白黒写真を見て、3色の色鉛筆で描きました。
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(以下駄文)
白黒写真を見ていると色が見えてくるのはわたしだけでしょうか?
現実の目には白黒に見えているのに、心の目に色が見えてきます。
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そのようにして描いたのが今回の絵です。
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白黒写真に限らず、ふつうに物を見ていても、実物とは違う色が見えてくることがあります。
前回「#348貝殻」の絵はそうした実物とは違う色を感じて描いたものです。
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以前、わたしの絵を「奇をてらっている」と評した方がいらっしゃいましたが、自分が感じたとおりに素直に描くとそうなってしまうのです。理解されないのは仕方ありません。
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絵は「見たとおりに描く」ものだと思っています。
けれども、世間一般に言う「見たとおりに描く」というのは「実物に忠実に」という意味で言うのに対し、わたしは「自分の感覚に忠実に」という意味で言っているので食い違いが生じます。
デッサンの教室に行ったなら、先生に「ここが間違っている」「目の錯覚に惑わされないように」「遠近法を学びなさい」と指摘されるのかも知れません。デッサン教室は実物そっくりに描く勉強をするところなので当然のことでしょう。
けれど、わたしはその考えとは全く逆で、「目の錯覚というのは自分の感覚」なのですからそれを大切にして、目の錯覚の通りに描くべきだと思っています。
「建物や電信柱はまっすぐ立っているはずだ」という知識を持っているからまっすぐ描くというのではなく、まっすぐに見えるからまっすぐに描くのですし、曲がって見えたとしたら、たとえ常識に反していても見た通りに曲がって描くべきです。
このブログの始めの方からご覧下さっている方はよくご存じだと思いますが、わたしの絵は以前は普通だったのに、だんだんと常識はずれの方向に向かいつつあります。
わざと外れようと思っているわけではなく、自分の思ったとおりに描こうとすると自然とそうなってしまうのです。
少しずつ自由な気持ちで絵が描けるようになってきて楽しくなってきたのですが、心配事があります。
楽しく描けたらそれで良いと言っても、描いた以上はやっぱり誰かに見てもらいたいし、理解してくれる人が誰もいないと淋しいものです。
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今はコメントしていただける方がいらっしゃって喜ばしいことなのですが、もし、絵が変な方向に進んでしまって誰もついて来られなくなったらどうしようという心配です。
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杞憂かも知れませんが、自分の絵がどうなっていくか皆目見当もつかない不安があります。
自分の絵にもっと自信を持たなきゃいけないのかもしれませんが、全然自信が無いのです。
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