ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

川上堰堤

2016-11-14 23:12:44 | 岐阜県
2016年11月12日 川上堰堤
 
川上堰堤は岐阜県揖斐郡揖斐川町の揖斐川支流坂内川にあるイビデンが運営する発電用取水堰堤で、1925年(大正14年)に揖斐川電気(現イビデン)によって広瀬発電所の取水堰堤として建設されました。
戦時中も日本発送電へ出資されることなく社名改称した揖斐川電気工業が所有し続け現在に至っています。
川上堰堤で取水された水は下流の広瀬発電所に送られ最大8000キロワットの発電を行っています。
堤高は6メートル弱で河川法上のダムではありませんがダム便覧に参考掲載されています。
最近の改修で越流面はコンクリートになりましたが依然堤体の大部分は石張となっており建設当時の姿を忠実に残しています。
 
横山ダムから国道303号線を西進すると左手に川上堰堤が見えてきます。
下流から
残念ながら越流部は改修でコンクリートになりましたが堤体の大半は石張です。
 
右岸に2門の排砂ゲート
 
越流部。
中央だけ切れ込みがありここから越流しています。
 
アングルを変えて。
 
前面越流の際には、越流した水が中央に集まるように傾斜がつけられています。
 
右岸から。
 
左岸上流側から
正面に取水口があります。
 
取水口をズームアップ
堰柱や取水口周辺は竣工当時の姿を残す練石積。
 
 
越流面がコンクリートになってしまったのは少し残念ですが、竣工当時の姿を残した素晴らしい堰堤です。
近代土木遺産に選ばれてもおかしくないと思うんですが・・・。
 
S514 川上堰堤(0711)
岐阜県揖斐郡揖斐川町坂内川上
木曽川水系坂内川
5.91メートル
38.18メートル
千㎥/千㎥
イビデン(株)
1925年


コメントを投稿