ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

猪野ダム

2017-10-02 11:28:34 | 福岡県
2017年9月19日 猪野ダム
 
猪野ダムは福岡県糠屋郡久山町猪野の多々良川水系猪野川上流部にある福岡県県土整備部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、県のダム建設事業に福岡市水道局が事業参加して2000年(平成12年)に竣工、猪野川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、福岡市水道局への日量約14万立米の上水道用水の供給を目的としています。
 
久山町の懸社天照皇太大神宮から猪野川に沿って町道を遡上、だしでおなじみの『茅乃舎』を過ぎると猪野ダムの標識が現れます。
左岸ダムサイトの竣工記念碑。
 
非常用洪水吐として自由越流式クレストゲートを2門、常用洪水吐として自然調節式オリフィスゲート1門を装備。
堤体は左右両岸が屈曲しており、これをつなぐ橋をモチーフに堤頂部にはアーチ状の装飾が入っています。
ちょっと、いやかなり埼玉県の浦山ダムに似てるかも?
 
ダム上下流は『ホタルの里』として知られ、豊かな自然が残ります。
ダム各所にそれら豊かな自然を描写した装飾が施されています。
 
 
 
天端は歩行者のみ通行可。
高欄にもアーチの装飾。
 
天端から
ダム下も綺麗に整備され普段は車で行けるのですが、訪問時は九州北部豪雨による土砂崩れで通行止め。
 
左岸のインクラインと艇庫。
 
天端中央にはベンチや休憩舎が設置されています。
 
堤体は両岸ともに湾曲。
 
右岸ダムサイト
こちらもよく整備されています。
 
右岸から下流面
このアングルだと手前が湾曲しているのがよくわかります。
 
さすがバブル真っ盛りのころに計画、着工されただけあって至れり尽くせりのダムです。
 
追記
猪野ダムには洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2445 猪野ダム(1121)
福岡県糠屋郡久山町猪野
多々良川水系猪野川
FNW
 
79.9メートル
260メートル
5110千㎥/4910千㎥
福岡県県土整備部
2000年
◎治水協定が締結されたダム


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