あさからカラッと晴れてよいお天気です。
犬達にとっても人間達にとっても良いお日和になりました、こんな良いお天気は何でもかんでも助かります。
午前中の犬達のケアが終わった頃、しばらく前から跛行を抱えた元気者の(牡の)ラブラドールが連れて来られました。
跛行に至った原因は、おそらく庭に解放されているなかで飛び跳ねなどの無理が積み重なって、疲労性の筋肉の炎症、それから膝関節
の炎症等も起こしているものと思われます。反対側の良い方の関節に比べてやや腫れが目立っています、そして熱も帯びています。
とりあえずお預かりすることになりました。
11時頃K子さんから電話が入り、親しくしている方のWanちゃんが急に具合を悪くしたとの事。
症状を聞いて、悪い予感が、、、、、、、すぐに飼主さんに電話を掛け、じかに様子(容態)を聞きました。
親しくしている獣医さんに緊急の電話、容態を話して指示を仰ぎましたが、、どうもノンビリしている場合ではない状況のようです。
患犬が以前受診したことの有る「東京大学付属動物医療センター」へすぐに行くことを勧めましたが、獣医師の紹介状が貰えず断念。
今かかっている病院に、何とかセカンドオピニオンをと希望し、「日本動物高度医療センター」ならばと言うことになり紹介状を書いて頂き
ました。
明朝一番で連れて行くとの事でしたが、症状を聞くとかなり心配です。本当は、今すぐにでも連れて行った方が良いのですが、、、、。
◇突然ですが、犬の寿命について考えてみました。
私達の飼育しているラブラドールと言う犬種は、はたして何歳くらいまで生きるのでしょうか?
私の身近で知っているかぎりでは、18歳になって亡くなった牡のラブラドールが最長齢でした。
しかしそう言った例は稀で、平均すると14~15歳位が寿命なのではないかと思っています。
色々な犬種の中で、ラブラドールの平均寿命は短い方ではありませんが、人の一生に比べればはるかに短いですよね。
人の一日は、犬達にとって三日分にあたると説を唱える識者もいるくらいなのです。
太く短くと言う言葉が有りますが、まさに犬達は過去を振り返ること無く「太く短く生きている」と云って過言は無いでしょう。
人間の一日は24時間の枠の中でリズムが刻まれていますが、犬の場合は7時間の生活リズムで生きていると言えるのですね。
人間達が日中起きてセカセカと活動しているあいだに、犬はよく休んだり眠ったりしていることがあります。
逆に人間達が眠って休んでいる夜間になって、犬達はやおら起き出して「夜行性」を示すといった現象を見せますが、人間と犬では時間
の流れがまったく違うのだと言うことを現わしています。つまり新陳代謝などの身体的機能が、まったく人とは異なっていると言うことです。
ならば犬達は人とは同じペースでは生きられず、人間達の生活リズムに合わされて飼われると言うことになりますが、犬達にとってはとて
も辛いことであり、それだけでもストレスを強く感じてしまっているのかもしれません。
人との共存で生きながらえてきた動物である犬は、人間の事をよく見てよく理解していますが、残念ながら人間の言葉を話す事が出来ま
せん。飼主である人間の方が犬の事をもっと良く理解してあげませんと犬達にとっては辛く苦しい?毎日が続くことになると言うわけですね。
くれぐれも、私達人間のペースだけで犬を飼うことは避けなければなりません。
仔犬の頃から長時間の散歩を毎日続けたり、朝から晩まで部屋の中に解放していたり、長時間の留守番をさせたり、すべての間違った
行為が犬達にとってはとても辛い仕打ちとなっているわけなのですね。
そのことに早く気づいた飼主に飼われることが犬達にとっては一番幸せなことです。恐らく寿命も多少は伸びるているのでなはいでしょう
か、、。
そんな犬達のリズムを理解して、できるだけ時間にゆとりを持たせた、臨機応変とも言える生活を心がけてあげることが犬との生活を楽
しくして、犬達の寿命をちょっぴり延ばす秘訣のひとつだと思いますが、如何でしょうか?
◇ラブラドールも10歳を境に、それまでの飼育環境や飼育方法などによって色々な問題が表にあらわれて来るようになります。
我々が見ると、それよりはるか以前に症状としてあらわれている事が意外に多く、一般の飼主さんや獣医師が見落としている事も多々
あります。早目に発見、早めに対処、残念ながらそれがなかなか上手くいかないのが現実なんですね、、、、。
私達の様に飼育を専業としている者たちは、少なくとも20~30の異なる個体を、月間延べ600~900頭扱っているのが現状です。
あいつのあそこがこんな風になると、数日後には必ず此処がこうなる。と云ったようなことを毎日、一年中繰りかえしているわけなんですね。
一年を通して、且つそれを何年もの間、全ての犬達を健康に保つには、常に真剣な気持ちで「何をどうしたらよいか」考えていなくてはな
りません。それが出来ないと犬舎を健全に維持していくことは不可能になるからです。
◇今日お預かりしたWanちゃんは、とりあえず落ち着くことのできる部屋のケージに収納しまして、これからの毎日のことについて静かに
引導を渡してあげました。
痛みを取り去るサプリメントと気持ちを静めるサプリメントを与え、痛んでいると思われる足の裏側を中心にアイシングをしてあげると、心
なしか険しかった目付きが優しそうな温和な目付きに変わったようなな気がします。
明日病院へ行くWanのことを考えると、今夜は眠れそうにありません。澱の様に固まった不安が、杞憂に終わってくれれば良いのですが
、、、、。
皆さまも、今日もご愛読下さいましてありがとうございました。
毎日の出来事などを、これからものんびりと綴ってまいります。気楽に観て頂けたら幸いです。
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