ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

黒瀬ダム

2018-04-10 15:17:59 | 愛媛県
2018年3月24日 黒瀬ダム
 
黒瀬ダムは愛媛県西条市黒瀬の加茂川水系加茂川中流部にある愛媛県土木部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、加茂川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、西条市への工業用水の供給、住友共同電力(株)黒瀬発電所での最大出力2000キロワットのダム式水力発電を目的として1972年(昭和47年)に竣工しました。
 
西条市街から県道12号を石鎚山方面に進むと左手に黒瀬ダムの堤体が見えてきます。 
クレストに真っ赤なラジアルゲート2門を装備しています。
 
木の陰になって見えませんが、導流壁左岸側(向かって右手)に利水用の放流管、非常用ゲート、ホロージェットバルブがあります。
 
クレストゲートをズームアップ
左右でゲートの形状が異なり、右岸側(向かって左手)のゲートにはフラッシュボードがついています。
ダムで捕捉したゴミや流木を下流に流すためのものですが、河川法の改修で現在はゴミ・流木の放流は禁止されており、フラッシュボードを使うことはないでしょう。
 
導流部先端はジャンプ台式で先端にシュートブロックが設置されています。
 
あいにく電気ケーブルの工事のため天端は立ち入りできません。
 
取水設備。
ダム湖(黒瀬湖)は総貯水容量は3600万立米と県営ダムとしてかなりの規模です。
 
案内板。
 
工事のため見学場所は限定されてしまいました。
機会があれば再訪したいところですが、遠方ゆえそうもゆかないのがつらいところです。
 
追記
黒瀬ダムには800万立米の洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらに740万立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2262 黒瀬ダム(1299
愛媛県西条市黒瀬
加茂川水系加茂川
FNIP
61.7メートル
207.7メートル
36000千㎥/34000千㎥
愛媛県土木部
1972年
◎治水協定が締結されたダム


コメントを投稿