タイ政府が10年以上拘束するウイグル人48人の中国強制送還を検討 生命を重んじる仏教国にあるまじき行為 計画を中止し、ウイグル人釈放を
2025.02.06(liverty web)
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中国によるウイグル人弾圧に抗議する人々(画像:Musa Can ER / Shutterstock.com)。
《ニュース》
タイ政府が、移民向け勾留施設などに10年以上拘束しているウイグル人男性48人を中国に強制送還することを検討していると、欧米メディアなどが報じています。
《詳細》
タイの首都バンコクの劣悪な環境下で拘束されているのは、新疆ウイグル自治区出身のウイグル人男性たちです。彼らは2014年、中国での迫害から逃れるために国境を越えてタイに入り、拘束されました。
当時拘束されたのは、女性や子供も含めて約350人。そのうち172人はトルコに住むことになりましたが、中国政府が「テロリストとの関係性」を主張したため、タイ政府は残りの109人を中国に強制送還。これにより、タイ政府は国際社会から大きな批判を浴びました。新生児を含む残り5人は、不十分な医療状態の中、亡くなりました。
欧米メディアは、タイの移民官が今年1月上旬、ウイグル人たちに対し、中国への送還を希望する書類に署名を求めたと報じています。また、日本の外務省幹部によると、タイのペートンタン首相が2月5日~8日に中国を訪中するのに合わせて、強制送還が実施されることが危惧されているといいます(1月31日付産経新聞)。
中国国外に住むウイグル活動家たちが、強制送還に反対するためにハンガー・ストライキを行ったことをきっかけに、国際社会からタイ政府への批判が強まりました。国連は、「もし送還されれば、拷問などの残忍で非人道的、屈辱的な扱いや罰を受ける真の危険にさらされる」などと、ウイグル人送還を即時停止するようタイ政府に警告。
また、超党派の国会議員から成る日本ウイグル国会議員連盟の古屋圭司元国家公安委員長(自民党)らは、「送還された場合、中国当局が拘束、拷問、収容など非人道的な措置を講じること、命を落とすであることが予想される」と岩屋毅外相に伝え、タイ政府に送還停止を強く働きかけるとともに、収容されたウイグル人たちの第三国への出国支援などを求めました。岩屋氏は「タイ政府と随時、意思疎通を行っている。適切に対応したい」とだけ述べています(1月31日付産経新聞)。
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