暑い!
なんで西武新宿駅ってJR新宿駅からドえらく離れているんだろう。
いや、高田馬場駅で乗り換えればすぐっていうのは知っている。
でも頭端ホームを持つ始発駅からしか得られない栄養素ってあると思うのですよ。
折り返しに乗る予定の列車が到着しました。
ライオンズ車両ですね。
車内も埼玉西武ライオンズ。
こんな帽子をかぶってきちゃったけど、石投げられない?
NOTAMによると10時45分からとなっているので、1時間を切った9時47分にFlightrader24で見てみると、空中給油機が浜松沖でくるくるとホールドしていますね。
九州の新田原から往路で給油を行なっているのか、復路の為にここで待っているのかはわからないけれど、これで入間へ降りる可能性が減ってしまったのでTwitter(いや「X」かw)上では入間組からの残念そうな声が飛び交っている。
ぼくは家を出る寸前まで迷ったけれど、この猛暑の中に折りたたみ踏み台を持って行くのがあまりに億劫なので入間は諦め航空公園に決定。
航空公園駅での初めての下車。
そもそも西武新宿線に乗る事自体が無かったので「駅メモ」が捗る捗る。
おおっ、
喫茶店の店名が「アンリ・ファルマン」だ。
駅前のコンビニで氷の袋を買いリュックに入れて背負います。
背中に伝わるひんやり感が気持ちよく自分あったま良いーと自画自賛。
加えて日傘男子に日焼け止めクリームと暑さに弱いだけに備えは万全。
女性の皆さんは日傘さしているけど男性はそんなのほとんどいない。
もっと日傘男子広まるべきだと思うの。
だって日陰を持ち歩いているような物なんだもの。
さて、どこで待とうかな。
駅から航空公園に入りまず着くこの広場に多くの人がいます。
式典もあるみたいですね。
この航空公園はこの地で日本人が初めてフランス製のアンリファルマン機で飛んだ事を記念して作られた公園なので、フランスと日本の友好の地としてここが選ばれたようです。
(仏政府は東京上空を希望したけど「いや、(ブルーインパルスならともかく)さすがにそれは……ほら、高度制限で高くなっちゃうしー 所沢の航空公園なんてどですか? アンリファルマン機要素あるしー」「オー トレビアーン!」ってなったのかもな……知らんけど)
当然この式典に参加している方々から見える所を飛ぶのでしょうけど、それが横に飛ぶのか正面から来るのか……
横にいる人たちがどうやらグリペン教徒らしいw
SAAB39グリペンを日本も購入すれば万事OK。
まるでグリペンがあればテストは100点でサッカーの試合でもゴールを決めることが出来るしクラスのアイドル的美少女と仲良くなれる、と進研ゼミの宣伝マンガ小冊子のように語る一定数いるグリペン教団は何なのか?w
その口ぶりにクスリと笑ってしまったぼくも仲間のひとりに入れられる(いや、自分異教徒(サイレントイーグル教)なんだけど……)
どうやらこのグリペン教団も仲間ではなくそれぞれ別でたまたま隣あっている知らない人同士らしい。
なんだかこのオタクの現場感が懐かしく楽しい。
10時53分、群馬上空でホールドしていたC2が南下を始めている事を確認。
どうやら11時ぴったりに来るそう。
寄居上空で突然左に急旋回。
となるとこの航空公園上空に東から入り西に抜けていくということか?
グリペン教団の皆さんも木陰から出て思い思いのポジションに散ります。
誰が正解なのかわからない。
59分を過ぎ空を見上げて音に集中します。
聞こえる!エンジン音が!!
木々の上に姿を現す航空自衛隊の川崎C2輸送機。
そこーっ⁉︎
思っていたより南を飛んでる!
てっきりこの公園の東西に伸びる広場に沿って飛ぶものだと思っていたのですが……
そうか、式典の皆さんに真上を向かせるより少し離れた所を飛んだ方が良いのかも知れない。
あーっ!太陽に被りシャッターが降りてくれない。
昔のフルマニュアルのカメラなら条件がどうであれ、まともな写真とならないであろうともシャッターを押せば撮れていたのだけれど、今のカメラはヘンに頭が良すぎる。
最接近時を逃し遠ざかるC2。
C2ちゃん、やっぱり君は美しい。
でも撮れるのは太陽の方向から遠ざかるお尻ばかりなり。
NOTAMによると高度450m(スカイツリー展望台くらいの高さ)となっていたので豆粒以上には見えるはずと思っていたけどそれより結構大きく見れた。
ゆっくり飛んでいて大体視界内20秒くらいか?
それだとすぐに次の機が来るはず。
ポジション取りがイマイチだっけれどもう移動する時間は無い。
続いてフランス航空宇宙軍のエアバスA400M輸送機が現れました。
「ミッション:インポッシブル/ローグネイション」でトム・クルーズがスタント無しで外にへばりついた機種ですね。
この猛暑と湿度で像は揺らぎ空気が白く光っちゃうーーっ!
シャッター速度を速くすると今度はプロペラが止まってしまう。
うわー
カッコいいーーーん
でも真っ黒。
なんかいろいろうまくいってない(ToT)
続いて接近してするは空自の三菱F2戦闘機。
んん?
なんか右翼機の機首が変なボケ方をしている。
ファインダーから目を離しディスプレイを見て気づいた。
この時判断を誤りました。
F2なら普段から見ようと思えば見れるのだからここでカメラの電源を落として再起動させるべきでした。
でもそんな事を瞬時で思い切る事はできず……
すぐに次の音……爆音が聞こえ始めます。
そこなのー⁉︎
なんか君たち今までの3ユニットとはコースが少し違くない?
本日のメインディッシュが来ました。
フランスの主力戦闘機ダッソー ラファールです。
ヨーロッパ各国共同で行なっていたユーロファイター・タイフーンの開発計画から抜けてフランス単独で開発した戦闘機。
カクカクした空気取入口部を持つタイフーンとは真逆なインテイク回りの優美さとデルタ翼、そしてその美しさをぶち壊す機首の空中給油管。
もう何もかもがおフランス!!
ボケボケやーん
再起動させなかった為にまたへんなボケかたをしているけどもう気にしない(ってか手遅れ)
撮影は半分勘に任せてファインダーから離して1枚を撮り、あとは自分の眼に焼き付け視界外に出るまで見送ります。
きっとラファールなんてフランス戦闘機なんて見ることが出来るのはこれが最初で最後でしょうから。
トリを務めるのは空自のF15イーグル戦闘機。
右翼機の垂直尾翼とドロップタンクに日仏友好のスペシャルマーキングが施されているのがかろうじてわかります。
なんかグダグダだったけれどまわりのスゲー機材の人たちも口々に「肝心のところでシャッターが切れなかった」「ピントが合わずレンズがウィンウィン迷っている間に遠さがっちゃった」とか言っているので自分だけじゃ無かったと少し安堵。
でも撮影には後悔はあれどみんな「楽しかったー」と目がキラキラしている。
いい歳したおっちゃんたちなのに。
「またどこかの現場で」
別に名前どころかLINEやSNSの交換をしたわけでも無く、会えるつもりも無いのに交わされるこの距離感の挨拶が心地良い。
きっと次にはまた別の人たちと「ラファール黒く潰れた写真しか撮れませんでしたわー」とか「フランカーまいにち通ったのに結局飛んだの見れなかったー」とかその場限りの暇つぶしの会話に花を咲かせるんだろうな。
グリペン教のみんなの次イベントでの成功を祈ります。
いつかスウェーデン空軍も来日してグリペン見れると良いよね。
せっかくなので終点の本川越まで行き駅メモ完乗路線を増やし、
近いうちに池袋線同様新特急ラビューに置き換わり退役するであろうレッドアローに乗って帰ります。
"ニュー"レッドアローなのになw
お疲れさまっ!
暑かった……
いま一番欲しいものはグリペンよりもサイレントイーグルよりも冷たいシャワーと乾いたシャツだな。