ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

直川ダム

2023-01-14 18:06:05 | 大分県
2022年11月19日 直川ダム
 
直川ダムは大分県佐伯市直川赤木の一級河川番匠川水系赤木川左支流道の内川にある農地防災目的の重力式コンクリートダムです。
1966年(昭和41年)に農林省の補助を受けた県営防災ダム事業直川地区によって着工され、1970年(昭和45年)に竣工しました。
完成後は佐伯市が管理を受託し赤木川流域農地を洪水被害から守ります。

佐伯市直川中心部から赤木川沿いを約5キロ南下すると直川ダムに到着します。
ダム便覧にはゲートを正面から撮った写真が掲載されていますが、木が伸びてこれが精いっぱい。
クレストにローラーゲートが2門あり、左岸側(向かって右手)が開放されています。


下流面もここまで。
対岸に管理事務所がありダム下の放流設備まで階段が伸びています。


大きなトンネルが常用洪水吐となる調節放流管。
平時は流入量はそのまま放流します。


上流面
半円形のゲージが調節放流管の取水口。


ズームアップ
一見ダム穴風で平時は流入量はそのまま放流し、洪水時は放流量を越える部分をダムでカットします。


天端は車両通行可
ゲート部分だけ下流にわずかにせり出しています。


ゲートピア
クレストゲートは久保田鉄工(現クボタ)製で、手前のゲートが開放されています。


天端から
右下が調節放流管放流口で、エンドシルはなく下流は洗堀を防ぐためブロック工が敷かれています。


ダム湖は総貯水容量74万立米。
堆砂容量11万7000立米だけ貯留されています。


右岸から下流面。


上流から
片方だけ開放されたゲートはウインクをしているよう。


農業ダムや農地防災ダムで見られる事業説明板はなく、受益農地などの詳細はわかりません。

(追記)
直川ダムには農地防災容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

2772 直川ダム(1943)
大分県佐伯市直川赤木 
番匠川水系道の内川 
 

24.9メートル 
80.5メートル 
740千㎥/623千㎥ 
佐伯市 
1970年
◎治水協定が締結されたダム