暮 楽 花 人 の 風

  ★暮らし・花とハーブと手作りを楽しむ★手作り工房「暮楽花人の風」のスタッフがお届けします。

愛犬がくれたもの

2009-01-05 08:00:12 | Weblog
        愛犬キックのお話 

我が家には、今3匹の愛犬がいます。

昨年の我が家の重大ニュースの第一は、プードルの出産でした。

        

5月の終わりのこと、予定日の一週間ほど前の昼ごろ、 工房 暮楽花人  の打ち合わせ中に、

「生まれそうだけど、なんか様子が変!」との連絡が入りました。

初めての経験に不安を抱えながら、獣医さんの指導を受けて助産しました。

生まれたのはオスが1匹メスが2匹。

喜んでいたのもつかの間、翌日オスの子犬の元気がなく、体重も減っていて、

どうやら母乳が飲めていない様子。

そこですぐに犬用の哺乳瓶を買って、2時間おきの授乳を二日間行いました。

少しずつミルクを飲むようになり、他の犬よりは小さいながらも順調に成長。

        

と、思っていましたが、他の犬が歩き始めるころ、どうも様子がおかしい・・・

獣医さんに調べて頂いたところ、脊椎に障害があり、麻痺はないものの、歩くことはできないと・・・

思いがけない事実に、胸には様々な思いがよぎりました。

犬任せにしておいたら、生き延びることはできなかったと思われる命に、

手を貸して、助けた気分になっていたのは傲慢だったのではないか・・・

そんなふうに思ったりもしましたが、目の前の消えそうな命を放っておく事は出来なかったので、

「ここに生まれてくれば、放っておかれることはない」と、我が家を選んで来てくれたのだ

そう思うことにしました。


あれから7カ月。

生まれてすぐ、引き取り希望だった友人に  キック  と名付けられたその子犬は、

今母犬よりも少し大きくなりました。

引き取られていった姉妹のように走り回ることはできませんが、支えてあげると

マリオネットのような動きで、一生懸命歩こうとしています。


そして私は、このキックにいろいろなことを教えてもらいました。

命の不思議について、命を生み出すことの責任について。

そして、障害というものについて。

障害も一つの個性だという言葉を、建て前でなく、実感として感じるようになりました。

家族の愛は深まり、絆も太くなったような気がしています。


何事もなく、ラクチンで恵まれた日々も幸せなのかもしれませんが、困難や問題が訪れた時、

人は何かを学び、何かを得ることもできるのではないかと・・・

年の初めに、そんなことを考えています。