京都市営地下鉄東西線の烏丸御池駅です。
この行先表示を見るだけで京都!って感じ。
今回の京都初旅行で「からすまる」ではなく「からすま」ってことを初めて知りました。
この六地蔵行の次にやってくる「びわ湖浜大津」行に乗りますよ。
市営地下鉄からそのまま直通で京阪京津線に乗り入れる列車なようです。
つい数分前まで地下鉄に乗っていたはずなのになんだか山岳路線のようです。
かなりの斜度を下っていて最大61‰あるとのこと!
61‰ってあの横川軽井沢間の碓氷峠が66.7‰ですから相当な勾配ですよ。
峠の力餅は売ってないのか?
と、思ったら今度は路面電車に。
車との併用軌道を走行しています。
こんな地下鉄ー山岳路線ー路面鉄道と3形態に変わっていく路線は日本でもここだけですね。
琵琶湖に突き当たると交差点を90度右折して終点のびわ湖浜大津駅に吸い込まれて行きます。
これ、超面白い!
もう一回戻って往復したい。
でも、もっと大事な目的があるので下車です。
駅を出ると乗ってきた列車が折り返していくので写真に収めお見送り。
近頃は多くの都市でトラムが見直され、古式ゆかしい”チンチン電車”だけでなく最新の車輛もどんどん投入されているけれど、こんな大柄な”普通の電車”が4両編成で街の中を往来するなんてかなりの異質な光景です。
そうこうしていると背後に別の列車の接近音。
京津線が直角に曲がるこの交差点をまっすぐに突っ切る路線。
京阪石山坂本線が今回の旅の最大の目的なんです。
これまで”石山坂ほんせん”なんだと思っていたくらいなのでもちろん乗るどころか見るのも始めての鉄道路線です。
目的の列車が来るのをじっと待ちます。
路線延長14㎞で、このびわ湖浜大津駅が大体真ん中となるために最初にここで目当ての列車を見て時刻表で追えるようにしてから移動したいと思います。
京阪電鉄×響け!ユーフォニアムコラボ旧ラッピング車両が充当されている石山寺行きが先に来ました。
これから交差点を横切るので、信号が変わるのを待ち一旦停車しています。
(路面電車感覚で見ると)こんなにも大柄な電車が信号待ちをしている姿がとても面白く可愛い。
街中の交差点なのでビルの影ができてしまうのは致し方ない。
ゆっくりゆっくりとまわりの歩行者や車の動きに注意しながら走行するので撮影難度としては低めです。
石山寺方向右側は2年生の4人。
先頭の葉月ちゃんサファイア(みどりですぅー)ちゃんに続き2両目の麗奈さんにおーまえちゃん。
北宇治高校の制服ではなく私服を着ているビジュアルがとても可愛く華やかです。
それぞれの傍らにユーフォニアム、トランペット、コントラバス、チューバと楽器のシルエットが配置されているのも好印象。
全列車がたったの2両編成なのでとても写真に収めやすい。
ただこれからの季節は全時間帯でこちら側の顔には陽が当たらないんじゃないかなぁ。
特にこの日のように快晴だとなお強い影が落ちちゃう。
びわ湖浜大津駅に入っていきました。
そしてほどなくして大本命の新ラッピング列車がびわ湖浜大津駅を発車する時間になりました。
前面で元気いっぱいのおーまえちゃんが顔をのぞかせ出発信号を待っています。
車や歩行者に警戒しながら沿線の三井寺の鐘の音をモデルにしたという警笛を1発。
はあぁぁぁぁーーーー…………
想い焦がれたこの2カ月間。
ようやく会えました。
劇中サンライズフェスティバル出場のマーチングバンド衣装を基にしながら京阪特急8000系カラーに変更されているだけでなく、帽子も京阪女性乗務員帽をアレンジ。
胸には京阪特急伝統の鳩マークとコラボデザインとしてはパーフェクト!!です。
それぞれのキャラクターカラーを基調として変化を作っていながらも、全員が同じ衣装を着ていて統一がとれているからかガチャガチャした印象にはなっていません。
これぞラッピング列車!
最近はドア横に四角い大判ステッカーを張るだけで”ラッピング列車”と名乗っているけれどあれ全然”ラッピング”じゃないよね。
その上、新旧ともに前面まで京阪カラーを排してコラボデザインとなっている。
これはとても珍しいことなのです。
京阪特急をモチーフにしながらその特急が走らない石山坂本線車両にラッピングを施しているのは京都市と滋賀県の景観条例の違いによるもの。
以前「ちはやふる」コラボ列車が京津線で京都市に乗り入れたときには市から「できるだけ早く折り返すように」との通達があったそうです。
今度は交差点を渡って反対側で折り返してくるのを待ちます。
路線途中の近江神宮前駅での折り返し列車なので30分ほどで戻ってくるはずです。
警笛を鳴らしながら商店の間を抜けそろりそろりと近づいてきました。
さっきの向きからは信号のパターンで往来する車が被ることは無いのですが、こちら側はそれがありえます…………
やはり都会(大津の方には失礼)的感覚からするととても車が少なくめったに被りませんね。
と、思っていた矢先、赤信号で止まっているうちに原付が並んで止まってしまいました。
トラックやバスで無いだけマシではあるのですが……
それでも信号青になれば原付はスルスルッと加速していきゆっくり走る列車はいとも簡単にクリアとなりました。
ここに来るまでその被りが心配であちこち鉄道撮影系サイトを回りまくったのも必要なかったようです。
1年生の5人で構成されたこちら側も素晴らしい!
今度はすぐに旧ラッピング車が来る時間となります。
駅ホームをよく見るとまだ新ラッピング車がいますね。
新旧デザイン車両の邂逅もつかの間、発車してきた旧デザインの列車のこちら側は
1両目が3年生の部長副部長ペアとなっています。
優子先輩、私服だとあのデカリボン着けてないんですね。
対して2両目は1年生。
奏ちん相変わらずあざとカワイイ。
ただどうしてもキャラの顔が戸袋窓になってしまい、そのステッカー素材の違いから光の当たり方によっては色が変わって見えてしまう。
古い車両は大抵この戸袋窓があるのです。
乗ってきた京津線用の800系車両はこの戸袋窓は無いんですけどね。
新旧ともに両側から写真を撮ったので移動しましょう。
次に狙うは琵琶湖疎水に架かる鉄橋です。
お隣の三井寺駅すぐなのですが、ここは徒歩で向かいます。
14㎞の中に21駅もぎゅっとひしめき合っているのですが、特にこの二駅間は短く、交差点から歩道橋に上がり改札を抜けてホームに降りるくらいならその間に三井寺駅に着いてしまいます。
ここも有名撮影スポットのひとつです。
下を流れるのは天然の河川では無く琵琶湖疎水。
流入する河川は200以上ある巨大な琵琶湖ですが、逆に流れ出るのは瀬田川(京都府では宇治川、大阪府に入り淀川と名前を変える)の1本だけで、あとは人口運河である2本の疎水しかないそうです。
大都会大阪・京都に対する滋賀県の「琵琶湖の水、止めたろか」はテッパンですが、実際にはこれら瀬田川洗堰の管理は国が、疏水での取水管理は京都が持っているというのも有名な話ですね。
橋の向こうに琵琶湖が見えます。
近江八幡に住んでいる親戚に「"海水"浴しに行こう」と琵琶湖の湖水浴場に連れて来られたのですが、それって滋賀県人あるあるなんですか?
と、関係ないことを考えているうちに近江神宮前で折り返した列車が近づいて来ました。
短い橋を渡る列車が見えている時間はそう長くは無いのですが、突然現れるのではなく踏切の警報音が聞こえるので助かります。
想像していたよりずっと短い。
橋を渡るとすぐに三井寺駅となるので減速しつつの接近なのですが、それでもタイミングが難しくベストショットを外しました。
反対方向からやってきた新ラッピング車は1両目はまぁうまく撮れたのですが2両目はまた遅れてしまいました。
浜大津駅前交差点といい今回といい釜屋さんが撮れない。
ごめんねつばめちゃん。
10月下旬だというのにぐんぐん気温が上がり正午を超える頃にはもう日向にずっと立っているのは厳しくてここでの撮影を切り上げます。
その為に反対側から撮るのをすっかり忘れていました。
琵琶湖を背にして今度は逢坂山をバックにして撮れるのですが……
桜の時期にはそれは見事な写真となるそうです。
さっきの列車が近江神宮前から折り返してきたので終点の石山寺まで乗っていきましょう。
この大津線フリーチケットを使いますよ。
京津線と石山坂本線を合わせた総称の「大津線」とその名の通り両線全区間で乗り降り自由なフリーチケット2日分にクリアファイルが付いて1500円です。
くたびれたモケット地のシートに少し油まじりの匂い、戸袋窓もあり窓だらけなのにUVカットガラスなどは入っておらず陽の光をそのまま車内に取り入れなんか懐かしい感じがします。
車内のコラボデザインは吊革くらいですね。
でも、窓にはデデンとラッピングシートが張られているわけですが。
これは梨々花ちゃんのお顔の裏側ですね。
細かなドット処理でうっすらと外も見えます。
これって車内が明るく外が暗い夜はどうなるんですかね?
終着の石山寺駅はその先に乗り入れる路線も留置線も無く頭端ホームとなっています。
京阪グループが運営する京都タワーともコラボ中で、そのデザインを施したヘッドマークを掲げています。
京阪電鉄の鉄道むすめ「石山ともか」さんがいましたよ。
こうして並んで見てみると、なるほど帽子のカタチが一緒ですね。
そのまま折り返して再びびわ湖浜大津駅で両列車の顔合わせを狙います。
昼間は同じパターンの繰り返しで運行されているので、交差点から見たタイミングがまたあるはずです。
すでに停車している新ラッピング車の反対方向ホームに旧ラッピングが入ってきました。
新旧両列車の邂逅を見ることができました!
数十秒の顔合わせの後、両列車は反対方向に走り去っていきました。
今度は近江神社前駅で新ラッピング車を待ち構えます。
ここは「ちはやふる」の聖地ですね。
石山寺から折り返し25分ほどで終着の近江神宮前に到着です。
コンパクトな路線な上にこの日の昼間はここで折り返しとなるので間隔が短く助かります。
到着した列車は回送となり、
本線上に止まりましたよ。
引き上げ線など無く本線上で折り返すなんて列車本数の少ない路線だからこそですね。
それでも10分間隔で走ってはいるのでローカル線とは言えない密度ではありますが。
やはり縮小や廃止の話は常にあるようですね。
びわ湖浜大津からここまでは琵琶湖の縁を走ってきたのですが、ここからはぐんと勾配を上げて行くようです。
この時間帯はコラボ列車はこの先には入っていないのですが、せっかくなので通常カラーの列車に乗って乗り通しましょう。
(「駅メモ!-ステーションメモリーズ!-」プレイ画面より引用)
坂本比叡山口駅到着で77路線となる完乗路線が増えました。
石山寺駅とはまた違った絵柄の石山ともかさんがいました。
これって何ですかね?
比叡山口ということもあって何か宗教的な何かを感じるのですが。
駅から出ずに乗ってきた列車で山を下ります。
穴太駅で下車。
「あのお」と読むそうです。
この駅は響け!ユーフォニアムと同じ京アニ作品「中二病でも恋がしたい!」の聖地となっているそうです。
そうです……というのはぼくは未視聴だからなのですが。
「今度見よう」と見たいアニメは未だ見ず溜まっていく一方なのが悩みどころ。
専用軌道から併用軌道に変わる所を車内かぶりつき席から眺めます。
この楽しい路線に次乗るのはいつになるのか。
廃止されないといいなー
よそ者には言える資格は無いのですが。
最後にもう一度見ようと三井寺駅まで歩いていると、この時期の釣瓶落としでもうこんなに暗い。
コラボ列車が来るまであと10分。
それまでどのくらい明るさが残るか。