TOHOシネマズなんば スクリーン2 23:00 P-6

No.010 「エグザイル/絆」 (2006年 109分 ビスタ)

2009-01-26 23:39:48 | 2009年劇場鑑賞
監督 ジョニー・トー
出演 アンソニー・ウォン
   フランシス・ン
   ニック・チョン



心斎橋シネマートの企画「男の旅路」も次の「エグザイル絆」で制覇になります。「その男バンダム」を見た後すぐに「エグザイル絆」のチケット買いました。
しかし「バンクジョブ」や「その男バンダム」は半券提示で1000円なのに、この映画だけ1500円なんですね。

ロビーでうろうろしてたらシネマート心斎橋の支配人が「三本目の鑑賞ですよね?」と聞いてきた。
先程「バンクジョブ」の半券見せて「その男バンダム」見たのを覚えていらしたようで「三本も見て頂いてありがとうございます。三本制覇された特典ございますのでこちらへ」とグッズコーナーに案内され、「バンクジョブ」のプレスシートか「その男バンダム」のバンダナとプレスシートまたは「エグザイル 絆」のプレス兼パンフレットのいずれかプレゼントされるらしいので「エグザイル 絆」のプレス兼パンフレットを貰いました・・・これは買えば700円するからなんか得した気分。
一緒にいた知人は「バンクジョブ」のプレス貰ってたな。
こんな特典は知らなかったな~しかし支配人に会わなかったら知らないまま帰ってたとこてした。
「エグザイル絆」のスクリーンにはいると結構人が入ってます。
さすが評判が良いだけありますね。



(あらすじ)

ブレイズ(アンソニー・ウォン)、ファット(ラム・シュー)、タイ(フランシス・ン)、キャット(ロイ・チョン)の4人は、中国返還が迫るマカオで再会した。
ボスのフェイ(サイモン・ヤム)を銃撃して逃亡したウー(ニック・チョン)を巡り、敵と味方にわかれることになってしまう。しかし、深いきずなで結ばれた5人の運命は予期せぬ方向へと突き進む。

久々にこういう香港映画ならではのギャング映画を見ましたね。
こう言う作品は「男たちの挽歌」で代表されるようにジョン・ウー監督が第一人者だったが、彼がハリウッドのヒットメーカーになった今、その後釜的な存在がこの映画のジョニー・トー監督。
トー監督の代表作であり大傑作の「ザ・ミッション 非情の掟」の続編的な雰囲気の映画だが、今作もイケメン野郎なんて出てこない無骨なオッサンたちの血と銃弾と友情のドラマです(前作は寡黙な男たちのダンディズムが痺れるほどカッコイイので未見の方は是非)



かつて仲間だった5人の内一人が裏切り、そんな裏切り者を残りの二人が暗殺に行き残りの二人は彼を守りに来る・・・かつての仲間が一人を挟んで展開されるという有り得ないような設定での銃撃戦はこれまた有り得ないような至近距離での激しい戦いで幕を開ける。
一歩間違えればあまりの設定の臭さに笑ってしまいそうなんだが、そこはアンソニー・ウォンを始めとする役者たちの芝居がエンターテイメントな男のドラマの世界に引き込まれます。

また銃撃戦の後、皆で弾痕や壊れた壁などを補修して片付けて中華料理をみんなで囲む・・・そんな男たちの絆が最後まで可笑しくも哀しくスクリーンから滲み出てきます。
いよいよ敵陣に殴り込む時にウィスキー瓶を歩きながら回し飲み、対決直前に子供のようにハシャギながら証明写真の撮影ボックスで写真をみんなで撮りまくり、空き缶をヘディングで回して行きそれが銃撃戦の開始の合図になったりと劇画チックな映像や描写が決まってるのがいいね。
死ぬ間際まで続く男たちの絆は、ある意味男と女の愛より深いかも知れない・・・そんな思いに駆られる、しびれる男の世界を堪能させてくれます。



この映画で出てくる女優さんは2人・・・一人はウーの妻で、4人の男に復讐するため乳飲み子を抱えピストルを忍ばせて、男たちの写真を持って探しまくるという凄い役。
ジョシー・ホー演ずるこの役ですが、腹の据わった極道の女房をこれまた主役のオッサン連中に負けじと気合いの入った芝居を見せてくれます。
もう一人は若く美人の娼婦なんだが、ほとんどセリフないけど、銃撃戦のどさくさに紛れて散乱した札をかき集めてトンズラするチャッカリしたお姉ちゃん・・・

スタイリッシュでありながらバタ臭い男の映画を久しぶりに見た感じですね。
これぞ香港映画って感じで、まさに90年代の返還前の香港映画を思わせる作品でした



★★★★ 2009.1.23(金) シネマート心斎橋 スクリーン2 19:00


No.009 「その男ヴァン・ダム」 (2008年 96分 シネスコ)

2009-01-25 23:50:28 | 2009年劇場鑑賞
監督 マブルク・エル・メクリ
出演 ジャン=クロード・ヴァン・ダム
   フランソワ・ダミアン
   ジヌディーヌ・スアレム



シネマート心斎橋で「男の旅路」と言う企画で、「バンクジョブ」「その男、バンダム」「エグザイル 絆」の三本を対象に、三本のうちいずれか鑑賞した半券提示すれば残りの作品を1000円もしくは1500円で見れると言うキャンペーンをしてます。
「バンクジョブ」はみてるから今日二本見れば三本制覇になります。
まず最初が「その男バンダム」です。

(あらすじ)

かつての輝きを失ったアクション・スター、ヴァン・ダム(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)。
ギャラは下がり親権争いでも窮地に立たされ、疲れたヴァン・ダムは故郷ベルギーに戻ってくる。
ところが、偶然立ち寄った郵便局に強盗犯がいたことから、警察や市民はヴァン・ダムを犯人だと思い込んでしまい……



90年代活躍したアクションスターたちの作品はレンタルビデオ店のアクションの欄に今でも根強い人気がありますね~
可もなく不可もない安定した面白さが定番化した人気があるんでしょうがスティーブンセガールの作品はほとんど劇場公開されるけどドルフラグングレンやジャンクロードバンダムの映画はほとんどビデオスルーと言ったのが現状・・・

この映画はバンダムがバンダムを演じると言うのが最大の見所で、オープニングにロングショットによるバンダムのハードアクションシーンが展開されるが、これが何とこの作品で唯一のアクションシーンだったりします(しかもこのアクションシーンは劇中の撮影風景と言う設定)
いつものバンダム主演のアクション映画と思って見るととんでもない肩透かしになるかも知れないのです。
ここに出てくるのは娘の親権を別れた妻と争う裁判中であり、出演作品をセガールに持っていかれプロデューサーにギャラの前借りをせびる落ち目の俳優バンダム・・・郵便局で強盗に遭遇し人質になってしまう気の毒なバンダム・・・しかも犯人と間違われるという不運さ!

しかしこの映画はコメディー映画やパロディではなく至って真面目にストーリーが展開していく。
例えば何故バンダムがこんな目にあったかというのが時間をさかのぼり視点を変えて描かれたりする(タランティーノ映画によくある手法やね)クライムサスペンスタッチだったりします。
それでもタクシーの運転手にちょっとした一言がきっかけで横柄なスター気取りをボロクソに避難され困惑したり、エージェントにB級映画ばかりでなく大作映画を回してくれと言えば「そんな話はない」と呆気なく言われたりとまるで現実を見てるかのような自虐的なバンダムの芝居にニヤリとさせられる。
またオープニングのロングショットのシーンの監督してるのがアジア人てのも、こういうB級アクション映画は結構アジア人が監督する場合があるのをネタにしてんのかな?



映画なら人質になっても何とか反撃するところだが、殴られ恫喝されと犯人にやられるままと言うのが泣かされね(笑)
妄想で犯人を廻し蹴りで一蹴したりするけど現実はそうは行かなかったり・・・ しかしこの映画の中ではバンダムと言うだけで誰もが一目置いたりするのはさすがやね。
犯人の一人が大のバンダムファンだったりね~

しかしバンダムがバンダムを演じると言ってもあくまでバンダムを“演じてる”訳で実際のバンダムはどんな人なのかわからない(ま、映画の通りかも知れないが)けどスクリーンのヒーローとは違う人間味溢れるジャンクロードバンダムと言うのを見せて貰えてよかったですね。
でもなかなかこのアイディアは面白いですね。
他の役者でもいろんなシュチエーションしてほしいですな~新ジャンルになるかもよ?



★★★★ 2009.1.23(金) 心斎橋シネマート スクリーン1 17:10 

No.008 「アンダーカヴァー」 (2007年 117分 ビスタ)

2009-01-23 23:25:35 | 2009年劇場鑑賞
監督 ジェームズ・グレイ
出演 ホアキン・フェニックス
   マーク・ウォールバーグ
   エヴァ・メンデス



TOHOシネマズなんばから慌てて移動、「ザ・ムーン」のエンドロールを見ずに移動したので本編に何とか間に合った・・・
次はガラッと変わってクライムサスペンス映画「アンダーカヴァー」・・・予告の段階から期待しての鑑賞です。

(あらすじ)

名門警察一家に生まれながら、家族に背を向け、マフィアが経営する人気クラブのマネージャーとして生きる弟ボビー(ホアキン・フェニックス)。
父(ロバート・デュヴァル)の後を継ぎ、エリートコースを歩む警察官の兄ジョセフ(マーク・ウォールバーグ)は、そんな弟に対し、マフィアを裏切って潜入捜査に協力するよう持ちかけるが……



この映画てっきりマーク・ウォールバーグが主演かと思ってたらホアキン・フェニックスが主演のような映画でしたね。
またそのホアキンが実に良い芝居をしていたと思います。
エリートな兄とは対照的な出来の悪い弟を好演し、優等生のマーク・ウォールバーグと対照的なキャラ設定がこの映画に大きなコントラストを出してましたね。

名門警察一家の中で一人だけはみ出し者である弟・・・ロシアンマフィアの経営するクラブでマネージャーとして働く彼にエリート警官である兄が組織への潜入捜査への協力を依頼する・・・反目する兄と弟のドラマ展開は香港ノワールを彷彿させる。
全体的に暗い感じの重い空気の映画だが、それだけに男臭い渋めのタッチがハリウッド映画と少し趣が違う雰囲気。
その中で妖艶な美貌で登場するエヴァ・メンデスがまたいいですね
エロい雰囲気の中にもホアキン演じるボビーに尽くそうとする姿が印象的。



香港ノワールのようなドラマ設定だが、香港映画によく見られるド派手な銃撃シーンはこの映画でありません。
その分ドラマがしっかりしていて、悪役も含めてキャスティングも実にハマってる。
唯一迫力のあるアクションシーンが雨の中のカーチェイスです。
デジタルドメイン社が特殊効果を担当したこの場面は何と降りしきる雨がフルCGだとか・・・いゃ~これは凄いですね~
また一度ロシアンマフィアの凶弾に倒れた兄が現場復帰しても撃たれた後遺症で、肝心な時にすくんでしまうのもリアリティがありましたね。
また時代設定が1988年ってことで劇中80sサウンドが流れるのも聞きどころのひとつですね。



★★★★ 2009.1.22(木)敷島シネポップ2 18:50 D-6