2021年10月16日 高鍋防災ダム
高鍋防災ダムは宮崎県児湯郡高鍋町上江の小丸川水系宮田川にある農地防災目的のアースフィルダムです。
小丸川水系では台風や豪雨による洪水被害が多発し流域の農地に多大な被害をもたらしてきました。
そこで宮崎県は農林省(現農水省)の補助を受けた防災ダム事業高鍋地区に着手、1968年(昭和43年)に高鍋防災ダムは竣工しました。
ダム便覧ではダムの目的は『FA(防災・灌漑)』となっていますが、現地で確認したところ灌漑容量の配分はなく、普段は流入量をそのまま放流する流水型防災専用ダムとなっています。
当ダムでは、建設の際に堤体の盛り立て用の土砂採取によりできた窪地に湧水が溜まり人工的な湿原が出現しました。
これが高鍋湿原で、希少なハッチョウトンボやサギソウなどが見られる九州を代表する低層湿原となっています。
高鍋湿原は遊歩道が整備され、豊かな植生物が見られる3月から10月にかけて一般に公開されています。しかし今回は午前9時から開園前の訪問となり湿原の見学はできませんでした。
天端は車道で右手が下流面
対岸(左岸)に湿原が広がります。
対岸(左岸)に湿原が広がります。
天端を走る車道
貯水池に水がないこともあり、ここを走るドライバーの多くはこれがダムだと気づかないかも?
右岸の越流式洪水吐
珍しいY字型の洪水吐です。
アングルを変えて。
超広角で。
洪水吐導流部。
ちょっとわかりづらいですがこれが貯水池。
洪水時には約100万立米を貯留します。
左岸から見た天端と下流面。
ダムと湿原の案内板。
奥が湿原になりますが開園は午前9時から。
7時半ごろに到着したので中の見学はあきらめました。
いわゆる流水型防災ダムですが、中に入れなかったため事務所裏手にある放流管を確認できませんでした。
2832 高鍋防災ダム(1701)
宮崎県児湯郡高鍋町上江
小丸川水系宮田川
F
E
25.5メートル
179.1メートル
1194千㎥/996千㎥
高鍋町
1968年
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