やっぱりそばが好き!!【国産そば粉屋 内田商店】

常陸秋そばを中心とした国産そば粉・丸抜き専門店【国産そば粉屋 内田商店】店長日記 

猛暑で不作・令和のコメ不足騒動

2025-01-21 20:09:17 | お米
お世話になっております。

暖かい日が続き体調管理しやすくなったような気が。
しかし、冬は冬でやっぱり寒くないと最終的には良くない影響が出ますね。
スキー場の雪不足、雪解け水の減少によるダムの水不足、そして令和6年産で農産物に甚大なる影響を与えたカメムシの越冬による大量発生などなど。

そして今、令和のコメ不足騒動!?
今現在お米の価格が高騰しています。私がこの仕事を始めてかれこれ25年以上、今が一番米価が高いです。市場相場が玄米60kgで4万を超えた!
何とこれは平成のコメ騒動(1993~1994年)以来だそうだ。私は当時大学生で、外米が輸入されタイ米・カリフォルニア米等、大学のゼミで食べ比べしたのを思い出します。

令和6年産の米価や農産物の高騰原因の一つに、猛暑による高温障害、カメムシ大量発生による農産物の被害で収穫量の減少が挙げられる。
カメムシ大量発生というのは、暖冬で死なずに越冬して生き残ってしまうからです。
平成のコメ騒動、あの時は冷夏で全国的にお米が取れなかったけど今回は違います。

農家戸数の減少(特に兼業農家・高齢農家)による生産量減が背景にあり、それを引き継いだ大手農家が主食用米を作るのではなく、飼料用米などのエサ米に作付け転換したことが大きい。
コメが余って作りすぎるとさらに暴落するから、補助金出すからエサ米を作ってくれないか?ということ。生産調整です。
それだけ主食用米の相場は長年暴落していたし、将来的にもコメ離れ、人口減による消費減少が進むだろうという背景があったからこその苦肉の政策だったと思う。
しかし、コロナ騒動も終息し、インバウンド需要、定住外国人の増加、外食・中食産業の安定した業務用需要が重なり、需給バランスが崩れたため相場が一気に
上昇した。
今後、辞めた農家は二度と戻って来ないし、気候、猛暑は人間の力ではどうしようも出来ない。
減反政策・農家減による生産量減が前提にあり、さらに、温暖化による猛暑の影響でコメが獲れない!品質も大幅に低下!冷夏で不作ではなく猛暑で不作になるということ。
これはコメだけでなく蕎麦でもそうだ。北海道でも令和5年産は猛暑による高温障害で不作になった。

令和6年産のコメ相場、業界では大変な事になっている。これからさらに小売・業務用価格は上がる。
コメ相場が上がるのは良いことだが、一気に上がりすぎた。
生産者とも良く話すが、ある程度の安定した価格が長く続いて欲しいという声が圧倒的だ。相場の乱高下は誰も望んでいないし、上がり過ぎた相場でコメ離れが起きることが一番良くない。
7年産の新米までまだ8~9か月。今現在でも歴史的な状況だが、今後の展開では更なる波乱もあるかもしれない。今後の動向には注意が必要だ。

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