虫歯菌、脳出血に関与 国循など解明
止血作用を阻害
2016/2/7 3:30 日経朝刊
虫歯の原因となる「ミュータンス菌」が、脳出血の発症にも
関与していることを国立循環器病研究センター(大阪府)や
京都府立医大、大阪大のチームが突き止め、英科学誌電子版
に6日までに発表した。
関与しているのは、人体の止血作用を阻害する特殊なタイプ
のミュータンス菌。同センターの猪原匡史医長(脳卒中学)は
「日常の歯磨きが重要。病原性の高い細菌を選択的に減らせれ
ば、脳出血の新しい予防法になる可能性がある」と話した。
血液中にある血小板は、傷口などに集まって出血を止める働き
がある。
チームは、血管壁のタンパク質「コラーゲン」と結合し、
血小板の止血作用を妨げる特性を持つミュータンス菌に着目。
脳出血患者の唾液に含まれるこのタイプのミュータンス菌を
調べたところ、血管壁のコラーゲンと結合する能力が高い菌を
持つ患者ほど、脳内の出血部位が多かった。
ミュータンス菌は口の中の血管から血流に乗り、脳の血管に
到達。そこでコラーゲンに結合して炎症を起こし、止血作用を
妨げたり血管をもろくしたりして、脳出血を引き起こすとみている。
止血作用を阻害
2016/2/7 3:30 日経朝刊
虫歯の原因となる「ミュータンス菌」が、脳出血の発症にも
関与していることを国立循環器病研究センター(大阪府)や
京都府立医大、大阪大のチームが突き止め、英科学誌電子版
に6日までに発表した。
関与しているのは、人体の止血作用を阻害する特殊なタイプ
のミュータンス菌。同センターの猪原匡史医長(脳卒中学)は
「日常の歯磨きが重要。病原性の高い細菌を選択的に減らせれ
ば、脳出血の新しい予防法になる可能性がある」と話した。
血液中にある血小板は、傷口などに集まって出血を止める働き
がある。
チームは、血管壁のタンパク質「コラーゲン」と結合し、
血小板の止血作用を妨げる特性を持つミュータンス菌に着目。
脳出血患者の唾液に含まれるこのタイプのミュータンス菌を
調べたところ、血管壁のコラーゲンと結合する能力が高い菌を
持つ患者ほど、脳内の出血部位が多かった。
ミュータンス菌は口の中の血管から血流に乗り、脳の血管に
到達。そこでコラーゲンに結合して炎症を起こし、止血作用を
妨げたり血管をもろくしたりして、脳出血を引き起こすとみている。