今年も博多どんたく港まつりの季節、5月2日(月)夕刻はとりあえず今年の花自動車6台をそれなりに撮影しました。1枚目は天神橋口交差点から昭和通りに進み、運行を開始したA編隊の1号車「祝!博多祇園山笠 ユネスコ無形文化遺産登録」号。
2枚目はB編隊2号車「きんしゃい、どんたく!よかばい、ふくおか!」号。今春登場した西鉄天神大牟田線の新型車両9000形&昨夏登場した連接バスがデザインされています。
ちなみに、今年は戦後の花電車初運行から70年、花自動車の登場から40年です。
A編隊2号車「ホークス&アビスパ!頂点めざして、はばたけ!」号の今年のデザインはシンプルでいいですね。
2014年以来の登場となるアンパンマンがテーマのB編隊1号車「アンパンマンこどもミュージアム」はやっぱり子どもたちに大人気、撮影していても子どもの歓声が各所から聞こえてきました。
戦前は天皇の御大典や博覧会の開催など祝賀行事の時だけ運行された花電車。現在のようにGWの博多どんたくで毎年運行されるようになったのは昭和24年からで、昭和22年に憲法発布(5月3日)を記念して運行されたのが戦後の花電車の最初。昭和23年に5月5日が子どもの日と制定されてGWが形成されて、昭和24年には博多どんたくが5月3日・4日の開催となって初めて「どんたく花電車」が登場しています。
ちなみに先日、NHK福岡「はっけんTV」で花電車・花自動車の歴史を取り上げた際、ディレクターTさんが最初に書いてきた台本が「なぜ花自動車のテーマにももたろうが多いのか?」でした。私自身はそんなことを気にしたこともなく(笑)、西鉄さん側の花自動車製作担当者に伺っても「えっ、そうですか?」の答え。考察していくと、子どもの日を前に運行されるので馴染みのある昔話モノが花電車の頃から1台あったことと、花自動車になって3台から6台に増車されて必然的に「ももたろう」だけでなく三太郎(うらしまたろう、きんたろう)は登場回数が増えていました。
福岡市民にとって当たり前のように毎年走っている花自動車ですが、実際はスポンサーがいなければ運行すらできません。昭和50年限りで花電車が終了した際、翌51年はパレードの花台車だけで市民から「寂しい、残念」の声が多く寄せられ、昭和52年から花自動車として復活した経緯があります。西鉄グループをはじめ、昭和35年からずっとスポンサーとして運行を支えてくれている日立製作所さんの貢献度も高いなと感じます。
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