ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

松ヶ江ダム

2017-06-20 16:34:22 | 福岡県
2017年6月16日 松ヶ江ダム
 
松ヶ江ダムは福岡県北九州市門司区畑の谷川水系谷川にある北九州市上下水道局が管理する上水目的の重力式コンクリートダムです。
旧門司市では1911年(明治44年)に近代水道事業が開始され、受水量の増加に合わせて数次にわたる拡張事業が実施されました。
松ヶ江ダムは高度成長を真っただ中の1960年(昭和35年)に門司市水道局によって建設され、その後の合併により現在は北九州市上下水道局が管理しています。
現地のプレートには『松ヶ江貯水池』と記載されていますが、ダム所在地の地名から現地では『畑貯水池』の呼び名が一般的で、国土地理院地形図でも『畑貯水池』と記されています。
 
ダム下流に小さな溜池がありそこからダムを遠望できます。
洪水吐はクレスト自由越流頂4門だけ、昭和30年代らしくゲート上部だけ高くなっています。
登り始めた朝日を受けて堤体が赤く染まります。


ダムの手前に橘曼陀羅寺というお寺があり、寺の山門前の車止めを抜け200メートルほど歩くと右岸ダムサイトに到着します。
特に立ち入り規制はありません。


親柱に嵌め込まれたプレート
門司市水道局松ヶ江貯水池と記されています。


上流面
水位は低め
戦前の石積み堰堤でよく見られる円形の取水設備。


ここだけ切り取ると戦前のダムのようです。


天端はゲート部分だけ高くなっています。
高欄にも簡単ながら装飾が施されています。




減勢工
ダムの直下には溜池があり、足元の水たまりもその一端。


こちらは放流設備で、浄水場には専用管で送られる一方河川維持放流が行われています。


天端からは朝日に輝く周防灘が見えます。


総貯水容量は157万9000立米
ダム湖周辺は鬱蒼とした自然林で囲まれています。


2408 松ヶ江ダム(1014)
福岡県北九州市門司区畑
谷川水系谷川
47メートル
205メートル
1579㎥/1500㎥
北九州市上下水道局
1960年


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