舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

フラを始めたばかりの方へ

2014-11-13 06:16:08 | ダンス話&スタジオM
今日から、宇都宮のクラスで新入生の方々のレッスンが始まりました
皆さん最初のレッスンからパウを穿いていらっしゃったので、もしかしてほとんど経験者の方なのかな?と思いきや、かなりの割合の方は全くの初めてとのこと。
そこで本日は、そういう「ごく最近フラを始めたばかりの方」に伝えたいことをお話ししたいと思います。


まず最も重要なこと。
フラを始めた時、おそらくほとんどすべての方が「思ったより難しい!」と感じるかもしれませんが、まったく案ずることはありません。

フラの振付はどれほど初心者向けの簡単な曲であっても「ステップ」と「ハンドモーション」から出来ている、つまり足と手で別々の動きを覚える必要があります。
それも、右足と左足、右手と左手に与えられる役割がそれぞれ違う事もあります。

多くの方はここでかなり混乱したり、全然覚えられなかったりして、「私って才能無いかも…」などと思ってしまいがちです。
しかし、足も手もいまだかつて全くした事のない動作を、しかも手足同時進行で処理しなければならないのですから、混乱したり覚えられなかったりする方がむしろ当然なのです。
ぜひ自分には才能がないと最初から決めてかかったりせず、「のんびり覚えれば良いや」「とりあえずステップから何とかしよう」などと気楽な構えで取り組んで頂きたいと思います。


もちろん1曲目は覚えるのが大変だと思いますが、これが2曲目3曲目になるごとにどんどん覚えやすくなっていくはずです。
でも本当に重要なのはレパートリーを増やす事ではなく、正しい基礎を身につける事です。
とりわけ初期段階においては、曲を覚える事それ自体ではなく、振付を学ぶ事を通じて基礎を身につけていくのが本当の目的と言っても過言ではありません。
逆に言えば、振付が全然頭に入らなくても繰り返しレッスンする事で正しい基礎が身についたなら、それで十分に目的を果たせていると言えます。


というわけで、大切なポイント其の弐。
この入門段階で正しい基礎を身につける事がものすごく、も の す ご く重要です。
ハッキリ言って、この段階で今後のフラ人生の殆どが決すると言っても過言ではないでしょう。

真っ当な指導者であれば、新人さんが最初から正しい基礎を身につけられるように心を砕きます。
ここでしっかり基礎を学んでおけば、初期段階のうちからかなり美しく踊れるようになるはずですし、間違った踊り方を身につけてしまったせいで踊っていると足や腰が痛くなるなどといったリスクも避けられます。

もし入門段階において正しい基礎を身につけられなかった場合、間違った踊り方は身体に悪影響を及ぼすだけでなく、傍から見ても決して美しくなりえません。
何年も経験を積んでからその事に気づいても、そこから修正していくのは非常に大変です(どれほどたいへんであろうと気づいた時点で修正する事をお勧めしますが、最初から正しい踊り方を身につけた方が遥かにラクです)。


それでは、正しく基礎を身につけるためにはどうすべきか。
先入観をすべて棄てて手本を見たまま吸収する事です。

最近は巷でフラを目にする機会がかなり多くなり、それゆえに「フラとはこういうもの」という認識を持って始める方がほとんどだと思います。
しかし、巷で目にするフラが必ずしも正しいとは限りませんし、知らず知らずのうちにイメージが先入観となって、本来のフラとは違うモノを「フラ」と見なしてしまう事があります。

たとえばよくベーシックでカホロとともに行うフラの代名詞的なハンドモーション(片方の腕を真っ直ぐ横に伸ばし、もう片方の肘を曲げて手を胸の前に持って来るもの)がありますね。
この動作が、これまたフラでよく目にする「波」のハンドモーションと混同してしまう新人さんがしばしば見受けられます。

しかし、実際には基本のハンドモーションと「波」のモーションは意味だけでなく動作としても全く異なっており、3歳児でさえ使い分ける事が出来るくらい明確な別物です。
これが混同してしまうというのは、完全にその人の中のフラの動作に対するイメージが先入観となって、目の前でハッキリ見えているはずの手本が脳内で変換されてしまっている状態に他なりません。

したがって、「フラはこのように動かすだろう」というイメージは一旦全部ゼロにして、とにかく見たままを取り入れて忠実に再現することが大変重要です。

余談ですが、以前某所でグループ全員バンプで波のモーションになっている(※もちろん意味とは無関係)のを見て泡吹いて卒倒しそうになった事があります(笑)。
あ…アレは全員が全員見事に同じ先入観を持ちまくっている結果なのか、はたまた指導者に深刻な問題があるのか………。


あと、今言った「先入観を棄てる」というのと関連して、入門段階ではあまり自主トレをしない方が良いというアドバイスもお伝えしておきたいです。

そもそも自主トレは見本が無い状態で行われるため、どれほどベテランであっても、正しい姿から徐々に乖離してゆくリスクを常に孕んでいます。
まして見本の記憶が十分にはほど遠い入門段階において、その僅かな記憶だけを頼りに自主トレしていると、どんどん本来の姿から遠くかけ離れていくおそれがあるのです。

ですから次のレッスンまでに何か自主トレしたいと思ったら、ステップの名前をおさらいするとか、習った曲の意味を調べる、その曲がどこかの場所を歌ったものならガイドブックやネットでその場所の写真や映像を見るなどの復習をお勧めします。

もちろんそれらの復習さえしなくたって大丈夫です。少なくともウチの指導者は怒りません(笑)。
歌詞の意味だって、レッスンで聞いて頂ければさらに細かい説明も喜んでさせて頂きます。というか、新人さんの場合あまり単語レベルまで突っ込んだ説明をおっぱじめるとドン引きされてしまうのでだいぶ自主規制してます私。よろしければもっと突っ込んだ事を聞いてくださいハァハァ※変態)。


色々書いて参りましたけれども、フラは運動神経とか年齢に一切関わり無く、正しいものを身につけさえすれば誰でも美しいダンサーになる事が出来る踊りですので、ぜひ美しいフラを踊れるようになるべく気楽に気長に取り組んで頂きたいと思っております。




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