8月23日(日)午後、博多カレンダー委員会総会のあとは雷橋そばのジャズ喫茶JABへ移動し、絵葉書研究会の月例会に出席しました。初参加の2000年から15年参加している会で、会員の多くは自著やコレクション本が出版されている筋金入りの蒐集研究家さんです。別府から久々に古城さん(「絵はがきの別府(古城俊秀コレクションより)」も参加、後藤さん(「古写真で読み解く福岡城」)、会長でなんでも鑑定団などの常連の平原健二さん(拙著「ふくおか絵葉書浪慢」ほかコレクション本多数)らが揃い盛会でした。
この日の交換会では、奈良屋公民館の西頭館長らとずっと探していた貴重資料(写真)を入手!大正10年刊行の「筑前国中三十三ヶ所道中案内地図」、いわゆる旧福岡藩内の有名寺院めぐり観光案内。西頭さんが三十三ヶ所の特定資料を発掘していましたが、実際の案内地図は初確認。できれば札所を巡るツアーをやってみたくなります。
あとは同時期に選定された「福博八十八ヶ所霊場」の資料の発掘をのこすのみですが、この大正10年という年が、実際の案内地図が出てきたことで、これら案内コースが次々選定された理由にも気づかされました。
大正10年は日本の鉄道50周年で盛り上がった「観光元年」といって良い年です。吉田初三郎が装丁や挿絵・沿線鳥瞰図を担当して一大ベストセラーとなった「鉄道旅行案内」が発刊された年で、鉄道旅行ブームが起こりました。それに連動するように全国各地で様々な観光コースが模索されたと考えられます。
周辺資料や時代性を示す資料はすでに揃っているので、もう少し本格的に調べてみる価値がありそうです。