舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

F1イギリスGP

2007-07-08 23:32:38 | 徒然話
今日はF1イギリスGPの決勝日でした。
イギリスといえば驚異というか脅威の新人、ルイス・ハミルトンの母国であります。
マクラーレン所属、つまり私の一番びいきのフェルナンド・アロンソのチームメイトで、デビュー以来8戦連続表彰台という、恐ろしい記録を更新中です。

そのうえハミルトンはつねに礼儀正しく、周囲への気配りと感謝の気持を忘れない好青年です。
もしF1がもっと日本で一般的だったなら、ハニカミ&ハンカチ両王子をおさえて王子ランキング(そんなんあるか)堂々1位に輝いたことは間違いありません。
もちろん、王子に欠かせない爽やかなルックスの持ち主です。

しかしいくら連勝を重ねているとはいえ、数多の猛者がしのぎを削るF1界において、なぜこうも余裕の態度でいられるのか?
それはひとえに彼がお父さんによって幼い頃からレーサーになるべくして育てられ、名門マクラーレンに早々とその才能を見抜かれたサラブレッドだからであると、私は思います。
あらゆる業界において、生まれつきその世界で育ち、頭より先に身体が学び取ってきた人種は、そうでない人が決して持ち得ない自信や余裕が備わるものです。
ハミルトンの場合、それがとても良い方向に顕れてるのではないでしょうか。

私はそういう自信を持った人が大好きです。
だから本当なら、ハミルトンが母国でポールポジション(予選の1位突破者に与えられる、最前列のスタートポジション)を取ったことを喜び、決勝でも彼の活躍を祈りたいところです。
こんなにもアロンソの強敵でなければ。

ハミルトンの活躍により、皇帝シューマッハ引退後は独り舞台になるんじゃないのと内心思っていた血気盛んなラテン男・アロンソが、今おもわぬ苦戦を強いられているのです。
序盤こそ総合得点1位を守っていたアロンソですが、あれよあれよという間にハミルトンに追いつかれ、いまでは首位の座を譲ってしまったのです。
先日のGPでの直接対決でも、アロンソがあとちょっとのところで追い抜けず、さらに点差を広げる結果に...。
またアロンソにはマシントラブルなどの不幸も重なり、表彰台に上がれないことすらありました。
ったく、同じチームなのになぜアロンソのマシンばかり....。

今日もアロンソのスタート順位は3位。
PPのハミルトンとの間には、マクラーレンの独走に歯止めをかけたい天下のフェラーリ様のキミ・ライコネン(通称キミ)がついています。
4位はかえるちゃんのお気に入り・マッサです。つまり、上位4台をマクラーレン&フェラーリが独占という、今季を象徴するような順位となりました。

しかしここで思わぬトラブルが。
なんと4位に入っていたマッサのマシンが何かトラブルを起こしたらしく、ピットからのスタート(つまり佐藤琢磨と並んで最後方からのスタート)となってしまったのです。
でも上位3台に影響があるわけはなく、大方の予想どおり抜きも抜かれもしないままこの3台が先頭に躍り出て、序盤がスタートしました。

どうせトップはハミルトンだしな、このまんま順位が変わらず最後までいくのでしょうよ、と半ば思い込んでいた私でしたが、最初のピットストップ直前から様子が変わりはじめました。
どうもキミの様子がいつもと違います。
確かに以前、アロンソに迫り来るキミに脅威を感じたことはありましたが、アロンソのように闘争心むき出しにして無茶を承知でぶつかっていくタイプではないので、まさかキミがここまでなりふり構わずハミルトンに接近を仕掛けてこようとは、夢にも思いませんでした。
ほとんどチームメイトのラテン男・マッサと見間違えそうです。

おかげで3位のアロンソはだいぶ後ろに引き離され、がむしゃらに抜こうとするキミと必死で逃げるハミルトンという、凄まじい場面が展開されました。
しかもそれと時を同じくして、最後尾だったマッサも怒濤の快進撃の真っ最中です。
同じあたりからスタートした琢磨さんを遥か後方に置き去りにし、あっという間に5~6台抜き。なんだか乗用車を抜いてるようにしか見えません。あの黄色に馬のマークはもしや菊の御紋の印籠か...。おそるべしマッサのテクニックとフェラーリ様の威力です。

状況が変わったのはピットストップの時でした。
いつも明鏡止水のハミルトンが、驚くべきことに給油終了前にスタートしようとするという信じがたいミスをしてしまったのです!!!
このときのハミルトンがどんなに動揺し焦っていたか、普段のインテリジェントな戦い方から考えると、察するに余りあります。

おかげで大きな時間のロスになり、一方のキミは電光石火の勢いでピットインしたため、ついに順位が逆転。
しかしわれらがアロンソはもっと凄かった。ピットストップを6秒台で終わらせ、猛スピードで飛び出したものですから、ついに1位に躍り出ました。

ところがこれでは終わらなかったのです。今日はやたら闘志を燃えさからせているキミの方がさらに上手でした。
彼はタイヤが擦り切れてバランスを崩し、燃料がカラになる直前まで(ということは積載している燃料が少ない=マシンが軽い=スピードが出るのです!!)走りに走ってタイムをつめました。
そしてまたもや凄まじい速さでピットを出たため、首位を我がものにしたのです。

もはや私の応援するアロンソも、脅威の新人ハミルトンも、燃え盛るキミには適いませんでした。
いつもおとなしい人って一旦キレると怖いわよね(って、そういう問題ではない)。
結局1位キミ、2位アロンソ、3位ハミルトンということで表彰台に。

キミのチームメイトのマッサもゴボウ抜きを続け、最終的には5位まで上り詰めました。
しかしF1レースで十数台抜きですよ。箱根の山の神・今井さんと見紛うようですけど、300キロとか出してる車ですぜ。よくやるよなあ。
それにしても、キミもマッサもフェラーリ様。フェラーリ・アクバル(=フェラーリは偉大なり...ってなぜここでアラビア語)。やはり黄色い馬は印籠だったようです。

まあこれで、差が開く一方だったハミルトンとアロンソの点差が少し近付いたのは、個人的にはとてもうれしいことです。
幸い、レースはまだまだこれから。王者アロンソの反撃に期待です。

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