ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

政友池

2017-04-19 01:07:18 | 岡山県
2017年4月11日 政友池
 
政友池は岡山県津山市坪井上にある灌漑用アースダムです。竣工年度についてはダム便覧では1902X、農水省のリストでは1920年代~30年となっており、詳細は不明です。
農水省のリストでは津山市の管理となっています。
 
国道181号線追分口交差点で県道411号線を合わせ、真庭市から津山市に入って最初の分岐を右手に折れます。姫新線の踏切を渡り中国道の高架をくぐり2キロほど走ると政友池に到着します。
政友池の下流面
谷間を埋め立てて造った溜池です。
 
天端を車道が通っています。
 
天端中央に斜樋があります。
 
貯水容量1万8000立米と小さな溜池。
 
上流面は草ぼうぼう。
 
写真ではわかりづらいけど洪水吐。
 
洪水吐導流部。
 
この橋の下が洪水吐になります。
 
貯水池上流から。
 
3487 政友池(0942)
ため池コード
岡山県津山市坪井上
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
吉井川水系久米川
15メートル
74メートル
千㎥/千㎥
管理者未確認
1920年代


王子池

2017-04-19 00:41:11 | 岡山県
2017年4月11日 王子池
 
王子池は岡山県真庭市上河内にある灌漑用アースダムで、ダム便覧には1938年(昭和13年)に竣工と記されています。
 
久世インターから国道181号を津山方面に向かい郵便局のある河内交差点を左折し、旧道を抜けるとすぐに王子池が見えてきます。
王子池の下流面。
 
天端と上流面。
 
上流面下部はコンクリートで補強されています。
 
天端から
すぐ下流に集落があります。
 
右岸の斜樋。
 
貯水容量11万3000立米の小さな溜池
ヤマザクラが満開です。
 
左岸の洪水吐。
 
 
貯水池上流から。
 
3507 王子池(0941)
ため池コード
岡山県真庭市上河内
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
旭川水系河内川
16.1メートル
50.8メートル
千㎥/千㎥
管理者未確認
1938年



天津池

2017-04-18 23:52:00 | 岡山県
2017年4月11日 天津池
 
天津池は岡山県真庭市日名の旭川水系当摩川にある灌漑用アースダムで、1942年(昭和17年)に建設されました。
 
天津池は県道390号線沿いにありアプローチは簡単、県道を西進すると左手に天津池が見えてきます。
堤体左岸は土が盛られています
右岸に洪水吐があり取水設備からの水路が洪水吐と立体交差しています。
 
天端左岸に竣工記念碑と災害復旧の碑が立っています。
 
天端と下流面
左岸側が盛土されているのがわかります。
 
総貯水容量6万9000立米の小さな溜池。
 
右岸から下流面
対岸のガードレールは県道390号線。
 
右岸の洪水吐。
 
越流面は逆S字の珍しい形状。
 
導流部
このまま1枚目の写真に続きます。
 
取水設備を探したら洪水吐の奥に見つかりました
しかし水位が高いと操作に行けない・・・。
 
3511 天津池(0940)
ため池コード
岡山県真庭市日名
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
旭川水系当摩川
20メートル
67メートル
千㎥/千㎥
管理者未確認
1942年


深山池

2017-04-18 16:42:53 | 岡山県
2017年4月10日 深山池
 
深山池は岡山県真庭市西河内にある灌漑用アースダムで、ダム便覧によれば1911年(明治44年)に建設されました。ダム便覧ではダム事業者は西河内土地改良区となっていますが明治時代には土地改良区はありませんので、これは戦後の改修の事業者ではないかと思います。
 
中国道落合インターから市街地を西に抜け西河内川に沿って市道を西進、最後の集落を抜けると製材所の先で道路がダートになります。
路面がよくないことや木材搬出のトラックが行き交っていることからここから徒歩で深山池に向かいました。
片道3キロ、標高差200メートルの林道を歩くこと1時間でようやく深山池の堤体が見えてきます。
 
下流面はきれいに刈り払われています。
 
天端。
 
溜池の総貯水容量14万7000立米。
 
上流面には木が茂り詳細はわかりません。
 
右岸洪水吐手前に斜樋らしきものがあります。
壊れているようにも見えますが他に取水設備が見当たらないので現役なんでしょう。
 
洪水吐。
 
深山池の名前の通り、山中奥深くに佇む溜池です。
周辺は昔から林業が盛んな土地柄のようで、林業に影響がないように貯水池をつくるには水源近い山中しか適地がなかったのかもしれません。
 
1833 深山池(0939)
ため池コード
岡山県真庭市西河内
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
旭川水系西河内川
22メートル
85.8メートル
千㎥/千㎥
土地改良区
1911年


千屋ダム

2017-04-18 14:46:22 | 岡山県
2017年4月10日 千屋ダム
 
千屋ダムは岡山県新見市の高梁川本流上流部にある岡山県営の多目的重力式コンクリートダムです。
高梁川中上流部は岡山県により早くから河川改修が行われてきましたが、河川沿いに住宅地が広がる新見では豪雨のたびに洪水被害が発生してきました。1964年(昭和39年)に主要支流の西川に河本ダムが完成しますが、高梁川本流は手つかずで1972年(昭和47年)7月豪雨では新見市街地や伯備線で大きな被害が発生しました。
一方1967年(昭和42年)をはじめ異常渇水による水不足も頻発し、さらに水島臨海工業地帯での工業用水の新規需要や高速道路の整備に伴う新見市での上水道の需要拡大から安定した水源の確保が課題となりました。
これらの諸課題に対処するために岡山県は高梁川総合開発事業の一環として高梁川本流での多目的ダムの建設に着手、1998年(平成10年)に千屋ダムが竣工しました。
千屋ダムは高梁川の洪水調節、既得取水権への補給及び河川流量の保持、新見市への上水道用水の供給、水島地域への工業用水の供給を目的とするほか岡山県企業局千屋発電所で最大3000キロワットの発電を行っています。
 
国道180号を北上すると左手に千屋ダムが見えてきます。
クレストには自由越流式洪水吐が11門、中央にローラーゲートが4門並びます。
さらにオリフィスゲートが2門、コンジットゲートとして堤体下部にジェットフローゲートが2門あります。
この日はオリフィスから放流が行われていました。
ダム右岸(向かって左手)下部に千屋発電所があります。
 
ゲートをズームアップ
クレストの4門のゲートが視認できます。
赤いとんがり棒の建物は展望台で建屋下部の一部が石積風です。
 
ダム下も整備され堤体を見上げることができます
桜が満開ならもっと絵になるんですがちょっと早すぎたようです。
 
ダム下には試験湛水用のゲートと放流管が展示されています。
 
左岸から
やはり赤い屋根の展望台に目が行きます。
 
ズームアップ
程よい石積み風の装飾がいい按配です。
福島のどっかのダムとは大違い。
 
減勢工
右岸の赤い丸屋根の建屋が千屋発電所です。
 
左岸の艇庫とインクライン。
 
天端は車両通行可能。
 
減勢工。
 
上流から見るとゲートの並びがわかりやすい
4門のローラーゲートの間にオリフィスの2門の予備ゲートがあります
右手は取水設備 左手は艇庫と管理事務所。
 
ゲート周りは複雑ですが、複雑がゆえに見学が楽しくなります。
ダム下も整備されているうえに県営ダムでは珍しく展示室まで用意されている非常に快適な千屋ダムでした。
 
(追記)
千屋ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
1905 千屋ダム(0938)
岡山県新見市菅生
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系高梁川
FNWIP
97.5メートル
259メートル
千㎥/千㎥
岡山県土木部
1998年
◎治水協定が締結されたダム

吉川池

2017-04-18 13:20:35 | 岡山県
2017年4月10日 吉川池
 
吉川池は岡山県新見市足立字上吉川にあった灌漑用アースダムで、ダム便覧にれば1930年(昭和5年)に建設されました。
ダム便覧には現在も掲載されていますが、過疎化や高齢化による受益農家の離農に加えて、堤体の老朽化により決壊被害を防止するために県の農村地域防災減災事業により2014年(平成27年)に廃止工事が行われ現在は廃ダムとなっています。
きちんとした廃止工事により廃ダムとなった溜池は今のところ珍しいケースと言えますが限界集落の増加や中山間地の人口減少などにより、今後も同様のケースが増えると思われます。
 
県道8号の足立石灰工場の先を右折、隘路を進むと下吉川ついで上吉川の集落を抜けます。芋原への分岐を分けると最後の一軒家がありこの先に車を置きます。
ここから林道を1.5キロほど歩くと吉川池の貯水池跡に飛び出します。
中央部が切除された吉川池の堤体。
 
堤体跡に登ってみます
中央に水路がつくられています。
 
 
堤体切除で出た土砂は貯水池の埋め立てに使われたようです。
 
貯水池跡左岸側に吉川の流路があります。
 
水路は石篭で護岸されています。
 
 
 
今回の広島・岡山のダム巡りの旅において重要文化財の本庄ダムや日本最大の重力式アーチの新成羽川ダムなどお目当てはいろいろありましたが、実はこの吉川池もそのうちの一つでした。
離農による受益者の消滅や耐久性を理由にした溜池の廃止は今後も続々と出てくるでしょうが先駆的ケースとしての吉川池の廃止事業は溜池マニアとしては見逃せない事例の一つでした。
 
1856 吉川池(0937)
岡山県新見市足立
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系吉川
1928年竣工
2014年廃止


高瀬川ダム

2017-04-18 11:50:18 | 岡山県
2017年4月10日 高瀬川ダム
 
高瀬川ダムは岡山県新見市神郷釜村の高梁川水系高瀬川にある岡山県土木部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
高梁川主要右支流である西川では1972年(昭和47年7月豪雨による洪水被害を受け、県はダム建設を軸とした流域の抜本的な治水対策に乗り出します。 
そして1982年(昭和57年)に西川最上流部の高瀬川に建設されたのが高瀬川ダムです  
高瀬川ダムは岡山県土木部所管ダムとしては最初のゲートレスダムで、さらに全国で初めてダム管理用の小水力発電設備が設置されたダムとなっています。
高瀬川ダムは建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、高瀬川及び西川の洪水調節(最大210立米/秒の洪水カット)、安定した河川流量の維持と不特定灌漑用水への補給、新見市への上水道用水の供給を目的とするほか河川維持放流を利用した最大260キロワットのダム管理用発電を行っています。
その後2005年(平成17年)に西川右支流三室川に三室川ダムが建設され、西川流域の治水能力は大きく向上しました。

まずは下流から
県土木部所管ダムとしては初のゲートレスダムで、非常用洪水吐のクレスト自由越流頂4門、常用洪水吐の自然調節式オリフィス1門を備えています。
僅かにカーブを描く漸縮型堤体導流壁と湾曲する堤体右岸が柔和な印象を与えます。
 
左岸から。
 
僅かにオリフィスの赤い予備ゲートが見えます。
 
右岸は湾曲したカーブとフーチングの組み合わせが独特。
 
減勢工。
 
天端は車両通行可能
対岸は管理事務所。
管理事務所の下には繋留設備があります。
 
ダム湖は総貯水容量453万立米
ダム湖の奥にはキャンプ場などのレクリエーション設備が整備されています。
 
利水放流設備
ジェットフロートゲートを備え、左手には管理用発電所と放流設備に通じる鉄管が見えます。
 
右岸から
放流設備は堤体左岸側に寄っているのがわかります。
 
管理事務所下の県流設備のほかに、右岸にも浮き桟橋があります。
 
(追記)
高瀬川ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
1902 高瀬川ダム(0936)
岡山県新見市神郷釜村
高梁川水系高瀬川
FNW
 
67メートル
273.6メートル
4530千㎥/4080千㎥
岡山県土木部
1982年
◎治水協定が締結されたダム

三室川ダム

2017-04-18 10:47:04 | 岡山県
2017年4月10日 三室川ダム
 
三室川ダムは岡山県新見市神郷油野の一級河川高梁川水系西川右支流三室川にある岡山県土木部が管理する目的重力式コンクリートダムです。
高梁川主要右支流である西川では1972年(昭和47年7月豪雨による洪水被害を受け、県はダム建設を軸とした流域の抜本的な治水対策に乗り出します。 
そして1982年(昭和57年)に西川最上流部に建設された高瀬川ダムに次いで2005年(平成17年)に竣工したのが三室川ダムです。 
三室川ダムは国交省の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、三室川及び西川の洪水調節(最大200立米/秒の洪水カット)、安定した河川流量の維持と不特定灌漑用水への補給、新見市への上水道用水の供給、河川維持放流を利用した岡山県企業局三室発電所での小水力発電(最大出力460キロワット)を目的としています。
訪問時点では岡山県内では最も新しい補助ダムとなっています。
 
まずは下流から
クレスト自由越流頂8門、自然調節式オリフィス1門を備えたゲートレスダムです。
このほか低水放流設備としてジェットフロートゲート2門を装備
訪問時はオリフィスから越流中。
 
県道でダムサイトに上がります
左岸ダムサイトに駐車場と竣工記念碑があります。
 
下流面。
 
導流壁がフーチングを跨いでおり、上部は堤体導流壁、中段以下は堤趾導流壁となっています。 
 
上流面
クレスト自由越流頂が8門
中央に取水設備、取水設備の右にオリフィスゲートがあります。
 
天端は徒歩のみ開放
2000年代のダムらしく余計な装飾のない簡素なデザイン。
 
減勢工と放流設備
減勢工左手の四角い建物が三室発電所。
 
右岸のインクライン。
 
ダム湖は総貯水容量820万立米
三室峡がシャクナゲの名所であることからシャクナゲ湖と命名されています。
 
右岸から
赤い屋根は管理事務所ですが、普段は巡回のみで職員の常駐はありません。
 
(追記)
三室川ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

1915 三室川ダム(0935)
岡山県新見市神郷油野
高梁川水系三室川
FNWP
 
74.5メートル
231メートル
8200千㎥/7700千㎥
岡山県土木部
2005年
◎治水協定が締結されたダム

有漢池

2017-04-17 23:46:36 | 岡山県
2017年4月10日 有漢池
 
有漢池は岡山県高梁市有漢町にある灌漑用アースダムで、1928年(昭和3年)に建設されました。ダム便覧では事業者は有漢土地改良区となっていますが土地改良法が成立したのでは戦後ですので、これは戦後の改修の事業者を示してるのではないかと思います。
現在の管理者はその有漢土地改良区です。
 
地図では有漢池の南側を県道156号が通っていますが県道から直接池には行けません。
県道156号の生コン工場から左手の細い道に入り最初の分岐は右手の道を取ります。すぐに十字路となるのでここは右手のダートの道を選びます。道路の左側にある溜池からの水路がヒントです。
高速の高架橋をくぐれば正面に有漢池の堤体が見えてきます。
今回は最初の分岐の路肩に車を止めて往復3キロ弱を歩いて有漢池に到達しました。
 
堤体の下流から
奥に堤体が見えます。手前右側は取水設備からの水路。
 
取水設備からの底樋吐口と用水路。
 
左岸洪水吐からの導流部は滝仕様。
 
堤体下流面
左岸に向けて小径が斜行しています。
 
左岸の円形の洪水吐
苔と錆がいい按配です。
 
アングルを変えて
堤体上流面は谷積みの石で補強されています。
 
池のすぐ下流を中国道が走っています。
 
谷積みの石。
 
右岸から
対岸に県道が見えますが、県道から直接池にはこれません。
 
右岸には3基の記念碑が並びます。
最初の着工は大正年間で昭和30年代に堤体の決壊があり大きな改修を行ったようです。
 
1853 有漢池(0934)
ため池コード
岡山県高梁市有漢町有漢
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系有漢川
26メートル
101メートル
千㎥/千㎥
有漢土地改良区
1928年


阿口池

2017-04-17 18:47:14 | 岡山県
2017年4月9日 阿口池
 
阿口池は岡山県真庭市の旭川水系備中川沿いにある灌漑用アースダムで、1944年(昭和19年)に当時の北房町の事業で建設されました。現在は合併した真庭市が管理を行っています。
 
北房ダムから県道311号を北上すると県道のすぐ左上に阿口池の堤体が見えます。
堤体直下の県道脇に昭和19年の竣工記念碑があります。
 
県道のすぐ左手に堤体があります
堤体下部は関知石の谷積みで補強されています。
 
右岸の洪水吐導流部は岡山では結構見られる滝仕様。
 
洪水吐からの水は自然の岩盤を滝のように流下します
向かって右手は取水設備からの導水路。
 
取水設備からの底樋吐口。
 
天端。
 
貯水池は総貯水容量18万立米。
 
右岸の斜樋はまだ新しい建屋。
 
右岸の洪水吐。
 
洪水吐導流部
この下が4枚目の写真の滝になります。
 
1863 阿口池(0933)
ため池コード
岡山県真庭市阿口
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
旭川水系備中川
15メートル
82メートル
千㎥/千㎥
真庭市
1944年


北房ダム

2017-04-17 17:42:03 | 岡山県
2017年4月9日 北房ダム
 
北房で『ほくぼう』と読みます。
北房ダムは岡山県真庭市の旭川水系備中川にある灌漑用重力式コンクリートダムで、岡山県の『北房地区かんがい排水事業』によって1980年(昭和55年)に建設されました。
現在は真庭市が管理を行い備中川沿いの真庭市北房地区の農耕地539ヘクタールに灌漑用水の供給を行っています。
 
北房ダムは県道58号線沿いにありダム湖を中国自動車道が縦断しています。
ダム湖周辺は桜や紅葉の名所になっておりダム左岸高台には『もみじ公園』が整備され、公園からはダムを俯瞰することができます。
『もみじ公園』から俯瞰。
 
同じもみじ公園からダム湖を俯瞰
赤い橋梁は中国自動車道。
 
左岸ダムサイトにある竣工記念碑。
 
左岸から
クレストは自由越流式洪水吐が4門、オリフィスやコンジットゲートはない坊主ダムです。
 
ダムと中国道の橋梁のコラボ
クレストからは薄く越流しています。
 
上流面
ゲート手前に取水設備があります。
 
天端は車両通行可能。
 
導流面と減勢工
左手は利水放流設備で河川維持放流が行われています。
 
総貯水容量114万立米と灌漑専用ダムとしては比較的大規模なダム湖
ダム湖を周回する道路があり車で一周できます。
 
右岸から上流面。
 
(追記)
北房ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。

1892 北房ダム(0932)
岡山県真庭市阿口
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
旭川水系備中川
35.3メートル
94メートル
千㎥/千㎥
真庭市
1980年
◎治水協定が締結されたダム

大佐ダム

2017-04-17 16:33:11 | 岡山県
2017年4月9日 大佐ダム
 
大佐で『おおさ』と読みます。
大佐ダムは岡山県新見市の高梁川水系小坂部川上流部にある多目的重力式コンクリートダムです。
土地改良法に基づき農水省の補助を受けた『農業基盤整備事業』および『県営防災かんがい排水事業』の中核施設として1981年(昭和56年)に岡山県農林水産部によって建設されました。
運用開始後は新見市が受託管理を行っています。
大佐ダムは小坂部川の洪水調節、新見市大佐町への灌漑用水の供給を目的とするほか河川維持放流を利用して岡山県大佐ダム発電所で最大510キロワットの小水力発電を行っています。
ダム湖源流にはおーさ源流公園キャンプ場があるほか、ダム湖は県内随一のカヌーのスポットとなっており夏場を中心に多くのレジャー客が訪問します。
 
小坂部川沿いに県道58号を北上し定藤で県道112号を左折すると大佐ダムに到着します。
まずは下流から
クレストは4門の自由越流式洪水吐、コンジットゲートから放流しています。
左岸に大佐ダム発電所の放流口が見えます。
 
ダム右岸に竣工記念碑があります。
ダム周辺には桜が植えられていますが、標高が高いせいか開花にはまだ時間がかかりそう。
 
右岸から上流面。
 
常用洪水吐は半円形越流式のダム穴風。
洪水吐の先に取水設備があります。
 
洪水吐をズームアップ。
 
 
減勢工
中央の棒状の導流堤と背の高い導流壁が特徴。
左岸に大佐ダム発電所があります。
 
 
天端は車両通行可能。
 
左岸から上流面。
 
(追記)
大佐ダムはは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1898 大佐ダム(0931)
岡山県新見市大佐上刑部
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系小坂部川
FA
43.7メートル
108メートル
千㎥/千㎥
新見市
1981年
◎治水協定が締結されたダム


昭和池

2017-04-17 15:46:15 | 岡山県
2017年4月9日 昭和池
 
新見市土橋地区には大正池と昭和池の2基の灌漑用溜池が東西に並びともにダム便覧に掲載されています。
2基のうち東側にあるのが昭和池で1935年(昭和10年)に竣工しました。ダム便覧では事業者は土橋土地改良区となっていますが、土地改良法は1949年(昭和24年)の成立で戦前は土地改良区は存在しませんので、事業者は前身となった耕地整理組合によるものと思われます。
西にある大正池同様、昭和池は溜池の名称としては非常にポピュラーでダム便覧全体では9基の昭和池がありそのうちの3基が岡山県となっています。
 
土橋バス停から県道50号を東進、上組集落の先で佐伏川に沿ってダートの林道を進むと昭和池に到着します。
林道の路面状況が悪いため今回は県道に車を置いて昭和池まで歩きましたが距離にすれば300メートルほどです。
まずは下流から堤体右岸の洪水吐へ。
 
下流から
下流面基部はコンクリートで補強されています
右岸には洪水吐導流部。
 
堤体左岸の取水設備からの底樋吐口。
 
上流面はコンクリートで補強。
 
左岸の階段式斜樋。
 
総貯水容量15万立米の貯水池
右岸はヒノキの植林、左岸は松山になっています。
 
天端から下流面。
 
右岸から上流面
左岸の斜樋が見えます。
 
洪水吐。
 
1860 昭和池(0930)
ため池コード
岡山県新見市土橋
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系佐伏川
15メートル
76メートル
千㎥/千㎥
新見市
1935年


大正池

2017-04-17 14:41:36 | 岡山県
2017年4月9日 大正池
 
新見市土橋地区には大正池と昭和池の2基の灌漑用溜池が東西に並びともにダム便覧に掲載されています。
2基のうち西側にあるのが大正池で、ダム便覧によれば1932年(昭和7年)に川口地区によって建設されました。
大正池は溜池の名称としては非常にポピュラーでダム便覧全体では6基の大正池がありそのうちの3基が岡山県となっています。
この大正池は竣工が昭和7年になっていますが、大正年間に着工されたので大正池なのか?大正時代に作られた溜池が昭和7年に改修されたのか?記念碑等がないので何とも言えないところです。
 
国道180号の川合橋交差点から県道78号に入り東進すると氏名戸を示す手製の標識が現れます。これに従って左折し集落を抜けた先に大正池があります。
池手前はダートですがうちのBMWでも難なく天端まで乗り入れることができました。
 
右岸から
天端には轍があり下流面はきれいに刈り払われています。
 
上流面はコンクリートで補強されています。
 
総貯水容量16万立米の貯水池
貯水池周辺は松山が広がります。
 
堤体中央の斜樋
上流面や取水設備は比較的新しく近年改修があったようです。
 
右岸から下流面。
 
右岸から上流面。
 
右岸の洪水吐越しに。
 
洪水吐は石積の原始的なものです。
 
1841 大正池(0929)
ため池コード
岡山県新見市土橋
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系佐伏川
17メートル
108メートル
千㎥/千㎥
新見市
1932年

小阪部調整池

2017-04-17 14:12:49 | 岡山県
2017年4月9日 小阪部調整池
 
小阪部調整池は小阪部川ダムの下流1.3キロ地点にある発電用重力式コンクリートダムで、1962年(昭和37年)に小阪部川ダムに中国電力小阪部発電所が増設された際に、発電所の放流による水位の変動を緩和するための逆調整池として建設されました。
調整池にも中国電力小阪部調整池発電所が併設され最大500キロワットの発電を行っています。
堰堤は15メートル未満となっているためダム便覧には掲載されていません。
 
小阪部川ダムへ向かう442号から小阪部調整池が見えます。
 
この日は小阪部川ダムからの放流量が多いせいか全面越流をしていました。
 
右岸下流から
手前奥の建物が小阪部調整池発電所建屋、手前が放流口です。
 
越流をズームアップ。
 
発電所のプレート。
 
調整池の管理図。
 
小阪部調整池
岡山県新見市唐松
北緯度分秒,東経度分秒
高梁川水系小坂部川
中国電力(株)
1962年