MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.075 「赤ちゃんの逆襲」 (2003年 仏 90分 シネスコ)

2006-07-29 00:04:02 | 2006年劇場鑑賞
監督 パトリック・アレサンドラン
出演 ティエリー・レルミット
     オフェリエ・ウィンテル
    レオノール・ワトリング



毎月、金券ショップで買う「11館共通券」という招待券があるんですが、大体は天六シネ5ビルの作品で消化しますが珍しく今月は天六へは見に行く映画がなく「何かあるやろ?」て思って取敢えず買っといた招待券の使い場所が無くなってしまった・・・
他の劇場を見ても過去に見た作品ばかりだし、唯一タナベキネマで公開されてる「明日の記憶」が未見の作品だが時間が合わず(鑑賞済みの「寝ずの番」と2本立て)このままでは¥700-とはいえ無駄に終わってしまうのか?
と思って諦めていたら何と招待券の対象劇場で未見の作品がありました・・・それが「赤ちゃんの逆襲」!(ちなみに「沈黙の追撃」と2本立て)
その劇場がまた個人的には未開の地、東大阪市の小阪国際劇場!
ここは行った事ないし同じ沿線の布施で「カーズ」を見れば時間的にもハシゴが出来るし、これはいい機会だと思い小阪まで出かけることになりました。

「カーズ」を布施ラインシネマ10で鑑賞した後に車で移動・・・35分以内に劇場に着かねばならないがさすがあっさり20分ほどで小阪に到着!
商店街(?)の中の劇場へ・・・商店街の入り口には巨大な文字で「小阪国際」「ニュー小阪座」の文字が(風流やね~)
昔ながらの名画座で、2階にあるニュー小阪座は特選ポルノ映画を3本立で上映してました(ポルノ映画館とのセットは昔の名画座の定番でもあります)

レトロな外観は昭和の劇場そのままで昔は近所にこんな劇場が数軒あったもんでした。
中にはモギリを兼ねた売店があり、昔懐かしいせんべいなどの菓子類がありました。
アイスモナカがあれば尚良かったけど・・・と思いつつ劇場に入るとデカイ!予想以上に広い館内にため息が・・・椅子も昔の風情(固そうな椅子!)があり中央から前側は椅子と椅子の間に人が通れるほどの間隔がある珍しい設計に「ゆったりとくつろげるスペースね~」感心。

そして始ったフランス産「ベイビー・トーク」とも言うべき「赤ちゃんの逆襲」(やっと本題!)
この映画はこの春に天六ユウラク座で上映してたけど見逃した作品でもあります。

(あらすじ)

建築家を夢見る、冴えない絵描きのシモン(ミシェル・ミューラー)は、学生時代にデザインしたものに酷似した建物を見つける。アイデアを盗まれたと思い込み、建物の責任者ポレル(ティエリー・レルミット)に抗議に行った彼を、とんでもない悲劇が襲う。

偶然とはいえライバルのボレルの車に轢き殺されたシモンがすぐ生まれ変わり、何とボレルの子供としてこの世に産み落とされる!
すぐボレルの息子と知ったシモン(前世では)はボレルの息子として復讐を決意する。
実におバカな設定だけど期待していなかった分、割りと面白かったのが正直な感想。
赤ちゃんの心の声としてナレーションで語られるのは「ベイビー・トーク」まんまだけど、ボレルに復讐する手段が赤ん坊ならではの方法で執拗な夜鳴きで寝不足にしたり、抱きかかえられたタイミングでの顔面へのゲロ攻撃!
更にはそれでも溺愛する父親を悲しませる為にアノ手コノ手で自殺をしようとする・・・
ブラックユーモアに下ネタが随所に散りばめられた展開は取っ付き難い仏産コメディにしては結構楽しめました。
冷めていく夫婦関係や嫁と姑の確執などを赤ん坊からの視点から見ると実に間抜けで馬鹿げたものか・・・そんな風刺も感じさせる意外な怪作・・・かも?

で、また劇場の話ですが、こういう古い名画座はほんとんど儲けも何も無いだろうけど、出来るだけ昔の風情を残して頑張ってほしいものです



★★★ 2006.7.24(月) 小阪国際劇場 19:45 中央付近

No.074 「カーズ(日本語吹き替え版)」 (2006年 米 122分 シネスコ)

2006-07-27 01:06:41 | 2006年劇場鑑賞
監督 ジョン・ラセター
出演 山口智充
    戸田恵子
    ジローラモ



ピクサーアニメの最新作ですが、「トイストーリー」の第1作以外は全部劇場で見てますね。
大人でも充分楽しめるし、勿論子供さんがたにも喜んでもらえる!そんなところが全て大ヒットにつながる要因なんでしょうね。

「ファインディング・ニモ」や「Mr.インクレディブル」もそれぞれ良かったしね。
アメリカ映画ならではのハッピーエンドも安心して見れます(絶対ハッピーエンドって判るもんね)
そして今回見たのが時間の都合上で日本語吹き替え版での鑑賞・・・
そういえば前作「Mr.インクレディブル」も日本語吹き替え版での鑑賞でしたね~
まぁ日本語吹き替え版ならわかりやすいし、見やすいのでいいんですが声がミスキャストだとガッカリくる場合がありますね。
特にこんな話題作は声優でなくメインキャストは人気タレントやアイドルを使う場合が多いですからね。
でも「ファインディング・ニモ」の木梨や「Mr.インクレディブル」の三浦友和、黒木瞳などは上手にこなしてて自然に見れましたね。
今回は主人公のライトニングマックイーンは声優さんのようですが、マックイーンの友達のオンボロレッカー車のメーターの声を山口智充が担当してますが、主役より脇役のメーターの方が人気タレントを使うのは意外でしたね~ 
まぁグッさんはエエ声してますから違和感無くみれましたが・・・

ちなみにオリジナル版はオーウェン・ウィルソンやポール・ニューマンが担当してますが、ポール・ニューマンの吹き替えって珍しいですな~字幕版も見てみたかったな~
ミハエル・シューマッハも自分の役(車ですが)でゲストで出てるしね

(あらすじ)

真っ赤でピカピカなボディがトレードマークのレース・カー“ライトニング・マックィーン”は、レースでチャンピオンを目指す人気者。ある日ルート66号線沿いにある田舎町“ラジエイター・スプリングス”に立ち寄り、住民たちと触れ合ったことで、自分の人生には何かが失われていたことに気が付く。

自分中心で生きてきたマックイーンがふと触れ合ったラジエイター・スプリングスの人々(車ですが)との交流に本当に大切なものに気づいていく・・・それを示唆するようなラストも爽やかですね。
ロマンスあり(車だけど)、友情あり(車だけど)手に汗握るレースの場面あり(車やからね)・・・そしてやはりハッピーエンド(当然でしょ!)いつものパターンなんだけど「いい話やな~」と思ってしまうんですね~

ただ苦言を呈せば・・・122分は長すぎ!100分以内に収めるべし



★★★★ 2006.7.24(月) 布施ラインシネマ10 北館 シネマ5 17:00 K-4



No.073 「サイレントヒル」 (2006年 加=仏 126分 シネスコ)

2006-07-25 00:27:28 | 2006年劇場鑑賞
監督 クリストフ・ガンズ
出演 ラダ・ミッチェル
    ショーン・ビーン
    ローリー・ホールデン



ゲームの映画化といえば「バイオハザード」シリーズが思い浮かびますが、他にも「トゥームレイダー」とか格闘アクション系では「ストリートファイター」「モータルコンバット」やホラー系で「ドゥーム」「ブラッドレイン」「ハウス・オブ・ザ・デッド」などなどありますけど、大方失敗作が多い見たいですね。
そのゲームをプレイしたことあるかないかで大分、印象が違うと思いますが、特に「バイオハザード」などは映画版には原作ゲームの独特の雰囲気は皆無で、ゲーム全シリーズをプレイしたものとしては物足りなさを感じますね。
まぁ、映画として切り離せばそれなりに面白いと思いましたが・・・

そしてこの「サイレントヒル」はまったくゲームはプレイしたことないのでスンナリと映画の中に入れました。
このゲームは相当怖いらしい・・・て当時評判だったと思いますが、この映画も前評判はかなり怖いとの事でしたが正直そんなに怖い!てトコまでは行きませんでした。

(あらすじ)

「サイレントヒル……」と謎の言葉を発して悪夢にうなされながら失踪してしまった最愛の娘シャロン(ジョデル・フェルランド)を探すため、ウェストバージニア州の街“サイレントヒル”を訪れた母親のローズ(ラダ・ミッチェル)。彼女は、忌まわしい過去がある呪われたこの街で、想像を絶する恐怖に襲われる……。


霧を使った幻想的なムード漂うサイレントヒルの雰囲気はビジュアル的にも良いですね。
それと別次元の地獄を思わすような破滅的なサイレントヒルの世界も対照的で面白いです。
街を徘徊する異形のクリーチャーたちの不気味な出で立ちや気持ち悪い動きはノロノロあるくゾンビと比べると独特の間があり新鮮な感じでした。
資料によるとダンサーたちをエキストラに使ったようですが、たしかに前衛芸術のような舞踏的な動きにも見えますね。

主人公のローズが何次元もあるサイレントヒルの中で命がけで子供捜す姿は母親としての深い愛情と共に執念が感じられます・・・でもゲームでは男性が主人公らしいけど、この辺はゲーム知ってる人が見たらどうなんだろ?

まぁ、噂に聞く「怖い・・・」というより不気味な感じの方が先に来ましたね。
でも途中までの得体の知れない不気味なムードもクライマックスの大虐殺シーンでガラリと一変し、いかにもアメリカ映画らしいド派手なスプラッター描写でその筋のファンを喜ばしてくれます・・・個人的にはスプラッターは嫌いではないけど、この映画に関しては途中までの雰囲気で行ってほしかったね。

所々にゲームらしい雰囲気を感じられたけど、原作ゲームをプレイした方々はどんな印象を持ってるんでしょうかね~全然雰囲気違うのかな?



★★★★ 2006.7.20(木) 布施ラインシネマ10 南館 シネマ9 18:55 L-4

No.072 「日本沈没」(2006年 日本 135分 シネスコ)

2006-07-18 00:54:04 | 2006年劇場鑑賞
監督 樋口真嗣
出演 草なぎ剛
    柴咲コウ
    豊川悦司



日本沈没・・・子供の頃に何度かCMスポットで見た衝撃的な場面の連続・・・大洪水、富士山の大爆発、崩壊する都市!
73年に劇場公開された和製ディザスタームービーの大傑作。
この映画は私は大好きで、ポセイドン号が転覆しても、ロスが大地震で崩壊しようが、グラスタワーが紅蓮の炎に燃え上がろうとやはり日本人の私には富士山が大爆発を起こし、我が町大阪が大阪城の天守閣だけを残し水没してしまう・・・そんな場面の方がはるかに衝撃的だった・・・
TV化され連続ドラマで放送されてましたね(主題歌は五木ひろし!)
主役の藤岡弘といしだあゆみの濃ゆ~いカップルに小林桂樹の悲壮感漂う田所博士の芝居、そして貫禄ある丹波哲郎の総理大臣!
どれもこれも役者がピッタリはまってましたね~ いつ見てもいいなぁこの映画は!

そして30年以上の年月を経てリメイクされたのが今回の「日本沈没」です。

(あらすじ)

大規模な地殻変動によって日本列島が海中に沈没するという危険性が指摘され、それを証明するかのようなマグニチュード8以上の大地震が次々と発生する。そんな中、大地震の被害にあった潜水艇のパイロット小野寺(草なぎ剛)と幼い少女美咲(福田麻由子)は、ハイパーレスキュー隊員の阿部(柴咲コウ)に救出される。


     ☆☆☆☆☆ネタバレ警報発令(鑑賞する方はここより後は見たらダメよ!)☆☆☆☆☆























役名は前作及び原作のままだが、内容は完全なオリジナルストーリーと言っていいでしょうね。
よって旧作と比べるのは野暮かも知れないが、やはりついつい突っ込んでしまう。
まず主役の2人、互いに思いあう草なぎ剛と柴崎コウの間に情感が感じられません。
特にこの映画ではヒーロー的な役割の草なぎ剛の元気の無さがこの映画全体をユルクしてるような気がしますね。
それと及川ミッチーは今回いつもの色気はありませんでしたね~ 家族を大切にする良きパパって言う意表突いたキャラだ。
また、大臣の大地真央と科学者トヨエツが昔は夫婦だったて言う設定も無理矢理だしね。
人物描写は正直弱いですね~
小泉純一郎風の石坂浩二総理は実に間抜けな死様(政府専用機で海外へ行く途中、阿蘇山上空に差し掛かった時にたまたまを阿蘇山が噴火して上空に居た飛行機も爆発・・・かなりの確率でないと有り得ないと思うが)だし、多数の死者が出ても、見事なほど主要人物だけ生き残る(これがまたどうでもいい様な連中・・・(笑))
旧作で総理を演じた丹波哲郎が特別出演・・・それもギャグのような出かたで!

また災害シーンはさすがミニチュア感全開だった旧作の特撮を思えば、今回は進化したCGで臨場感たっぷりと見せてくれるが(でも「LIMIT OF LOVE 海猿」の方がCGはよく出来てる)、予告以上の場面はあまり無く、ニュース映像や台詞などで災害の進行状況が語られいつの間にか日本が沈み出してるありさま・・・この辺を個人的にはもっと色々見せてほしいトコだったんですが、拍子抜けです。
予告で出てきたように道頓堀がいかに水没するか?って所を見たかったのにもう沈んでた・・・

そして何より驚いたのが日本沈没を食い止める!という原作無視の破天荒な荒業の登場。
沈みゆくプレートを途中で爆薬により断裂させ沈むのを止めるという・・・これを柴崎コウにふられ(?)た傷心の草なぎ剛がまるでブルース・ウィルスが乗り移ったかのように命を賭けて爆薬を海底で仕掛けるアルマゲドン級の驚天動地のクライマックスはもう唖然・・・「そんなアホな・・・?」と笑ってしまいましたよ
そして見事沈没を免れる!(ま、寸断され瀬戸内海見たいになってましたが・・・)

旧作ファンから一言言わせて貰えば、富士山が噴火しない日本沈没は日本沈没じゃない!
まさにツッコミ満載の底抜け超大作でした・・・ワースト候補ですね~
ま、‘SF潜水艦映画‘「ローレライ」の監督だからね~



★★ 2006.7.15(土) アポロシネマ8 スクリーン4 21:10 L-1



No.071 「カサノバ」(2005年 米 112分 シネスコ)

2006-07-16 01:25:51 | 2006年劇場鑑賞
監督 ラッセ・ハルストレム
出演 ヒース・レジャー
    シエナ・ミラー
    ジェレミー・アイアンズ



カサノバを題材にした作品は前からもありましたね。
でも私はいずれも見た事はありません・・・今回がカサノバの映画は初めてです。

過去フェデリコ・フェリーニが監督しドナルド・サザーランドがカサノバ を演じた「カサノバ」やアラン・ドロンがカサノバを演じた「カサノヴァ最後の恋」など・・・イメージとしては好色男、プレイボーイ、スケベ、女たらしetc そんなカサノバをそういったイメージとはやや違うような2枚目のヒース・レジャー が演じるって事で、どんなカサノバ像を見せてくれるのか?
ま、正直あまり期待せず見にいきました。

(あらすじ)

あらゆる女性を、その魅力でとりこにするカサノバ(ヒース・レジャー)は、不貞や異端行為の罪で死罪を言い渡される。ヴェネチア総督のとりなしで何とか無罪放免となったものの、まもなく始まるカーニバルが終わるまでに良家の子女と結婚するよう命令される。そんな折、彼は女性の解放を唱える美女フランチェスカ(シエナ・ミラー)と出会うが……。

もう少しドロドロした映画かな?と思ってたら意外な事に軽いタッチの作品で、所々にアクションシーンなどもあり過去の作品とはイメージが全然違いますよね(多分)
冒頭の捕り物のシーンなどコミカルなアクション仕立てで、ジャッキー・チェンの映画なんかで出てきそうな場面だし、クライマックスの場面では逃げるカサノバら主要人物らが追っ手から逃れるチェイスからの大立ち回りなどアクション映画?などと思ってしまうほど派手です。
かったる~い映画かな・・・?と思ってたら大違いな軽いノリでいい意味で期待を裏切られた感じで良かったですね。

軽いといえばアカデミー俳優ジェレミー・アイアンズが登場してますが、グッと渋く締めるのかな?と思えば軽~いギャグをさりげなく随所にかますオトボケ司教で笑わす・・・

世紀の色男カサノバが本当の愛に目覚めるヒロイン=フランチェスカを演じるシエナ・ミラーが微妙に地味な印象で・・・何かあれこれ美女に手を付けてた割には結局この人なん?て言う感じだけど、まぁ、案外プレイボーイの落ちつく所ってそんなものかも知れませんな。

最後は新解釈(?)なカサノバの物語・・・て感じでやや捻ってましたね。



★★★ 2006.7.11(火) 動物園前シネフェスタ4 シネマ2 18:40 中央右寄り

No.070 「心霊写真」(2004年 タイ 97分 ビスタ)

2006-07-13 02:44:48 | 2006年劇場鑑賞
監督 パークプム・ウォンプム
出演 アナンダ・エヴァリンハム
    ナッターウィーラヌット・トーンミー
    アチタ・シカマーナー



「アフロサッカー」に続いてのタイ映画の鑑賞ですな~
数年前に「THE EYE」ていうタイのホラー映画がありましたが(最近さりげなく続編2.3が公開されてたけど・・・)
タイ映画のホラー映画って割りと怖いですね。
この映画もズバリ、心霊写真を題材に使った恐怖映画ですが、思えば案外この心霊写真を主にテーマとして使った作品って少ないように思いますね~
劇中のネタやアイテムとしては使われますが、ドラマの中心としてはあまり見当らないかも・・・?

(あらすじ)

カメラマンのタン(アナンダ・エヴァリンハム)は恋人のジェーン(ナッターウィーラヌット・トーンミー)とともに、大学時代の友人の結婚式に主席する。その帰りに突然道に飛び出して来た女性(アチタ・シカマーナー)を車ではねてしまう。その場から逃げ出してしまった2人の周囲で、その後次々と奇妙な事件が起こり始める。

劇中出てくる心霊写真は全てホンモノを使ってるらしいですが、たしかに不気味ですね。
主人公が行きつけのカメラ店の場面なんかは懐かしいですね。
むかしの写真屋ってあんな感じでしたね。
アジアのホラー映画ってついつい「リング」「呪怨」といった作品を連想させるのが多いですが、たしかにこの映画もその類ではあります。
しかしこれでもか!とばかりにたたみかける恐怖のクライマックスは見るものをビビらすには充分効果出てますよ・・・
また出てくる幽霊の悲しくもおぞましい形相は見てて怖いですね(幽霊役の女優の人選は大成功!・・・白目って怖いね)
あんなんがあちらこちらから出て来たら卒倒するで・・・いつものパターンとはいえね。

全体の流れはお決まりのパターンで、またしても過去にあった隠された事実が発覚して、真実が白日の下にさらされます。
見慣れた者としては展開がドンドン先が読めていくのは何か寂しいですね。
「来るぞ、来るぞ・・・」と思ったて構えてたら大抵ドキッとする場面が来ますからね~
でも観客が少なかったからシラ~としてたけど、満員なら割りと反応だあつたかも知れないですね。
大音量を立てて驚かすのは流行りですね・・・一番驚かせ安いんでしょうけどね。



★★★ 2006.7.11(火) 動物園前シネフェスタ4 シネマ4 15:55 やや前列中央

No.069 「ポセイドン」(2006年 米 98分 シネスコ)

2006-07-03 00:54:42 | 2006年劇場鑑賞
監督 ウォルフガング・ペーターゼン
出演 カート・ラッセル
    ジョシュ・ルーカス
    ジャシンダ・バレット



今にして思えば私が映画と言うモノに興味を持ち出した1970年代は、味のいい映画が多かったですね。
当時小学生だった私が興味を持ったのは恋愛映画や人間ドラマよりもアクション映画が中心になってましたね。
甘~い、愛の物語より壮絶なカーチェイスなどの派手なアクションにどうしても目が行ってしまったもんです。
そんな中パニック映画ブームてのがあり、TVで見た「大空港」や「エアポート75」、超立体音響センサラウンド方式の上映で話題になった「大地震」、「タワーリング・インフェルノ」、そして「ジョーズ」・・・壮絶な災害や事故の中で交差する人間模様やそんな苦難に立ち向かう勇気ある主人公の活躍に胸を躍らせて見たもんでした。
その中で大型客船が転覆し、天地が逆さまになり、そこから脱出をしょうとするパニック映画「ポセイドン・アドベンチャー」がありました。
これはTVの洋画劇場で見たんですが、逆さまになった船体から脱出するのに船底へ向かう設定が子供心に鮮烈な印象が残ってました。

そして30年以上たちそのリメイク作が登場!これは期待して見にいきましたね。
シネコンが多い中、大阪ではもはや絶滅寸前の一戸建ての大型劇場でのロードショー(この言葉も何か味があるね~)
やはり大劇場の大型スクリーンの迫力はどんなシネコンでも敵わない風格と存在感がありますね。
こういう映画はやはり巨大スクリーンに限りますね!迫力が違いますよ。

(あらすじ)

北大西洋の真ん中で大勢の乗客を乗せた豪華客船が、異常ともいえる大波を受けて転覆する。客船がしだいに沈んでいく中で、人々は生き延びるために懸命に手を取り合い、力を振り絞って脱出を図ろうとする。しかし、想像を絶する危機が疲労した乗客たちに次々と襲い掛かり、やがて苦渋の選択を迫られることに……。

人物設定は旧作から一新されてリメイクながらもオリジナリティが出ています。
船内でのパーティの最中に大波の直撃を受けて転覆する悲劇が起こるのは、お約束のパターンですね。
このシーンでスティシー・ファーガソンがステージで歌を歌ってる場面を見て、旧作ではモーリン・マクガヴァンが登板して「モーニングアフター」を歌ってるようなもんやね~と内心思ってました(「タワーリング・インフェルノ」にも出てたな・・・)

98分と実に大作感の感じられない上映時間だけど、余計な部分を省いて快調なテンポで見せてくれる!・・・と期待してたんですが、時間短い分、人物関係や描写が旧作と比べると、やや弱いかな?(時間短いのはいいんだが)
それだけにもっと感動出来るハズなのにサラリと見てしまう・・・全体的に話としてはあまり印象に残らないんですね~
印象に残るのはやはり派手なCGや転覆シーン・・・てのが残念です。
それと転覆した逆さま感もイマイチ感じられなかったな~正直、やや期待ハズレ!

駆け足でなんか見てる感じで、短ければ良いもんじゃないって言う典型的な映画ですね。
120分ぐらいはあっても良かったんと違う?

いかにも模型の船が転覆したような感じだった旧作の特撮はさすがに今回は最新技術の
CGで見せてくれます。
特に冒頭のタイトルバックでのポセイドンのCG合成は中々の見ものですよ



★★★ 2006.7.1(土) 千日前国際劇場 23:10 通路前2列目中央

No.068 「アフロサッカー」 (2004年 タイ 103分 ビスタ)

2006-07-02 23:03:49 | 2006年劇場鑑賞
監督 ソムチン・スィースパープ
出演 ポンパット・ワチラバンジョン
    サムリット・マイケルセーン
    カーン・ジャンノーイ



FIFAワールドカップが連日TVや新聞などで話題になり、にわかサッカーファンが急増する時期ですね。
「GOAL!」もその人気にあやかって現在大ヒット・・・してるのかな?
当然といえば当然の如くサッカー映画がこの時期に当て込んで公開されたのがこの「アフロサッカー」

思えばサッカー映画って結構色々ありましたね~
シルベスター・スタローンやマイケル・ケイン、そして神様ペレが出演した「勝利への脱出」。
ペレのオーバーヘッドキックが大きな話題となりましたね~
そのペレが出た「炎のストライカー」てのもありましたし、アメフトを題材にしたアメリカ映画「ロンゲスト・ヤード」をイギリスでサッカーリメイクした「ミ-ンマシーン」
そして記憶の新しいところではチャウ・シンチーの「少林サッカー」なんかが思い出されますが、この「アフロサッカー」は作品の色としては「少林サッカー」に近いものがありますね。

(あらすじ)

借金取りに追われるパオトゥー(ポンパット・ワチラバンジョン)は、超人的なプレーでサッカーを楽しむサガイ族の少年たちに出会う。その驚異的才能に魅了された彼は、自ら監督兼コーチとなって“サガイ・ユナイテッド”を結成し、国王杯の優勝カップを目指す。だが、彼らを待ち受ける試練は強豪対戦チームだけではなかった。

残念ながら「少林サッカー」とは程遠い作品の出来だと言えますね。
サガイ族たちの超人的な身体能力を生かしたスーパープレイがこの作品の見せ所のハズなのにどれもこれも不発の中途半端さが残る。
痛快なバカ映画を期待したけど、バカ映画にも満たないただの駄作でしたね~

人種差別やネイティブな原住民の偏見を少し意識させる場面などもありますが、意識的にそんな描写を持ってきたのかどうかは判りませんが、そんなテーマはこんな映画に要らないでしょうね。
痛快に面白いものが出来る題材なんですが活かしきってない(作り手はその積もりだろうけど・・・)と思います。
そう見るとタイ映画ってまだまだ発展途中で少し韓国映画や香港映画とは差が有りすぎるのかな?
面白いタイ映画も色々ありますけど、当りハズレで言うとハズレが多いかも・・・?(タイ映画はそんなに見てないから偉そうな事言えないけどね)

ちなみにアフロヘアな人は1人も出てませ~ん



★★ 2006.6.30(金) ホクテンザ1 23:30 中央付近

No.067 「HAZE ヘイズ」(2005年 日本 49分 ビスタ)

2006-07-02 22:22:20 | 2006年劇場鑑賞
監督 塚本晋也
出演 塚本晋也
    藤井かほり
    村瀬貴洋



塚本晋也監督の最新作で、当初は見に行く予定はなかったんですが、「ウルトラヴァイオレット」と続けて見るのに時間的に良かったので急遽見る事・・・
しかも49分という実にリーズナブル(?)な上映時間も鑑賞の拍車をかけることになりました。

(あらすじ)

鉄パイプをこすり削る音、苦痛とともに流れる血、ズタズタに引き裂かれていく肉体、死体が打ち捨てられた池…。男が目を覚ますとそこは身動きの取れない密室であった。どうしてここにいるのだろうか…?男はこの異常なほどに狭いコンクリートの空間から逃げ出そうとするが…。凄まじい映像にどこまで耐えられるか!閉じ込められた男と窒息することなく行動をともにできるか!塚本映画に本気リンク。恐怖の果てを体感増殖。

狭い壁と壁の中に挟まれて身動きとれない状況は「SAW」を彷彿させ、仕掛けられたトラップの中を脱出しようとするのは「キューブ」を思わすかな。
でもこの映画は閉所恐怖症の人には耐えれないような緊張感を出していて、コンクリートの壁の隙間を這ったり、登ったり・・・あるいは滑り落ちたりと平面の空間を絶妙なカメラワークで「隙間」の恐怖を演出しています。
それに加えて「肉体的」な苦痛を表現する音響(特にパイプを咥えながら移動するときの歯とパイプのキリッ!キリッ!という摩擦音は痛々しい!)も効果的。
まるで脱出すること事体が拷問と化す生き地獄のような設定は悪趣味の中に実験的な映像が散りばめられて興味深いですね。

主人公が記憶を失い「何故、ここに居るのか?」と自問しながらも考える余裕がないほどの苦痛が伴う空間から嫌がうえでも脱出しなければならい状況で出会う1人の女・・・
この辺がこの作品に一つにキーポイントとなっていくんですが、死体や臓器が散乱し、まさに血の池と化した水中を潜り脱出を図るシーンなどはR指定度全開!
この辺の場面も主観カメラとなり、手足や内臓が浮かぶ水中の中を我々観客の目線となったカメラが進んでいく・・・

内容よりビジュアル的な表現が印象的に脳裏に焼きつく作品だと思いましたね。
でも、一応はラストは意外な事実が発覚して、今まで見せられた生き地獄のような映像が大きな意味のあるものとして提示されていきます。



★★★ 2006.6.29(木) 動物園前シネフェスタ4 シネマ2 20:00 最後列右端