上海株急落、6%安
G20控え人民元先行きに不安
2016/2/26 3:30 日経朝刊
【上海=土居倫之】中国・上海株が再び不安定になっている。上海総合指数は25日急落し、下落率は前日比6.41%安と約1カ月ぶりの大きさだった。26日に上海で開幕する20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を前に通貨、人民元の先行きに対する不安が高まり、株式市場で売りが先行した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/5b/db8f47874c82aa91c14ac9a815083c78.jpg)
上海総合指数の終値は2741だった。上海株は前日に心理的な節目の3000に近づいており、投資家による当面の利益を確定する売りが出やすくなっていた。また上海短期金融市場で短期金利が上昇傾向なことも嫌気された。上海総合指数は午後の取引時間に入って急速に下げ幅を広げ、下落率は一時7%に迫る場面があった。
中国人民銀行(中央銀行)の易綱副総裁は25日、人民元について「(複数の通貨で構成する)通貨バスケットに対する連動を高める」と述べ、対ドルでは変動が大きくなるとの見方を改めて示した。易氏はまた中国経済について「改革と安定の微妙なバランスをとる」として、大規模な改革による市場の混乱を避ける考えを示した。
財政省の朱光耀次官は「2016年は国内総生産(GDP)対比の財政赤字の比率を高める」と経済の安定に向けて財政政策を一定の範囲内で積極化する方針を明らかにした。
中国がG20で資本流出入規制の強化を表明する可能性は低いとみられるが、市場では人民元安に対する中国の対応に注目が集まっている。中国では資本流出傾向が強まっており、元安圧力が高まっている。
中国の1月末の外貨準備高は前月に比べ995億ドル(約11兆円)減り、減少幅は過去最大だった2015年12月以来の大きさだった。上海外国為替市場での人民元の25日午後4時半時点の対ドルレートは1ドル=6.534元で小動きだった。
G20控え人民元先行きに不安
2016/2/26 3:30 日経朝刊
【上海=土居倫之】中国・上海株が再び不安定になっている。上海総合指数は25日急落し、下落率は前日比6.41%安と約1カ月ぶりの大きさだった。26日に上海で開幕する20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を前に通貨、人民元の先行きに対する不安が高まり、株式市場で売りが先行した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/5b/db8f47874c82aa91c14ac9a815083c78.jpg)
上海総合指数の終値は2741だった。上海株は前日に心理的な節目の3000に近づいており、投資家による当面の利益を確定する売りが出やすくなっていた。また上海短期金融市場で短期金利が上昇傾向なことも嫌気された。上海総合指数は午後の取引時間に入って急速に下げ幅を広げ、下落率は一時7%に迫る場面があった。
中国人民銀行(中央銀行)の易綱副総裁は25日、人民元について「(複数の通貨で構成する)通貨バスケットに対する連動を高める」と述べ、対ドルでは変動が大きくなるとの見方を改めて示した。易氏はまた中国経済について「改革と安定の微妙なバランスをとる」として、大規模な改革による市場の混乱を避ける考えを示した。
財政省の朱光耀次官は「2016年は国内総生産(GDP)対比の財政赤字の比率を高める」と経済の安定に向けて財政政策を一定の範囲内で積極化する方針を明らかにした。
中国がG20で資本流出入規制の強化を表明する可能性は低いとみられるが、市場では人民元安に対する中国の対応に注目が集まっている。中国では資本流出傾向が強まっており、元安圧力が高まっている。
中国の1月末の外貨準備高は前月に比べ995億ドル(約11兆円)減り、減少幅は過去最大だった2015年12月以来の大きさだった。上海外国為替市場での人民元の25日午後4時半時点の対ドルレートは1ドル=6.534元で小動きだった。