2016年9月21日 神一ダム
神一ダム(神通川第一ダム)は富山市片掛の神通川本流にある北陸電力の発電用重力式コンクリートダムです。
神通川上流の高原川では神岡鉱山を所有する三井鉱山と5大電力の一つ大同電力の合弁による神岡水力により大正時代から電力開発が進められてきました。戦時中の日本発送電時代を経て戦後神通川水系の発電事業は北陸電力が継承しました。
戦後の経済復興により北陸電力は神通川流域での新規電源開発を推進、1953年~54年(昭和28~29年)にかけて神通峡に3基のダムと4カ所の発電所を開設、合計13万6500キロワットの出力を獲得しました。
神一ダムはかつて日本発送電が着手したものの終戦で中断した寺津発電所計画を継承したもので、3基の中で最上流に建設されたダムで1954年(昭和29年)に完成、ここで取水された水は神通川第一発電所に送られ最大8万2000キロワット(当初は8万キロワット)の発電を行っています。
その後オイルショックを受けて水力発電への見直しが起こり、1976年(昭和51年)に神一ダムに取水口を追加し庵谷発電所を再開発、最大5万キロワットの発電を行うことができるようになりました。
富山から国道41号を南下し庵谷トンネルを抜けると左手に神一ダムが見えてきます。
左岸上流から
台風による大雨で神通川は濁流となり水位が上がっています。
左岸にある発電所への取水口。
天端は開放され通行できます。
天端から
手前が神通川第1発電所、左手が庵谷発電所への取水口。
神一ダム湖
大雨で濁流が渦巻いています。
右岸から
対岸の穴は余水吐?
左岸から。
前夜の100ミリを超える降雨のせいでゲートが3門開かれ放流していました。
放流された水は狭い峡谷の中を暴れる龍の様に流れてゆきます。
(追記)
神一ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
0836 神一ダム(神通川第一ダム)(0587)
富山県富山市片掛
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
神通川水系神通川
P
G
45メートル
344.4メートル
千㎥/千㎥
北陸電力(株)
1954年
◎治水協定が締結されたダム
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