Tちゃんは他のデイサービス施設の経営者の娘さん、お母さんが忙しく時々
幼稚園時代ここに、遊びに来ていた。僕はいつもTちゃんのお伴役が多かった。
幼稚園のころはカケッコしても、鬼ごっこしても簡単に追いつくことができた。
遠くの広場までおにぎりを持って出かけ、カケッコの競争を無理やりさせられ
遊んだことが懐かしい。半年前会った時にめがねをかけた顔は、なにか寂しそう
だった。顔を合わせてもとても恥ずかしそうで、声をかけても話が続かなかった。
昨日のクリスマス会では、メガネに慣れたのだろう?かけた顔に明るさが戻り穏や
かな可愛い顔にもどり凛としていた。クリスマス会のあと皆と公園で鬼ごっこをし
た、鬼になった僕は小学3年生に成長したTちゃんを捕らえる事が出来なかった。
これからますます手が届かない存在になるのかと思うととても寂しいけれど楽しく
遊んだ。健康的で、かしこいTちゃんであるハンディのある子供たちとも大人に
なっても今と変わらず遊んでやって欲しい。こうした経験がきっと相手に優しく
なれる素敵な人になれると期待する女の子である。