ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

落矢ダム

2019-07-22 22:36:46 | 長崎県
2019年7月12日 落矢ダム
 
落矢ダムは長崎県長崎市江川町の落矢川水系落矢川にある上水道用水目的の重力式コンクリートダムです。
1973年(昭和48年)に当時の香焼町の上水道水源として竣工、その後長く香焼町の水源として運用されてきましたが、2005年(平成17年)に香焼町が長崎市に編入されたのに合わせて、長崎市上下水道局に移管されました。
平成の大合併により市域が大きく拡大した長崎市は上下水道施設の合理化を進め、落矢ダムも一時廃止の対象となりました。しかし長らく落矢ダムからの水を享受してきた旧香焼町住民の要請で廃止は免れ現在は運用休止の状態で維持されています。
 
国道499号線で長崎市江川町に入り、江川交差点の先、『やきとり鳥政江川店』の手前を東に折れると落矢ダムに到着します。
上水道水源と言うことでダムの敷地に入ることはできませんが、下流からダム下を眺めることができます。
洪水吐は自由越流式ゲートが3門、緩やかにカーブを描く斬縮型堤体導流壁を備えています。
 
導流壁の緩やかなカーブと美しい越流
 
近所の住民の話では春は桜が咲き誇りもっと素晴らしい景色になるとか?
うーーん見てみたい!
 
天端も当然立ち禁ですが、フェンスの隙間からパチリ!
 
取水設備は上水用ダムとしてはよくみられる半円形。
 
現在落矢ダムは運用休止中のため、流入量がそのまま流下する状態、つまり常時越流が見られます。
人口減少時代に入りいつまた長崎市上下水道局の合理化が進められるかはわかりません。
ダム愛好家としてはいつまでもダムとして残してほしいと願う一方、経済的合理性からはいつ廃止されてもおかしくない立場の落矢ダムです。
 
2617 落矢ダム(1477) 
長崎県長崎市江川町
落矢川水系落矢川
24.4メートル
150メートル
280千㎥/251千㎥
長崎市上下水道局
1973年


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