舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

プライド・オブ・アメリカのエンターテインメント

2012-07-01 18:07:47 | Hawai'i
さぁ~て、毒吐きますか~(ヲイ)。


ま、要するにそろそろプライド・オブ・アメリカのハワイ4島クルーズで観られるショー的なモノの話をしようかなと思ったわけで。
具体的にいうと、「ハワイ」4島クルーズってことで当然出てきたフラのショーと、毎晩シアターで開催されるメインのショーのお話です。


既にご存知の方も多いことと存じますが、小生、こんな業界の端くれの人間ですからして、話題がショーとかダンスとかになると色々と辛口でございます。
こと、プロのダンサーとして看板出している方々については、敬愛するおすぎ様の映画評論にも似た様相を呈して参りますことも多々ございます。
したがいまして、どんなショーも「わあー、凄い」とピュアな心で捉えることの出来る方は、毒にやられてしまうおそれがございますので、【閲覧注意】にてお願い致しまする。


……とりあえずまずは毒少なめの方から参りましょう(笑)。

大型客船はほぼすべて大型の劇場を持っており、ディナー前後の時間帯にはそこで何らかのショーが行われます。
たとえばディズニークルーズであれば、毎晩のようにミッキー達キャラクターが出てくるショーを楽しめるのです(我々はほぼ寝てましたが)。


結論から申しますと、このプライド・オブ・アメリカ、さすがアメリカの船というべきか、今まで乗った中ではこのメインのショーの出来は一番良かったです。
逆になんでディズニーの船はアメリカだしディズニーなのにアレだったんだろうね。たぶんキャラクターに頼り過ぎてるのがマズいんじゃないのかな。キャラクター出しときゃ良いだろとか思っちゃうともう、ショーとしては残念な代物が出来上がっちゃうよね。

それはさておき、我々の採点ですと、エンターテインメントが売り(であるはず)のディズニーの船より、こっちの方が全体的な評価は高かったです。
とはいえ、すべてのショーが良かった訳ではありません。7夜毎日異なるプログラムが上演され、ものによって完成度にかなりの波がありました。


もしかしたら誰かの参考になるかもしれませんので、ざっとご紹介しましょう。
ちなみに第1夜はスミマセン、見逃しました
いやあ面目ない、到着そうそうグロ面のままアラモアナへ走り、弾丸ショッピングを強行して来た身にはちとキツかったです。


第2夜…"Aloha Polynesia"

タイトル通り、王道のポリネシアンショー。
ベタですが内容は素晴らしかったです。何が素晴らしいって、ダンサーが踊れる人ばかりだったのが良かったです。
この日はマウイ島停泊日だったので、もしかすると普段はマウイのどこかでプロとして出演している人達なのかも。
観光客向けのフラやポリネシアンダンスというと、とりあえず若いお姉ちゃんに露出度高い格好させとけってレベルのものが少なくないので、ちゃんと踊れる人を何人も揃えたことは、なかなかに好感度高いです。
なのになぜそういう人をフラ講師に雇わな(以下略)


第3夜…『ライト、カメラ、ミュージック、レビューショー!」

私達が乗ったとき、ちょうど初上演だった新しいショー。
ということは、向こう数年間このクルーズに乗ると観られる可能性が高いです。
このショー、ガチお勧めです。
ミュージカルの名作の数々のハイライトシーンを、優れたダンサー、豪華な舞台装置と衣装で、非常にテンポ良く見せてくれます。
たとえていうなら、ディズニーシーのシアターで以前やってた「アンコール!」をスッポン→月まで高レベルにしたような感じです。

何かアレだね、ディズニー好きのくせに悪い例にばっか使っちゃってるねミ●キー。
でもあのショーはちょっとテンポ悪くて中だるみが多かったと思うんだミッ●ー。私、ショーには辛口なんだよごめんね●ッキー。


第4夜…『ソウル・サティスファクション』

っくゥ~~~!!! そそるタイトルじゃござんせんか。
「モータウン」とか「ソウル・トレイン」とかいう言葉を聞いただけで脈拍数上がっちゃう私のような人間が、このタイトルにグッと来ないはずは無い。
上演前のBGMもまさにそっち系の曲ばかりで、それを聴きながら客席の椅子の上でグルーヴィーに踊りまくる四代目も含め、一家三人ワクワクしながら開演を待ちました。

ああ、なのに。それなのに。

幕が開くや否や、悪い予感が背筋から這い上ってくるのを感じた我々。
なぜって、舞台に立っているのは素人臭がハンパない男女二人組(明らかに夫婦)なんですもん。

そして、彼らの第一声を聞いて悪い予感は確信に変りました。
なんじゃこりゃ。ソウルなんて微塵も感じないぞ
「近頃の若者の音楽はただの騒音ぢゃ!」とおっしゃる方がおられますが、まさに「ただの騒音」(笑)。
明らかに私と同じものを期待して来たと思われる、この上なくファンキーな光り物のドレスをお召しになったご婦人も、ものすごく残念そうに耳を塞いでおられました。


第5夜…"Oh What A Night!"

フォーシーズンズという、男性(boysと紹介されてるがどう見てもboyではない紳士方)4人組による歌と踊りと軽妙な(?)トークのショーです。
歌は皆さん上手で、踊りもそこそこ踊れますし、往年のヒットナンバーを歌ったりもしてくれますので、洋楽ポップスが好きな人なら楽しめるかも。
という控えめな評価なのは他でもない、私自身がポップスってジャンルには疎いもんでけっこう寝ちゃってました(笑)。
あとたまに起きてみるとトークが結構スベってる気がしたのは気のせいでしょうか。気のせいだな、うん。


第7夜…"Rock-A-Hula"

さり気なく第6夜を飛ばしましたが、これはその日の出演者が前夜のフォーシーズンズ&なんかコメディアンの人のショーだと聞いてスルーしたからですね。
6日目はカウアイ島停泊日であり、このクルーズがやたら力を入れているルアウショーの晩だったので、ショーをやるスタッフがみんなそっち行っちゃって船には居なかったんだと思います。

ともあれその翌日、最後の夜のステージを飾ったのは、タイトルだけ聞くとものすごくワクワクする系の演目でした。
しかし先日の微塵もソウルを感じない夫婦漫才(違)の例がありましたので、過度の期待をしないで行ってみた訳ですが、期待し過ぎなかったのが良かったのか、最後に相応しい上々のショーでした。

ただタイトルから想像される「フラ」を期待してはいけません。
ここでの「フラ」は『リロ・アンド・スティッチ2』(あくまでも2ね)におけるフラやハワイと同じ程度の意味合いです。
その証拠に、ウリウリを殆どチアダンスのポンポン代わりに使って踊ったりとかしてました。

ショーはミュージカル仕立てで、高校かなんかの2校の学生がダンスコンテストの決勝のためにハワイに来て、お互いいがみ合ったりしつつも最後は仲良くコンテストで成功してハッピーエンド、ついでに最後には各校のリーダーの男と女がくっつくというお約束の展開もアリの、内容的には至って良くあるタイプです。
しかしダンス部分については大変テンポが良く、場面展開も速く、しょーもない芝居の部分に目を瞑れば(←※じっさい目を瞑って寝てた人)、とても面白かったです。
あの色恋のくだりを抜いたらずっと良くなると思うんだけどな。あ、そうすると早着替えの時間が持たないのか(笑)。


まあそんなわけで、こうして書いてみるとなんだか殆ど寝てるみたいに思われるかもしれませんが、今までの船のショーの中では一番寝なかったんです。ホントですってば。
このくらいのレベルのショーをやって貰えると、船の豪華なシアターがちゃんと有効活用されてる感じがして、嬉しいですね。


ともあれ、要するに最初のポリネシアンショーを除くと、ショーにおける「ハワイらしさ」はゼロです。
完全にハワイじゃなくてアメリカ。でも、フラとかハワイらしさを求めないで観れば、レベルは充分に高かったです。

にもかかわらず。この船には「ハワイアン・アンバサダー」なる称号を名乗る人達が乗っているという。
しかも、彼女達がフラ講座を教えるという。
一体どんなモノなのか!? 期待と不安が1:9くらいの割合で、我々はフラ講座に行って参りました。


てなわけで、後半へ続く!!

(ひ、引っ張るつもりは無いのよう。うだうだ書いてたら前半が長くなり過ぎちゃったのよう)

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