久しぶりに劇場の事書きます
いつかはこの劇場を書こうと写真も撮ったりしてましたが、
なかなか書く気にならなかった…何故なら書く事が一杯あってキリがないから
天六シネ5ビル
ここが閉館になって4年ほどになります
ユウラクザ、ホクテンザ1&2 コクサイ、ユーラク地下からなる映画館ビル
決してシネコンとは呼べれない
他の劇場とは一線を画す映画館だった
メインは一階のユウラクザ
洋画がメイン(それもB級の新作、または旧作の2本立て)でプログラムされていて
5階にあるホクテンザ1&2は邦画、または洋画のミニシアター系(それも他のミニシアターならモーニング&レイトのみとかの扱いぽっいやつ)の新作または時期がづれての準新作級な作品が公開されていた
で、コクサイとユーラク地下はポルノ映画館として機能し、オカマちゃんたちのハッテン場として知られていた
ポルノ映画館は行った事ないが
他の三館は毎週のように行ってました
それも深夜興行…なぜならここの劇場の株主優待券が金券ショップで安く買えたので昼間はミナミや天王寺の劇場で見て、ここは週末の深夜に行く事にしていたのです
因みにこの招待券は天六以外にタナベキネマや小阪国際にも使える9館共通券でした
昔はロードショー館の千日前国際も対象に入ってましたが、後に外されてましたね
この招待券で殆どは天六へ行ってたんですが、深夜ならではのここの劇場の雰囲気はとても好きでしたし、様々な思い出が残っています
↑ありし日のユウラクザ入口前の風景と館内 手書き看板が貴重です
メイン館のユウラクザは初めて天六デビューした劇場で「ラストマン・スタンディング」と新作の「リバース」の二本立てを深夜に行きました
しかしラストマン~は既に見てたので「リバース」を目標の鑑賞
そしてこのジェームズ・ベルーシが出ていたタイムスリップサスペンス「リバース」がメチャメチャ面白かったのでついつい「この劇場は侮れない」となり友人と通い始めるのでした
まぁそこからはホクテンザも合わせて良く通いました
もちろん金券ショップで激安で購入した招待券で…
ここの劇場の深夜は深夜ならではの特長があります
オカマが出る…?
いや、我々はユウラクザとホクテンザに関しては殆どオカマと遭遇した事がありません
ポルノ映画館には居るんでしょうけどね
ユウラクザとホクテンザの深夜の特長は
一つは殆どお客さんが居ないこと
大概は我々だけか、または数名イビキかいて寝にきてる人たちばかりでした
真剣に映画見てたのは我々だけてのが殆どでしたね
それともう一つ深夜の特長は時間にルーズな事!
時間通り始まらないのが普通でしたね
上映開始時間前に着いたのに上映が始まってるなんて当たり前、または上映開始時間が過ぎてるのに一向に始まらないなんて普通です(こうなるといつ始まるかわからないのでトイレすら行けない(笑)
ある日は「リーマンジョー」を友人と行ったとき上映開始時間にはまだ谷六付近を車で走ってたので途中上映覚悟でユウラクザに行ったら、調度映画会社のロゴが出て始まる寸前に座席に着けた…どんだけ開始遅れとんねん!
ある日は「マルキドサド 調教哲学 」を見に行ったら開始5分前に着いるのに休憩の筈が上映が開始されている
まだ早めやがった!と思ったら、受付の兄ちゃんの説明によると前の回の上映がまだ終わってないとの事…どんだけ開始遅れとんねん!
ホクテンザではなかなか上映始まらないから、痺れ切らしてホクテンザの受付に文句言いに行った人がいたが、受付は無人だったとの事で諦めて戻ってきたり、映写室も不在の時もあったみたいです
思い出として圧巻な出来事はウェズリー・スナイプス大運動会として公開された「7セカンズ」の時はユウラクザで鑑賞中に突然座ってた椅子が抜けてしまって尻餅付いたと言う信じられない事態にも遭遇した
ユウラクザ入口横の看板に書かれている[グリーン車並みの座席]の底が抜けたのであります
↑ありし日の5階のホクテンザの風景
しかし昼間は時間はキッチリしてるんですね
数回しか昼間は鑑賞した事がありません
でも倉田保昭主演の「イエロードラゴン」が公開された時は何と倉田保昭さんの舞台挨拶が昼間にユウラクザであり、友人と見に行ったら何と超満員で立ち見!
しかも花束を持った若い女性がチラホラ居てまさかの風景にびっくり!
しかし我々がウロウロしてたら座席を変わってくれる人が居て座れたが、この満員の8割くらいが倉田保昭関係のサクラだったようです
舞台挨拶をガラガラにして倉田保昭先生を怒られせては行けないと言う配慮かな?
変わってくれた人たちも関係者のようでした
もちろん花束のお姉ちゃんもサクラやね
舞台挨拶終了後ユウラクザの券売機の前で倉田保昭さんにサインして貰ったのも良い思い出です
しかしあのユウラクザで倉田保昭さんは出番までどこに控えてたんやろ?
そらぁ近所の茶店ちゃうか?
と言うのが我々の推測です(笑)
因みにこの舞台挨拶付き鑑賞も金券ショップで安く購入した招待券で普通に入れました
↑これが金券ショップで安く購入してた招待券
深夜は受付は決まっていつもの兄ちゃん
もう一回分早かったら昼のおばちゃんなんだろうけど、深夜はこの兄ちゃんが殆どでしかも誰かといつもしゃべってる
ユウラクザの最前列で殺虫剤巻くオッちゃんも居たなー(笑)
エレベーターのスピードがやけに遅かったね
ギリギリに到着した時はエレベーター内でイライラしたのが懐かしい
休憩時間にはいつも決まって同じヘビメタが途切れ途切れで流れていた
夏場はやたら冷房が効きまくり震えがる事もしばしば
パンフレットも売ってるがたいていはプレスシート
見たいなペラペラで、深夜は販売を停止している
スティーブン・セガールの沈黙シリーズは大抵この劇場で公開されてたね
そんな思い出深い劇場も今は無くなり跡地に回転すしとローソンになってるようです
天六シネ5ビルが無くなってからは映画の本数も減りました
いかに天六に良く出かけてたかと言うのが実感しました
良きに着けた悪きにつけこんな個性的な映画館は時代的にももう出て来ないでしょうね
現存する昭和の劇場である関西の最後の砦の新世界国際と日劇会館にはまだまだ頑張ってもらわにゃー
今更ながら様々な思い出と沢山の迷作、珍作と少しの傑作を楽しませてくれてありがとう!
天六シネ5ビルよ永遠に!