▶12月3日、早朝、目覚める。
外はまだ、薄暗く、海の近い山手にあるここは静かだが、遠くからの日本海を渡ってくる風の音が聞こえてくる。
ストーブを付け、コーヒーを入れて飲む。少しずつ・・・。
それから、Gを確認する。Gとは、僕の重心のようなもの。
肉体が壊れ地上からおさらばしても、それだけは、僕自身として引き上げられるであろうと願う魂or
霊の根幹であるが・・・。いずれ言葉にできない私という時の存在意識である。・・・祈り
▶寒くなって、雪交じりとなっても、比叡山の千日回峰の修行者は、深夜から千日間も毎日歩き続ける。
短刀を懐に、途中で断念は自死する。どうして、そこまで精神が肉体を超えようとするのだろう。
それから、カトリックの井上洋治神父がフランスに渡っての修道院での生活を思ったりする。
あの石造りの修道院で毛布一枚での生活、冷たく寒かっただろうにと。
冬間近になり、遠くに木枯らしが聞こえてくると毎年、そんなことが頭に浮かんでくる。
▶遠く渡る風の音、これが又、青森に住んだことのある僕には、津軽三味線の音色に聞こえてくるのだ。