茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

静嘉堂文庫へ

2020-08-07 07:53:00 | 街散策・旅行



世田谷瀬田に佇む三菱財閥ゆかりの静嘉堂文庫美術館へ。

牙をむいて咆哮する、よくあるような獅子のものに対して、岩座の上で憩う唐三彩の仔獅子が可愛かった。

昭和9年、三菱家に伝来した、通称「稲葉天目」は、現存三大窯変天目茶碗の一つ。昨年、拝見した大徳寺のものより眩しい。黒釉に玉虫色の光彩が輝かしい。

口を朝顔に広げた油滴天目の存在は知らなかった。碗の内側のみ斑文が施された稲葉天目と違って、こちらは、大粒の油滴斑が碗の外側までびっしりと浮き顕れた。破格な美をほこる。

江戸光琳派酒井抱一氏の絵も、中々良かった。

三菱家四代目小彌太氏の言葉を記憶に残し、静嘉堂文庫を後にした。

「名器を私に用いうべからず」
と生前一度も窯変天目茶碗を用いることがなかったらしい。

今回、直前に調べでた蕎麦カフェ・西庵でお食事頂きたかった。コロナの中の臨時休業かどうか分からないが空いていなかった。閉店してほしくないなぁ。

静嘉堂文庫が2022年に東京丸の内の明治生命館一階に美術館の展示ギャラリー移転する予定。

次行くのがいつになるかな。



帰り道、近くの緑地で発見した空蝉の薄衣。