話の続きです。南ドイツの小さな村のメットリンゲンという村の教会のブルームハルトという牧師の体験談です。
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その翌年の1841年秋になってから、ゴットリービンは、ブルームハルトの牧師館に訪問して、ますます甚だしくなってくる奇怪な出来事と自分の苦しみを訴えた。
しかし、それが極めて一般的な話し方なので、ブルームハルトには彼女の苦しみが充分に理解できず、適切な言葉も与えられないままで終わってしまった。
その年の12月から翌1842年2月まで、彼女は丹毒にかかって危険な状態になるが、しかし、その間もブルームハルトは、彼女の病床をそれほど度々見舞おうとはしなかった。
それは、ブルームハルト自身が言うところによれば、当時の彼の目には、ゴットリーベンの態度が、傲慢でわがままに映るからであった。例えば、ブルームハルトを見ると彼女は脇を向いてしまうし、ブルームハルトの言葉を聞こうともしない。挨拶しても応答もしない。そのような有様であった。
しかし、その間にもゴッドリーベンの家での出来事は、いよいよその度を加えて、あの妖しい物音は、遠家の中で職人が仕事をしているように激しい物音になり、近所の人々の噂の種になるようになった。
それで、その年の4月にゴッドリービンの親戚が、2人ブルームハルトを訪問して、2年余りに及ぶゴットリーベン一家の苦しみを訴えた。それで初めてブルームハルトはこの出来事について詳しいことを知るようになった。
その親戚の人々は、ゴッドリービンが2年前に死んだ女が、死んだ子供を抱いて枕元にあらわれる姿をたびたび見るということも告げた。
そこで、プルームハルトは、ひとりの夫人に依頼して、ゴットリービンの家に泊まってもらい、まずその実情を知ろうとした。そして、できれば、ゴットリービンの心を、そのような怪しい物事から、引き離そうとした。しかし、その婦人からも、あの怪しいもの音は実際に聞こえたという報告を受けた。
・・・つづきます。
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