福博の古い映画館・劇場の資料、とくに中洲エリアに関するものはずっと意識的に収集しています。先日、中洲・大洋映画劇場の岡部社長と会話した際、福岡市内の映画館情報をまとめたフリーペーパー「シネふくおか」の話になり、過去のバックナンバーをまとめた縮小版を見せていただきました。
帰宅してから、手持ちの古い「シネふくおか」を取り出して久しぶりに観察。
やっぱり面白いです。1枚目は1979年9月号、福岡東映パラスで「銀河鉄道999」、中洲大洋で「未来少年コナン」「野球狂の詩」が公開されてました。
私自身は「銀河鉄道999」は、実家のある福岡県豊前市にあった「宇島映劇」というオンボロ映画館で観ました。この映画館はその後すぐに閉館、同時上映は「エースを狙え!」だったと記憶しています。
3枚目は1986年8月号、「天空の城ラピュタ」が「続名探偵ホームズ」と同時上映で公開されてます。この映画、私自身は封切公開日に大分県中津市の中津銀映で観た記憶があります。この年、私は実家(福岡県豊前市)から福岡市の専門学校(博多駅前)まで、毎日列車で通学していました。
同じ号、「キネマの天地」は福岡松竹で観た記憶があります。「ビーバップ・ハイスクール」「そろばんずく」など懐かしい映画も掲載。ビーバップ・ハイスクールと言えば、作者・きうちかずひろさんは私が通ったデザイン学校の先輩だそうです。
10代の多感な頃、デザインの道を目指していたこともあり、アルバイトで得たお金の多くは「勉強のため」映画や音楽ライブ鑑賞に費やしていました。
そういえば、働き出してからも1989(平成元)年に名古屋で開催された「世界デザイン博覧会」の世界デザイン会議というイベントにも参加し、杉井ギザブローさんや藤子・F・不二雄(藤本弘)さんにサインもいただきました。杉井さんにはジョバンニ君を描いていただき、藤本さんはオバQを描いていただきました。
何度も引っ越しする間に、それら大切なサインは所在が不明になってしまいましたが、よーと考えると勿体無いですね。今ならすぐスマホで撮影してデータが残るのですが、当時はカメラも持っておらず自分の記憶だけに遺ってます。
そんな、忘れているようなことも思い出させてくれるのが「シネふくおか」のような、すぐに捨てられる運命にある紙モノです。
拙著「美しき九州〜大正広重・吉田初三郎の世界」残数わずか!