奈良の秋を彩る正倉院展
病災の年を意識されているのか、光明皇后が正倉院に納めた薬材、今年多く展示されています。全般的に地味な印象を受ける今年の展示物。
分かりやすく、そして人の心に届く文物の見せ方と解説。いつも感心する国立級博物館の展示。
沢山は覚えられないです。
今日は二つだけ覚えて帰ります。
◯印象に残った木画碁局(もくがのききょく) 装飾法 撥鏤(ばちる)
象牙を赤や藍で染めたうえ、紋様を彫る技法。染色が象牙の内部まで浸透していないため、紋様だけ白く浮き出て、下地は染めた色になる。
◯古代射手が腕に嵌める防護具 鞆(とも)
矢を放つ時の音、古代の人々は「鞆音(ともね)」に聞こえ、「鞆音」とは武芸を象徴する擬音語でした。そのため、腕に嵌める防護具のことを鞆(とも)と呼ばれるようになったのです。
時間に余裕がありましたので、ゆるりと東大寺奥に佇む正倉院の正倉にも行ってみました。