ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

絶品胡麻豆腐  我が絶品シリーズその4

2014年10月12日 | 我が絶品シリーズ
熊本市内にある居酒屋があります。
この居酒屋さん、2回程移転して、今の店が3軒目です。

最初に見つけたのは、偶然だったのかなぁ。
本当に小さな店で、8人も入ればギュウギュウと言ってもいいくらい。
店員はいなくて、カウンター奥の狭い空間には若い主人が一人でした。
この店の売りは、1杯500円の日本酒でした。

日本酒と言っても、本醸造から純米酒、吟醸から大吟醸と種類は様々です。
しかしどれも1杯500円という明朗会計。
どんなカラクリかと言いますと、グラスの大きさが違うのです。
安い本醸造は大きめ、大吟醸クラスになるとちっちゃいグラスです。

酒の肴は色々ありましたが、最初に頼んだ手製の胡麻豆腐が旨い!
もっちりとしていて、それなのに蕩けるような食感、
口に含んだ瞬間に胡麻の風味が絶妙に香るが、しつこくはない。
ついお代わりをしてしまった。

それから数年して、久しぶりに日本酒でも飲もうかと行ってみたら、店がない。
どうやら移転したようで、その日は探し当てられずに帰ったのですが、
なんとか見つけ出して行ったのは2ヶ月後くらいでした。

随分と広い店内になっていて、店員もカウンター内に2,3人、
フロアーに3人程と居酒屋らしくなっておりました。
料理の種類も増え、それでもお気に入りの胡麻豆腐を注文して、
変わらぬ味を楽しんだものです。

その店が数年後に今の場所に移転して、居酒屋と言うより、割烹な雰囲気の店になっておりました。
つまり、いろんなものが高くなったと言うことです。

酒のシステムも変わってきて、種類によって値段変わるという、普通のシステムです。
まず熊本では飲めないだろうという、十四代が2,3種類置いてあったりと、
日本酒はこの店の売りであることは変わっていませんでした。

料理の方も随分と高級志向になっており、
カニ料理や牛肉網焼きなど、料金の表示がなくて、怖くて注文できないのです。
非常に珍しいのが、フォアグラのサラダで、バルサミコソースのかかったフォアグラが入ったサラダです。
日本料理店でフォアグラか、と思ったものの、話の種です。食しました。美味しかったです。

その店に先日数年ぶりに行ってきました。
カウンターで一人、飛露嬉の大吟醸や、而今の純米酒を飲みながら、フォアグラサラダをつまみ、
最後は手取川の冷やおろしに胡麻豆腐で締めました。
お高い勘定でしたが、胡麻豆腐の味が変わっていなかったのは嬉しかったです。

自分一人で始めたせま~い居酒屋の時代から数十年。
今や割烹と言ってもいいくらいの高級な店になって、
それでも胡麻豆腐はメニューにちゃんと載っていて、味も昔ながら。

それだけで飲みに行った甲斐があるというものです。
これからは年に2回くらいは行ってみましょう。

店の名前ですか?
「蔵」と言います。銀杏通りにあり、新市街から入ると3,4軒目の左側2階です。
看板は小さいので見逃さないように。
とりあえずは胡麻豆腐で一杯、をお勧めします。
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