12月に入り 朝晩の気温も日に日に下がってきて いよいよ冬の到来ですね。
この時期 散歩道の田畑で 田舎育ちの私にとっては 何となく「ほっこり」する風景が見られます。
それは稲藁を使って 野菜苗を霜や寒風から守る「藁囲い」と呼ばれるものなのです。
早朝は 霜が降り寒々としており 藁囲いの効果が良くわかります。
藁といえば 昔は稲刈りの後に多量に発生し 田んぼの片隅に積み上げられていたものなのですが・・・
最近の稲刈り機はコンバインで 「刈り取り→脱穀→選別」を一気に行うため 作業性は大幅に改善されたものの藁は裁断されてしまいます。
そこで 藁を取るためには 一部の稲を手刈りし脱穀機にかける必要があり それを田んぼに立てかけ乾燥させる方法が取られます。
これは「藁ぼっち」と言い これも稲刈り後の風物詩(10月の様子)です。
稲刈りで発生した 裁断藁やもみ殻は (焼かれた後)畑にまかれ 鋤き込んで肥料となるようです。
冒頭の「藁囲い」に戻りますが 作り手により様々なものがありますが ツル性の「エンドウ」の苗によく用いられているようです。
こちらは 川沿いの貸農園の様子です。
更に厳重にカバーをかけられているものも見られました。
藁囲い(藁ぼっち)は 野菜だけではなく 公園の樹木や花にも施されているのを見かけますが 味わい深い光景です。
農業をやられている方にとっては 昔から行われてきた 冬場のごく当たり前の作業なのでしょうが 中々の知恵ですね。