先々週の土曜からドラマ『乙男(オトメン)』が始まりました。
「オトメン」とは「乙女ちっくな男子」のことで、主人公はふわふわキラキラしたものが大好きな高校生の少年です。
このように大雑把に説明したら、マミちゃんが「で、その少年は男が好きなの」と、凄まじい誤解(※私好みの方向に)をしてしまいました。
確かにそういった展開の方が個人的には嬉しいですが、まことに遺憾ながら(?)主人公アスカ君は女の子が好きな男の子です。
つーか、オトメンってまさしく我が母、マミちゃんの逆バージョンじゃないすか。
一番の理解者であるべきアンタが誤解してどうする。
母マミちゃんは完全なる逆オトメンでした。
子供の頃から餓鬼大将で、転校したその日に子分を従えて下校して来るし、遊ぶときは帯刀しているし、不気味なほど喧嘩に強いし、父親と一緒に何かを買いにいったら肝心のものは買わずにトラックの玩具を買って来るし、遊びの種類からして完全に男でした。
強者祖父・良美さんは決して人のやることに文句を言わないタチなので、自分の娘がどれほど凛々しく雄々しく育っていっても温かく見守っていたようで、マミちゃんは逆オトメンの要素をたぶんに残したまま大人になりました。
しかしながら、ドラマの(ホントは原作である漫画の)主人公アスカ君は、そういう幸せな家庭環境ではありませんでした。
なんと彼が子供だった頃にお父さんが「本当は女になりたいんだ」と言ったきり家を出てしまい、そのトラウマでお母さんはアスカ君が誰より男らしく育つことを過剰に求めたため、アスカ君は母の望むとおりに振る舞い、可愛いぬいぐるみやスウィーツを愛する心を押し殺して生きてきたのです。
なんてこった。
可哀想だ。
アスカ君、あまりにも可哀想すぎやしないか。
えてして親は自分の理想を子供に押し付けてしまいがちですが、その中でもとりわけ、「男(女)らしさ」を強要するのは罪深い。
と、逆オトメンの母を持ったゆえの生来の価値観に加えて、ジェンダーフリー教育で文科省からお墨付きをもらった大学でみっちり鍛えられた私は思います。
だいたい男(女)らしさって何ですか。いつも言っているように、服装やダンスの点では確かに性差がハッキリしていた方がいいけれど(でないと宝塚はあんなに魅力的にはなり得ない)、性格や好みにおいて、性差なんてモノは太古の昔から存在していないのです。
たとえばアラブの男性など、スタバで見るとがっつり甘いフラペチーノを飲みつつ、ケーキを一緒に召し上がっていたりします。
ちなみにアラブのフラペチーノは日本のそれより遥かに甘ったるい代物で、ケーキと一緒に食べるなんて、ハッキリ言って胸焼けがしてきそうな甘さです。
服装の点では「男は白、女は黒」ってほど色からして対極的な格好をしているアラブの人たちでさえそうなのですよ。「スウィーツ好きなのは女」なんて、どこかの誰かが思い込んだ先入観に過ぎません。
なのにアスカ君と来たら、男らしい男を装うために、甘いものが苦手なフリをしているのです。
あああ、なんて可哀想なんでしょう
本当は、食べるのはもちろん可愛いお菓子を自分で作るのも大得意なのに
私は、お菓子作りの得意な男性なんて、最高に素晴らしいと思いますよ。
いえ、お菓子じゃなくて普通の料理でも良いんです。料理の上手な男性が増えれば増えるほど、「料理は女がするもの」というコンチクショウな先入観が薄れ、私のような料理出来ない女が生きやすくなる筈です(笑)。
って、そんな自己中な理由はどうでも良いんです。
女性にモテたいと思っている男性は少なくないと思うけれど、何をするより料理の腕を磨くのが一番の早道だと私は思いますよ。
で、意中の女性をデートに誘い、腕によりをかけたお弁当でも披露しようものなら、もう効果覿面です。
フランス料理屋なんかに連れて行くより遥かにポイント高いし、おまけに大声じゃ言えないけど安上がり!(笑)
今は「フランス料理が食べたきゃ自分で行く。スポーツカーに乗りたきゃ自分で買う」って女性が増えてると思うので、そういう女性にとって癒しとなり、家事や料理を女性より遥かに上手にこなすタイプの男性なら、引く手数多なのじゃないかしら。
いかん。放っとくとどんどん脱線してしまう。アスカ君の話だよ。
そんなアスカ君が好きになったのは、私の期待に反して男の子ではなく(しつこい)同じクラスに転校してきた女の子です。
しかも美形で、おまけに武芸に秀でたかっちょいいオンナだったりします。
この役はぜひとも高校時代の黒木メイサ姐様にやってほしかった...。
最近の(いや、じつは私が現役だった頃の同級生たちもそうでしたが)中高生と来たら、色恋沙汰に関しては、やれ関係が進展するのしないの、やれ手を出したの足を出したのと、『24』のジャックバウアーなみに急転直下の展開を欲します。
自分の恋愛をどうしようと勝手ですが、他人の恋路にまで口を出すようになるとタチが悪いです。
暑い。暑苦しい。そんなに焦らんでも、人生は「一話でも視聴率悪かったら即刻打ち切りのアメリカドラマの世界」と違って長いんですよ。っつーか、その長い人生を有意義にするためには色恋に終始してちゃダメですよ(笑)。
その点アスカ君は、爽やかに乙女ちっくに憧れの彼女とじれじれな関係を築いています。
どんだけじれじれって、なんだかんだと随分一緒にいるのに未だにお互い敬語なんですよ。なんかもう「じれじれ」とかいう以前の段階です。
しかし、中高生の恋愛は、それで良いのです。じれじれ上等です。
ムダに恋愛に発展させようとすることによって、ダメになる友情が幾つあることか。
本当に恋愛関係に相応しい間柄なら、焦らなくたって壊れませんってば。ま、「永すぎた春」って言葉があるのも確かですが(笑)。
それにしてもアスカ君の恋路は気が長すぎです。
まだ2話しかやってないドラマはともかく、原作本の方はだいぶ巻を重ねているようなのに、裏のあらすじ読むかぎり色恋方面での進展は見られません。
いやいや、人間関係における「進展」を色恋に限るほど愚かなことはありません。アスカ君と憧れの彼女は、彼らなりに友情を深めている筈です。それでいいのです。
男子なのに近年の過激な少女漫画よりよっぽど少女漫画らしいピュアな恋を貫くアスカ君、非常に好感が持てるではないですか。
ぜひ、焦ること無く友情を大切にし、なおかつ乙女ちっくな自分をもっと解放出来るよう、願ってやみません。
「オトメン」とは「乙女ちっくな男子」のことで、主人公はふわふわキラキラしたものが大好きな高校生の少年です。
このように大雑把に説明したら、マミちゃんが「で、その少年は男が好きなの」と、凄まじい誤解(※私好みの方向に)をしてしまいました。
確かにそういった展開の方が個人的には嬉しいですが、まことに遺憾ながら(?)主人公アスカ君は女の子が好きな男の子です。
つーか、オトメンってまさしく我が母、マミちゃんの逆バージョンじゃないすか。
一番の理解者であるべきアンタが誤解してどうする。
母マミちゃんは完全なる逆オトメンでした。
子供の頃から餓鬼大将で、転校したその日に子分を従えて下校して来るし、遊ぶときは帯刀しているし、不気味なほど喧嘩に強いし、父親と一緒に何かを買いにいったら肝心のものは買わずにトラックの玩具を買って来るし、遊びの種類からして完全に男でした。
強者祖父・良美さんは決して人のやることに文句を言わないタチなので、自分の娘がどれほど凛々しく雄々しく育っていっても温かく見守っていたようで、マミちゃんは逆オトメンの要素をたぶんに残したまま大人になりました。
しかしながら、ドラマの(ホントは原作である漫画の)主人公アスカ君は、そういう幸せな家庭環境ではありませんでした。
なんと彼が子供だった頃にお父さんが「本当は女になりたいんだ」と言ったきり家を出てしまい、そのトラウマでお母さんはアスカ君が誰より男らしく育つことを過剰に求めたため、アスカ君は母の望むとおりに振る舞い、可愛いぬいぐるみやスウィーツを愛する心を押し殺して生きてきたのです。
なんてこった。
可哀想だ。
アスカ君、あまりにも可哀想すぎやしないか。
えてして親は自分の理想を子供に押し付けてしまいがちですが、その中でもとりわけ、「男(女)らしさ」を強要するのは罪深い。
と、逆オトメンの母を持ったゆえの生来の価値観に加えて、ジェンダーフリー教育で文科省からお墨付きをもらった大学でみっちり鍛えられた私は思います。
だいたい男(女)らしさって何ですか。いつも言っているように、服装やダンスの点では確かに性差がハッキリしていた方がいいけれど(でないと宝塚はあんなに魅力的にはなり得ない)、性格や好みにおいて、性差なんてモノは太古の昔から存在していないのです。
たとえばアラブの男性など、スタバで見るとがっつり甘いフラペチーノを飲みつつ、ケーキを一緒に召し上がっていたりします。
ちなみにアラブのフラペチーノは日本のそれより遥かに甘ったるい代物で、ケーキと一緒に食べるなんて、ハッキリ言って胸焼けがしてきそうな甘さです。
服装の点では「男は白、女は黒」ってほど色からして対極的な格好をしているアラブの人たちでさえそうなのですよ。「スウィーツ好きなのは女」なんて、どこかの誰かが思い込んだ先入観に過ぎません。
なのにアスカ君と来たら、男らしい男を装うために、甘いものが苦手なフリをしているのです。
あああ、なんて可哀想なんでしょう
本当は、食べるのはもちろん可愛いお菓子を自分で作るのも大得意なのに
私は、お菓子作りの得意な男性なんて、最高に素晴らしいと思いますよ。
いえ、お菓子じゃなくて普通の料理でも良いんです。料理の上手な男性が増えれば増えるほど、「料理は女がするもの」というコンチクショウな先入観が薄れ、私のような料理出来ない女が生きやすくなる筈です(笑)。
って、そんな自己中な理由はどうでも良いんです。
女性にモテたいと思っている男性は少なくないと思うけれど、何をするより料理の腕を磨くのが一番の早道だと私は思いますよ。
で、意中の女性をデートに誘い、腕によりをかけたお弁当でも披露しようものなら、もう効果覿面です。
フランス料理屋なんかに連れて行くより遥かにポイント高いし、おまけに大声じゃ言えないけど安上がり!(笑)
今は「フランス料理が食べたきゃ自分で行く。スポーツカーに乗りたきゃ自分で買う」って女性が増えてると思うので、そういう女性にとって癒しとなり、家事や料理を女性より遥かに上手にこなすタイプの男性なら、引く手数多なのじゃないかしら。
いかん。放っとくとどんどん脱線してしまう。アスカ君の話だよ。
そんなアスカ君が好きになったのは、私の期待に反して男の子ではなく(しつこい)同じクラスに転校してきた女の子です。
しかも美形で、おまけに武芸に秀でたかっちょいいオンナだったりします。
この役はぜひとも高校時代の黒木メイサ姐様にやってほしかった...。
最近の(いや、じつは私が現役だった頃の同級生たちもそうでしたが)中高生と来たら、色恋沙汰に関しては、やれ関係が進展するのしないの、やれ手を出したの足を出したのと、『24』のジャックバウアーなみに急転直下の展開を欲します。
自分の恋愛をどうしようと勝手ですが、他人の恋路にまで口を出すようになるとタチが悪いです。
暑い。暑苦しい。そんなに焦らんでも、人生は「一話でも視聴率悪かったら即刻打ち切りのアメリカドラマの世界」と違って長いんですよ。っつーか、その長い人生を有意義にするためには色恋に終始してちゃダメですよ(笑)。
その点アスカ君は、爽やかに乙女ちっくに憧れの彼女とじれじれな関係を築いています。
どんだけじれじれって、なんだかんだと随分一緒にいるのに未だにお互い敬語なんですよ。なんかもう「じれじれ」とかいう以前の段階です。
しかし、中高生の恋愛は、それで良いのです。じれじれ上等です。
ムダに恋愛に発展させようとすることによって、ダメになる友情が幾つあることか。
本当に恋愛関係に相応しい間柄なら、焦らなくたって壊れませんってば。ま、「永すぎた春」って言葉があるのも確かですが(笑)。
それにしてもアスカ君の恋路は気が長すぎです。
まだ2話しかやってないドラマはともかく、原作本の方はだいぶ巻を重ねているようなのに、裏のあらすじ読むかぎり色恋方面での進展は見られません。
いやいや、人間関係における「進展」を色恋に限るほど愚かなことはありません。アスカ君と憧れの彼女は、彼らなりに友情を深めている筈です。それでいいのです。
男子なのに近年の過激な少女漫画よりよっぽど少女漫画らしいピュアな恋を貫くアスカ君、非常に好感が持てるではないですか。
ぜひ、焦ること無く友情を大切にし、なおかつ乙女ちっくな自分をもっと解放出来るよう、願ってやみません。