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鉄塔だって褒められたい

先日図書館にいったら新着コーナーにある「東京鉄塔」という本が目に飛び込んできました。

東京鉄塔―ALL ALONG THE ELECTRICTOWER東京鉄塔―ALL ALONG THE ELECTRICTOWER
サルマル ヒデキ

自由国民社 2007-08-06
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この本、データ的な厳密さを叙情的な文章で逃げていて思わず「上手い!」と思いましたが
(正確な所在地やアクセス方法を書くとイロイロ差しさわりが出そうですよね)
実際、写真も文章もなかなか味があってよいです(表紙の硬派なイメージとはちょっと違うけど)。
かく言うプラナリアと子供一名もにわか鉄塔マニアになって
信州ドライブ中も「あ、牛(これは独自命名か?)がいた!」などと楽しんでしまいました。
・・・いままでは景観を破壊する邪魔者としか思っていなかったのに。

ところで本書中に登場するマニア間で使われている鉄塔用語は、
銀林みのるさんの小説「鉄塔武蔵野線」に由来するもの多数なんだそうだ。
この本、出版時に書評を読んで気になっていたものの、読みそびれていたので、
さっそく図書館から借り出して読んでみました。
小説としてこのこの結末に納得できるかはかなり意見が出そうですが、
著者の鉄塔LOVEぶりにはガツンとやられること(あるいは付き合いきれずに投げ出すこと)は間違いありません。

鉄塔 武蔵野線 (ソフトバンク文庫 キ 1-1)鉄塔 武蔵野線 (ソフトバンク文庫 キ 1-1)
銀林 みのる

ソフトバンククリエイティブ 2007-09-21
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この本、長年絶版になっていたらしいのですが、このたび目出度く「完全版」として文庫が出ました。
完全版、と言うのは、鉄塔の写真が著者の意図どおりの枚数入った、と言うことのようです。
著者の鉄塔への思い、恐るべし。

ところでレトロ建築マニアとの接点はですね、実は大正期の鉄塔なんかがまだまだ
現役で活躍している、と言うところではないかと。
そんなこと全く考えても見もしなかったのですが・・・発電所とかは気にしてるんですけどね。
新たなフィールドが開けて嬉しい、のかな。。
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