記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

爽やかな一日に博多の町並み撮影。

2007年09月09日 20時34分37秒 | 博多部
 朝早くから町並みの撮影に出掛けた。毎年同じ時期に旧博多部を中心に
町並みの変化を記録しているが、今日は博多部の御供所・大浜そして千代
界隈を巡った。御笠川(石堂川)の両岸にあたる。久しぶりに訪れた地域
もあったが、古い木造の町家は一昨年の地震以来、次々に取り壊されてい
るのを改めて実感した。

 特に変化の大きいのは大浜と千代。旧水茶屋界隈は料理屋田中屋などが
取り壊され駐車場になっていた。古き良き銭湯も福岡市内全てで22軒。こ
こ2年で銭湯の宝庫だった吉塚や千代界隈で相次いで取り壊された。戦災
を受けなかった博多部周辺で戦前からの町家の取り壊しが進んでいる訳だ。
取り壊されなくても外装が修繕されて以前と趣が異なる家屋も多い。

 空き地や駐車場になって、ぽっかりと空間が空いた場所が何だったのか
思い出せないところが数カ所あった。自宅へ戻り良い写真をプリントする
のと同時に、過去の写真データを久しぶりに閲覧し何があったのかを確認
する。食料品店、酒屋、料亭、質屋、銭湯…。その多くはかつて町並みを
形成し賑わいを演出していた商店であった。

 古い町並みに付き物?なのが路地を歩く猫の姿である。古い町家の軒に
陣取りこちらをじっと見つめる猫、狭い路地を我が物顔で悠然と歩く猫、
とにかく古い町並みを巡ると猫が多い。町並みを記録撮影しているのであ
るが、建物だけだと味気ないのでいつも自転車や人物、猫が入るように撮
影する。人物はもちろん顔が判らないよう遠目か後ろ姿、しかし猫は極力
顔が見えるように撮影している。猫に個人情報や肖像権で訴えられること
はさすがにないだろう(笑)。

 過去10数年、自身が撮影した町並み記録写真も整理したもので3000点を
超えた。近いうちにこれらもサイトで公開したい(希望)。


今日の写真は、千代3丁目(旧水茶屋)界隈。駐車場の場所に立派な町家
の料理屋があった。隣は茶店、その奥は大東湯(銭湯)。この一帯は戦前
水茶屋券番があった地、戦後も茶屋や料亭などが残っていた。

アンティーク絵葉書に観る懐かしの風景・町並み
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鳥瞰図絵師・前田虹映

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