早朝4時過ぎ。
家族を起こさないようにそろりと家を出て24時間営業の「ゆで太郎」へと車を走らせる。
着いてみるといつからか「上州もつ次郎」なるお店が併設されていた。
温かいお蕎麦を手繰るつもりだったけれどもつ煮を試してみる。
別に寒空の中外に出なくても冷蔵庫を開ければいくらでも食べ物はあるけれど、大人になった今でもちょっと悪い事をしているみたいでなんだかワクワク。
朝食を済ませ来た道とは違う遠回りをしてのんびり流す。
しまった、自販機でコーヒーでも買えば自己陶酔できたな。
まぁ、ミルクたっぷりじゃなきゃ飲めないんだけどね。
流れる曲はやっぱりμʼs。
朝から元気いっぱい。
こういうの、久々だなー
わずか1時間ちょっとのショートドライブ。
昼前に起き出してスーパーでお弁当を買い今度は房総半島真ん中へんの高滝ダムに。
ひとりで郊外へドライブなんて何年振りだろう?
お弁当を食べて1時間弱ほど車内で昼寝。
ただただそれだけの為に郊外まで車を走らせる贅沢な時間の使い方。
スウェーデンのあの女性に罵倒されるかもしれないけれど街中でも実用23km/ℓ以上の燃費をマークするから許して欲しい。
どの道次に買い替える車は電動化は避けられないのだろうから。
ひとり……と言ったけれどねそほのちゃんとM.O.M.O.ちゃんがいましたわ。
夜は夜で娘をバイト先まで迎えに行き夕食は一蘭で食べる。
この日3回目のお出かけ。
自分浮かれてるなー
やっと我が家の新しい車「カローラツーリング ハイブリッドW×B」が来たのですよ。
契約から納車までほぼ4カ月。
長かった……
世界的な半導体不足のあおりをうけ現在どの車もデリバリーが長くなっています。
前の車を車検ギリまで乗らずさっと決めて良かったー
オプションも付けて車両価格は320万円。
諸経費含め330万超えってカローラもずいぶんとお高くなった物です。
これにオススメされたヘッドアップディスプレー(戦闘機みたいでカッコいいんだけど四角い枠の反射が気になってやめた)や電子インナーミラー(画質が気になってやめた)、それにシートヒーター(電車でもシートが暖かいの気持ち悪いのでやめた)まで付ければ350万円ですよ!
それだけに安全装備が満載で、夜遅くに全身黒い服が信号無視をして通りを渡っている時にはぼくが気づく前に車が探知してくれました。
ミリ波レーダー装備ですって。
ちゅーた(陸自の中距離多目的誘導弾)だって撃てちゃうよ?
よし! 幕張の防衛はオレに任せろ!
その価格とその上3ナンバーになったのも前モデルのカローラ アクシオ/フィールダーも継続して併売する事でこれまでのカローラとしての制約であった商用法人需要を切り離して開発する事ができたのだそう。
美しい……
ちょっとハナが分厚いけれど、昨今の衝突安全基準を考えるとそこは自分と歩行者両方の事を思えば割り切るしか無い。
もう3代目プレリュードのような極薄な車が作られることは無いのだろうな……
発売当初はやはり「カローラ」ブランドからオジサン車あるいは営業車イメージがありあまり注目をしていなかったけれど、東京オリンピックでのロードレース(自転車)競技サポートカーの任についているカローラツーリングがハイスピードでコーナーを抜けていく(自転車レースチーム監督でもある元F1ドライバー片山右京さんがサスセッティングをしたそうです)姿に見惚れてそのまま購入まっしぐらとなっただけあってもうなによりこのデザインが全てですよ。
この美しさにはドアバイザーすら邪魔な物と感じ取り付けませんでした。
エコ評定の星マークや車庫証明のステッカーが今年の4月に廃止になったのは嬉しい。
前もあの青と緑の楕円ステッカーはすぐ剥がしたし、車庫証明は上からマリーンズロゴステッカーを被せ貼っていたんだよね。
ここ最近はどの車もハイト化していく中で全高146cmというのはこれまでのカローラというキャラクターから考えるととても低い。
一時Twitterで「前田カローラツーリング佳織里」なるツイートが見受けられ、それはいったいなんぞ?と思い辿ってみると声優の前田佳織里嬢の身長が146cmとカローラツーリングと同じ高さだからということでした。
なのでカローラツーリング略して「かろりん」と呼ぼうと思っていたけれど、「かおりん」とすることにしました。
えっ? 何か?
かおりんと名付けたことだし前の車からそのまま使っている絵里ちのキーチェーンをナイスネイチャにでも付け替えようかな。
まぁ、自転車も「ウォクス・アウラ(みどり)」と名づけていたけれど一度もそう呼んだことはない無いんですけどね。
グレード名の「W×B(ダブリュバイビー)」はWhite×Blackから来ているようで白か黒しか用意された塗色は無し。
標準ではブラックマイカのみですが、商談中に何やら我が家の財務大臣からお金を出して良い雰囲気となったので娘の意見も取り入れて課金カラーである「スパークリングブラックパールクリスタルシャイン」にしました。
真っ黒では無く、紫にも紺にも見える複雑な色なのですが、カラー名も複雑で覚えられません。
ってか
って溢れる必殺技感。
もし何かしらの被害に会い警察で調書を取られる時には何色と言えば良いのだろう?
やっぱり「黒」なんだろうな。
前にKawasaki ZX4を盗まれた時(数日後にガス欠状態で見つかった)「ライムグリーンでっす!」と答えたら「ああ、緑色ですね」と書かれたし。
TOYOTAの所謂キーンルックが苦手だったけれど、最近はそのデザインもバリエーションが増え、他では見ないこのパキッと折れている段差がとてもお気に入りです。
そして、そのディテールが前端まで届いておらずわずか手前で無くなる事により別パーツを取り付けているかのような処理がまたカッコいい。
輸出車バージョンはここのラインがグリルまで繋がっていて自然ではあるのだけれどぼくはこっちの方が好きだな。
まぁ口は相変わらずデカすぎるとは思うけれど……
このサイドのラインの美しさは奇跡そのもの。
当然どの車も新車開発ではカッコよく美しくデザインしているのだろうけれど、結局は街中や自然の中に置いてみないとわからないじゃないですか。
あのトヨタ2000GTも完成して陽の下に出してみて「これ、とんでもない車出来ちゃったんじゃね?」ってなったんじゃないですかね?
それはCGによるシミュレーションが発達した今でも変わらない気がする。
HONDAジェイドも綺麗だったんだけどなぁ
あまり売れなかったのかほとんど見かけることが無かった。
荷室の広さを求める層はみなミニバンやSUVに行ってしまいステーションワゴンタイプはもう絶滅危惧種です。
SUVもカッコいい車はあるけれど、やはり「美しさ」で言えば低重心のステーションワゴンが優っていると思うのです。
そして安易に窓枠の銀メッキが無いのが非常に良い!
高級輸入セダンやレクサスとかならわかるけど、ミドルクラスや更にスポーティーイメージの車に銀メッキいる?
昭和っぽさを感じちゃうのですが……
リアウインドウ下部にも段差がありエッジを立てた後にストンと切り落とされているところがアルファロメオ ブレラあたりのジウジアーロ味を感じます。
ぼくはジウジアーロ大先生と蒼樹うめ先生を(勝手に)師として仰いでいるのです。
もちろん良い所ばかりでは無く、気に入らない所もあります。
このテールランプ部なんですが、
内側は光らない。
なんでそうした?
バックランプにはなっているのでコストダウンという事も無さそうだし……
次のビッグマイナーチェンジで光るようなる気がするなー
気に入らない所その2
ブレーキがホールドされているという事は当然エンジン回転は0となるのになぜ針とホールドランプが僅かに被っている。
ここなんかツメが甘いなー
そして一番イヤなのがここ、異形マフラーカッターに見えて穴が開いて無くただのダミー。
なんでこんなことした?
意味はなくともただのアクセサリーとしても穴は開けようよ。
正直ここはみっともない。
あとこれは仕方の無い事なのだけれど、全身センサーなのであちこちにこんな丸い窪みがあるのがこの美しさを阻害している。
でもそれだけに山岳地帯の木々の中を移動して基地を悟られないYak38フォージャーのような運用ができるな(エリア88脳)
このシートは素晴らしい。
中間グレードも考えたけれど試乗車でこのシートが気に入りトップグレードのW×Bに決めたのです。
適度にサイドも締められたセミバケット風シートに加え広く大きなセンター部でこの囲まれたコックピット感が以前乗っていたセリカ(T230)に似ている気がする。
W×Bは天井もよくあるグレーでは無く黒なのでキリッとストイックな感じがとても○。
ATセレクターレバーも基部がプラスチッキーな溝では無くブーツを履いている。
ホントにこれカローラシリーズ?
ホイールもガンメタル塗色でW×Bグレードのタイヤは17インチの215。
かーっちょいいー!
下位グレードのサイズに比べタイヤ交換費用が高くなることと、燃費が少し下がることは契約のハンコを押すまで奥様には内緒です。
エアコンの操作パネルがメカニカルスイッチ。
ナビ画面や液晶パネルでのタッチよりも走りながらでも目線移動が少なく手探りで操作出来るほうが良いんだよね。
アスラーダ来たわコレ!
パワーモードにチェンジをすると赤に色が変わるなんてこれ絶対「ブーストポッド作動 臨界点へカウントスタート」って言うやつ!
エンジンをかけるというより「起動する」って感じ。
Generation
Unsubdued
Naclear
Drive
Assault
Module
って表示されても良い。
「起動」とはその通りで、とにかく様々なシステムが立ち上がりあちこちで"キュイ"とか"プシュ"とか機械音が聞こえます。
それもそのはず特に完全に停止する事の無くトロトロ〜と進み続ける高速道路の渋滞ではレーントレーシングと前車追従装備のおかげでほぼ自動運転状態です。
それでいて走らせる気になればちゃんとその期待にも応えてくれる。
基本ド平坦な千葉県(平均標高が全国で1番低いらしい)だけれど郊外に行けばそれなりのアップダウンやコーナーもあり、そこで元気良く回してみると実に楽しい。
ハイブリッドなのでバッテリーが重く流石にひらりひらりと軽やかにという訳では無いけれど、重心がとても低く路面にベタッと張り付き回り、重なるコーナーでもタイヤサイズの恩恵か左右によれる事もなく安定してクリアして行きます。
このベッタリ感は意外にも以前乗っていたミッドシップ車MR2(SW20中期型)のフィールに近いと言ったら褒めすぎか?
まぁ自分程度の腕ではMR2の能力を使い切っていなかっただけとも言えるのですけどね。
加速も絶対的な馬力は無いもののモーターのアシスト力はかなり強く元は大衆車であったカローラという事を忘れそう。
車好きな人から見れば特段はしゃぐほどのレベルでは無いのでしょうけれど、これでニュルブルリンクに行ったり秋名のダウンヒルを競ったりC1で悪魔を追いかけたりする訳じゃ無いし、子どもが産まれもし事故を起こした際の救出を考え大人しくファミリーカーを乗り継いだ身から考えるとこれで十分楽しいのです。
それでいて、ハイブリッドなのですから当然燃費良し。
速度50km片道5分のAEONに買い物に行く程度なら全くエンジンが回る事なくモーターだけで走り切ります。
この登り坂すらモーターだけで上がりきれたのは流石にびっくり。
車の現在の状態が家にいながらスマホで見る事ができるのですが、ガソリン満タンにしてすぐ帰宅した際にはそのまま1054km走れるとの表示。
千葉幕張から九州に渡った門司港までタンク内の43ℓのみ給油無しで行けるという事ですよ。
もちろん小田原〜御殿場や甲府〜諏訪の登り坂等は考慮されて無いのだろうし、また全域に渡ってECOモードでという制限があるのでしょうけれどこれには驚いちゃうよね。
TVCMでは山口県角島大橋でロケしたのは首都圏から本州端まで行けちゃうよって事をアピールしてる?
モーターのみで走れる街中近距離に比べエンジンが常に回る高速道路の方が燃費が落ちるという普通の車とは逆転することもしばしば。
帰宅や出先で店に入った際に「キー閉めたっけ?」と気になった事は誰でもあると思うけれど、そんな時もスマホで確認できてしまいます。
そもそもそれ以前に
こんなメールが送られて来てしまいます。
(この時は洗車をしていてバケツに水を汲もうとリアハッチを開けたまま20mほど離れただけ)
こんな事や他にも何から何まで車がどこにいようとも家からスマホで確認出来るので浮気がバレますw
前の車に9年乗り続けたのであまりの変わりように驚きの連続です。
車内で聴く音楽はBluetoothかUSBで接続したスマホから鳴らすのですが、接続設定をすればスマホをいじる事なく車のシステム上から操作出来ます。
ただ、それと同時にスマホに届いた会社からの通知も画面上に出てしまうので休日にイヤーな気分にもなってしまいますがw
この先はハイブリッドを通り越して完全電動化へ進んで行く事がほぼ決定したようで、最後に(現在の)アルピーヌA110欲しいなーとか、GRヤリスなら……と考えもしますが現実的にこの車が最後に乗る内燃機関(ハイブリッドではあるけれど)となるでしょうから思う存分車の鼓動を感じて愉しみたいと思います。
…………結局最後まで「かおりん」と呼ぶ事無かったな、そう言えば。