夜になっても帰って来なかったから外に出た。
鍵も掛けなかった。
広い道路に出るとごみ収集の看板があった。
その周りにゴミ袋がたまっていた。
部屋とそこを何度も往復した。
ゴミがなくなった。
畳が見えた。
殺風景な部屋だった。
小さな円卓とラジカセがあった。
壁一面に食い込んだような台所に、調理器具あるいは食器らしきものはなかった。
押入れを開けてみると、上の段に外出用の衣装がつるされていた。
下の段はなんだかわからない状態だった。
ゴミの下に隠れていた布団はかび臭かった。
押入れに入りそうな場所はあったが窓際に畳んで置いた。
中がグチャグチャの化粧品の入ったボックスを円卓の上に置いた。
カセットをまとめてラジカセの脇に置いた。
掃除器具が見当たらないので、押入れの下の段からグチャグチャに丸まったキャミソールを取り出して雑巾にした。
自分が何をやっているのか、わからなかった。
何の許可もなく、汚れているものはすべて捨てた。
窓を開けた。
隣の木造アパートの壁がすぐそこにあった。
窓を閉めた。
その夜は帰ってこなかった。
鍵も掛けなかった。
広い道路に出るとごみ収集の看板があった。
その周りにゴミ袋がたまっていた。
部屋とそこを何度も往復した。
ゴミがなくなった。
畳が見えた。
殺風景な部屋だった。
小さな円卓とラジカセがあった。
壁一面に食い込んだような台所に、調理器具あるいは食器らしきものはなかった。
押入れを開けてみると、上の段に外出用の衣装がつるされていた。
下の段はなんだかわからない状態だった。
ゴミの下に隠れていた布団はかび臭かった。
押入れに入りそうな場所はあったが窓際に畳んで置いた。
中がグチャグチャの化粧品の入ったボックスを円卓の上に置いた。
カセットをまとめてラジカセの脇に置いた。
掃除器具が見当たらないので、押入れの下の段からグチャグチャに丸まったキャミソールを取り出して雑巾にした。
自分が何をやっているのか、わからなかった。
何の許可もなく、汚れているものはすべて捨てた。
窓を開けた。
隣の木造アパートの壁がすぐそこにあった。
窓を閉めた。
その夜は帰ってこなかった。