7月2日未明にロイターが次のように伝えました。
『ギリシャのチプラス首相は1日、国民向けにテレビ演説を行い、5日予定されている国民投票で改革案を否決するよう訴えた。首相が反緊縮の姿勢をあらためて鮮明にしたことで、国民投票前に債権団との関係を修復する見込みは消えた。
チプラス首相は30日の債権団向けの書簡で、支援プログラム延長や新規救済融資と引き換えに、改革条件の多くを受け入れる方針を伝えていた。だが首相は演説で態度を一転。ギリシャは「脅迫されている」と述べ、債権団との対決姿勢を全面に打ち出した。
ユーロ圏財務相(ユーログループ)はこの日、電話会議を開催し、チプラス首相の提案について協議した。だが会議は1時間ほどで終了。国民投票が終わるまで、再協議しない方針を決めた。(中略)』
一方、6月30日に米国の自治領プエルトリコのデフォルトについて、次のように伝えています。
『米自治領プエルトリコのアレハンドロ・ガルシア・パディラ知事は29日、連邦破産法に基づく債務再編の実施を認めるよう米国政府に求めた。
同知事はテレビ演説で、債券保有者が犠牲を分かち合わなければならないと述べた。
プエルトリコの新たな顧問に起用された国際通貨基金(IMF)元IMF筆頭副専務理事のアン・クルーガー氏が、プエルトリコは「債務超過」状態にあり、近く財政資金が底を突くと指摘したことを受けた動き。
プエルトリコは730億ドルに及ぶ債務負担の軽減を求めており、皮肉なことに財政危機にあえぐギリシャと同じ日に正念場を迎えた。重要な債務返済期日の7月1日を控え、クルーガー顧問が財政の信頼性に関して厳しい内容の報告書を発表したことが引き金となった。
報告書では、連邦破産裁判所の元判事で現在はプエルトリコと契約を結んでいるスティーブン・ローズ氏が、プエルトリコは「もはや債務返済不能に陥っており、運転資金も近く枯渇する。住民と企業が苦しむことになる。早急な手助けが必要だ」と訴えた。ローズ氏は歴史に残るデトロイト市の破産手続きを担当した経験がある。
プエルトリコは地方自治体ではないため、米国の破産法に基づく債務再編を実施する資格がない。
ローズ氏はプエルトリコの未来は、破産法の下での債務再編の資格を得られるかどうかにかかっていると指摘する一方、破産は「公的救済」には該当しないと強調した。
テレビ演説でガルシア・パディラ知事は、自らの目標は交渉の末に債権者から多数の年に及ぶ債務の返済猶予(モラトリアム)を得ることだとした上で、米国政府に対して破産法の適用申請を許可するよう要求。「さもなければ全ての支払いは停止し、あらゆる面にマイナスの結果が及ぶ」と語った。
報告書の共同著者であるクルーガー氏は、債務再編のほか増税と歳出削減を提言しており、「状況は厳しくかつ緊急を要する。政治的抵抗に直面する恐れがあるが、問題への対応に失敗すればさらに多くのプエルトリコ住民に影響が及ぶ」と警鐘を鳴らした。』
ギリシャの債務は日本円で43兆円を超え、自治領プエルトリコの9兆円近くの債務とは状況や金額にも大きな違いがありますが、明らかに、ギリシャに比べれば、プエルトリコの方がまだましです。
ギリシャ政府は、ロシアに媚びを売っていることで外交上の取引が出来る、と皮算用をしているようですが、そんなに世の中は甘くはありません。
隣国のトルコとは長年の対立関係がむしろ先鋭化しています。
また、北の周辺諸国のバルカン半島諸国は経済や民族問題などを抱え、冷戦終結後にも独立紛争などの戦乱が長く続きました。
ギリシャのチプラス首相は、いい加減に国家の危機的状況を考えるべきです!!
ギリシャの事実上のデフォルトはプエルトリコに学べ!!
潔さの無い債務整理は後に戦乱を招くぞ!!
下のブログランキングに参加しています。ご支援のクリックをお願い申し上げます。
↓

防衛・軍事 ブログランキングへ
人気ブログランキングへ
有料記事では、あなたが知らないと損をする、報道されない国内外情勢や政治、軍事、外交、経済、技術などの深層や戦略などを、丁寧にお伝えします。
↓
有料記事掲載サイト:以下リンク先→
新生日本情報局 ※(有料記事サイト)1ヶ月1000円で期間中は有料記事が読み放題、見放題で定期購読ができます。
定期購読の方法については、以下リンク先→
※(ヘルプ欄)課金記事を読む 有料の記事を読むには?
本日の有料記事
「イスラム国」がハマスに宣戦布告 テロリストを賞賛する韓国や旧ユーゴが連中をのさらばせる
今年の防衛白書では、中国の南沙諸島の動きなどと共に、ISIL「イスラム国」に対して強い警戒感などを盛り込む見通しです。
そのISIL「イスラム国」が、動画サイトで、イスラエルの「隣国」、パレスチナガザ地区を実行支配するハマスに「宣戦布告」の意思を示しました。
一方、6月30日午後にロイターは、『1914年のサラエボ事件でオーストリア=ハンガリー帝国大公夫妻を暗殺したセルビア人青年ガブリロ・プリンツィプの銅像の除幕式が、同国の首都ベオグラードで行われた。』と、伝えました。
既に、韓国の朴槿恵政権は、初代首相の伊藤博文を暗殺したテロリストの安重根の記念館を、犯行現場のハルビン駅に作っています。
これらの背景には、何があるのか??
記事の続きは、以下リンク先→
新生日本情報局 ※(有料記事サイト)1ヶ月1000円で期間中は有料記事が読み放題、見放題で定期購読ができます。
定期購読の方法については、以下リンク先→
※(ヘルプ欄)課金記事を読む 有料の記事を読むには?
下のブログランキングに参加しています。ご支援のクリックをお願い申し上げます。
↓

防衛・軍事 ブログランキングへ
人気ブログランキングへ