茅場町交差点から永代橋へと向かって5分ほど歩いたところ
日清オイリオグループ本社の向かいに〝京八〟と書かれた大きな暖簾を掛けるお店がありまして…
趣のある字で書かれた「すきやき皿」に惹かれてお邪魔させていただくことにいたします
引き戸を開けますと、10名ほどが座れるカウンターの中に立つ(いや、座っている)女将が迎えてくださいます
2~3年ほど前までは大将もお店に立っていたようですが、今ではおでん鍋を仕切る女将と、厨房に立つご子息であろうと思われる男性とのおふたりで営業されているようですね
キレイに手入れされながらも年季が感じられるカウンターはヒノキだと思われる分厚い一枚板で作られていますし、その背に広がる昭和中期を思わせる客席に老舗を感じることができます
こちらがオープンしたのは1987年のことであるようですが、そこから遡ること50年ほど前にここからほど近い霊岸橋近くで創業されたとも聞きますので、合わせて80余年も愛され続けているお店であるようですね
夜には看板料理である「京おでん」を柱に一品料理を提供されているようですが、お昼にいただけるのは「すきやき皿」と「おでん」のみでありまして…
迷うことなくいただいた「すきやき皿」には、メインとなる牛肉のほか、焼き豆腐、白滝、玉ねぎが添えられます
どうやらこの牛皿が最後の一食であったようで、13:00まででありながらもすぐに暖簾が下げられましたし、お豆腐が崩れてしまっていて申し訳ございませんとの言葉を添えながら提供していただけました
割り下は甘みを感じる関西風でありまして、しっかりと味が染みていながらも濃すぎることは無くおいしくいただくことができました
折角だからとおでんもいただくことにしたのですが、残暑が厳しいことからなのか、人気で売れてしまったのか、四角いおでん鍋には多くのタネは入っておらず…
定番であろう大根、玉子、白滝をいただきます
澄んだお出汁で煮込まれた「京おでん」は実に優しいお味でありまして、素材の旨味を活かしたものでありました
【京八】
東京都中央区新川1丁目16-5 京八ビル1F
03-3551-8617