日本政府や日本外務省の発表によれば、安倍首相は9月6日から8日までバングラデシュ及びスリランカを訪問し、ハシナ首相及びラージャパクサ大統領とそれぞれ首脳会談を行った。
その成果として、9月7日の産経新聞が伝えたところでは、安倍晋三首相は、来年10月に改選される国連安全保障理事会の非常任理事国選挙をめぐり、アジア太平洋枠の1議席を争うバングラデシュのハシナ首相との会談で、日本への一本化で合意した。
安倍首相は、ハシナ首相が非常任理事国選で日本への支持を表明すると拍手をして歓迎し、こうハシナ首相の“英断”をたたえた。
「ハシナ首相が両国間の歴史的に良好な関係を踏まえて立候補を取り下げ、わが国への支持を決断したことを深く感謝し、高く評価する」
これは単なる建前の「外交論理」である。それは何故か?
何故ならば、バングラデシュやスリランカは中国の援助により、「真珠の首飾り」戦略と呼ばれるパキスタンやミャンマー同様に「港湾」の新設工事の支援を受けており、それを安倍首相が首相就任前後から、「首飾り」を断ち、日本にとってこの地域を「安定の弧」にする地政学的な戦略外交、日本の国家戦略的な大戦略がその背景にあるからだ。
今回の歴訪は、9月1日に菅官房長官が記者会見で、「バングラデシュは、現職総理としては14年ぶりの訪問であります。本年5月のハシナ首相訪日の際に、先方から安倍総理の早期訪問の招請があったことを受けたものであります。今次訪問を通じて、同首相訪日時に立ち上げた包括的パートナーシップを本格的に軌道に乗せたいと考えております。またスリランカは、現職総理大臣としては24年ぶりの訪問であります。今次訪問を通じ、我が国シーレーン上に位置するスリランカとの間で、同じ海洋国家として海洋分野を始めとして幅広い分野での二国間関係を深化・拡大させたいと考えています。また、総理の訪問に合わせて、中小企業を含むこのインフラや食品関連等、三十数社の企業が同行予定であり、両国との経済関係の更なる強化を期待したい、このように考えております。」として、シーレーン防衛や経済関係強化などの成果を強調した。
バングラデシュが来年の非常任理事国の選任で立候補を辞退して日本を支持することを表明したこと、スリランカに日本が経済援助と巡視艇無償供与を約束したことは、経済援助などの影の隠れた「本当の外交目的」を垣間見るものだ。
防衛省・自衛隊の活動で、大変お世話になっている南アジアの国は、インドや基地があるジブチが挙げられるが、スリランカやその隣国のモルディブも入る。
関係者以外にはほとんど知られていないが、艦船の寄港や補給、輸送機などの給油立ち寄りなどでもお世話になっているのだ。
バングラデシュやスリランカは、日本にとって、印豪両国やASEAN諸国同様の「戦略的パートナー」になることに同意した、ということである。
安倍首相の英断を賞賛すると共に、更なる外交や安全保障の手腕を振るって頂きたい。
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本音で語る日米両国の安全保障政策 その17
(その16)の続き
Q33世界の米国政府や米国軍、日本政府や日本軍(防衛省・自衛隊)に対する本音は?(その3)
A33中国の日米両国に対する本音は、非常に複雑で、一言では言い表せるのもではありませんが、南北朝鮮両国同様に、「よくもこのような長期に渡って関係を維持している」と思われています。
中国政府は、北朝鮮政府同様に「日米が傀儡の韓国に協力し続けている」と思っています。
しかし、中国政府は、国際外交の裏で日本や米国との直接交渉を長年行っており、特に朴槿恵大統領が捏造の「従軍慰安婦」を宣伝しつつ、「反日売国奴勢力」を扇動、これが日米両国の韓国離れを促進している面がある一方、中国政府はそれを利用しようとして韓国政府に接近、日米との離反を促しているのも事実です。
その反面、「第2の日本」である北朝鮮が日本の急接近している現在、日本は韓国には一切の支援はしないことを厳重に表明すること、そして、北朝鮮に対しては拉致問題などの日本人行方不明者の解決を最優先させつつ、中国に寄り添う韓国には徹底的に糾弾する姿勢が必要です。
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安倍首相は、ハシナ首相が非常任理事国選で日本への支持を表明すると拍手をして歓迎し、こうハシナ首相の“英断”をたたえた。
「ハシナ首相が両国間の歴史的に良好な関係を踏まえて立候補を取り下げ、わが国への支持を決断したことを深く感謝し、高く評価する」
これは単なる建前の「外交論理」である。それは何故か?
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バングラデシュが来年の非常任理事国の選任で立候補を辞退して日本を支持することを表明したこと、スリランカに日本が経済援助と巡視艇無償供与を約束したことは、経済援助などの影の隠れた「本当の外交目的」を垣間見るものだ。
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A33中国の日米両国に対する本音は、非常に複雑で、一言では言い表せるのもではありませんが、南北朝鮮両国同様に、「よくもこのような長期に渡って関係を維持している」と思われています。
中国政府は、北朝鮮政府同様に「日米が傀儡の韓国に協力し続けている」と思っています。
しかし、中国政府は、国際外交の裏で日本や米国との直接交渉を長年行っており、特に朴槿恵大統領が捏造の「従軍慰安婦」を宣伝しつつ、「反日売国奴勢力」を扇動、これが日米両国の韓国離れを促進している面がある一方、中国政府はそれを利用しようとして韓国政府に接近、日米との離反を促しているのも事実です。
その反面、「第2の日本」である北朝鮮が日本の急接近している現在、日本は韓国には一切の支援はしないことを厳重に表明すること、そして、北朝鮮に対しては拉致問題などの日本人行方不明者の解決を最優先させつつ、中国に寄り添う韓国には徹底的に糾弾する姿勢が必要です。
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